紙の本
人生はドラマであり、主人公は自分、観客も自分!
2020/05/31 19:20
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル表記は最終章で著者が述べていました。いい表現です。
本書は中学生向けを意識してありますが、普通に40代半ばのおっさんが書店でふと見かけて手に取り、パラパラと見てレジへ直行してしまいました。
森さんはかつてテレビでよくお見かけし、自然体な様子とお仕着せがましさが無い態度が好きでした。物事を一面からではなく、常に様々な角度から捉えようとしているのがよく判る感じでした。そんな森さんからの本書によるメッセージはやはりその期待を裏切らず、読んでいる最中も読了後もしんみりと且つどっしりと心に広がりました。
長女に渡してみようかな・・でも素直に読み始めはしないだろうな・・ならば一層のこと5年生の次女に渡してみるか・・ちょっと微妙か・・。なるようになる、と森先生なら言うでしょう。
紙の本
なかなか難解です
2015/10/30 09:19
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投稿者:ミカちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生から高校生ぐらいの子どもを対象に書かれているように思いますが、書かれていることの本質を理解するのはなかなか難しいように感じます。
また、現代の子どもたちが生きる世界とは自ずと隔たりがあるように感じます。
著者の、森 毅さんの体験談も多く書かれていますが、現代の子どもにどれだけ理解できるかな?と感じました。時代背景が現代と大きく異なることと、破天荒とはいえやはり森さんは優秀な学生だったということです。
ですので、思春期のお子さんが何かに迷っているときなどに読む本としてはあまりおすすめしません。曲解して自分に都合の良い部分だけを参考にするかも…
数学に関して書かれているところは心に留めておきたい言葉が満載です。「数学は解いている間が楽しくて、解けてしまったらもう楽しくない。」というのは凡人にもなんとなく理解できます。こういう部分はそこだけを読んできかせれば小学生でも「ふーん、そうか。」と思えるでしょう。ちょっと凡人とは違う角度で物事を見る、という良い経験にもなるでしょう。
紙の本
古さを感じさせない良い本
2021/05/25 15:03
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投稿者:M.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
決して、最近出版された本ではない。文庫化がされたのさえ、1980年代のこと。
しかし、今読んでも、あまり古さを感じさせない、良い本だと思う。
こういう本が出版され続けているのは、いいことだと思う。
もともとは、中学生程度の子供を対象に書かれたようなのだが、大人が読んでも普通に面白く、知的刺激を受ける部分があると思う。(レビューを書いている私自身も大人である。)
中学生向けに書かれた本だというと、大人にとっては当たり前の常識・良識を、子供相手に説教するといったイメージを持つ方も、いらっしゃるかもしれない。
だが、そういう類いの本とは違うと、私は感じている。
どちらかというと、大人の中でも意見がわかれるような、微妙で複雑な問題、中学生には難しいと思われるような事柄に関しても、躊躇なく踏み込んで検討しているような本なので、大人が読んでも十分面白く読めると思う。
著者の考えに賛成出来る・出来ないは別として、ある種の知的刺激を受けながら、面白く読み得ると思う。
著者の森先生は、本当の意味で教養のある方だったと感じる。
逆に言うならば、わかりやすいだけの一面的な結論を、性急に求めるような趣向の方には、つまらないかもしれない。
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最近、入浴しながら缶チューハイ飲みつつ読書をしておりまして、
これも湯船で拝読しました。中学生向けだけあって、文章が易しいし、
誰が読んでもよろしいのでは?森毅、ダイスキなのです。
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中学か高校の教科書に、第1章のファシズムの話が載っていたのがきっかけで購入。読みやすい内容。10代の頃バイブルでした。
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よあった!!
人生は結論の出せないことでいっぱい
確かにー
じゃああなたも肩の力を抜いて!
さぁ
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数学者・評論家であり、京都大学名誉教授である著者が小中学生にわかる言葉で書いた人生論で、
「肩の力を抜いて行こうよ」と言ってくれるような、なんだか優しい感じの本です。
「なぜ勉強するの?」というような難問にも自身の体験をふまえながら答えてくれます。
太平洋戦争時に中学生だったという著者から見た戦争・戦後民主主義のとらえ方など、
大人の読み物としても面白いと思います。
ちなみに過去の中学入試においても出題されました。
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既成の概念にとらわれない考え方が好きだ。大学でも研究室を選ぶ際、そういった考え方を持っておられる先生のもとへ入った。この本はそんなことを書いてくれている。著者の森毅先生は先月お亡くなりになられたが、同じ京都にいる分、お会いしていればと非常に悔やまれる。
世の中には同じ人間など一人もいない。だからこそ面白いのであり、色々な考え方があってよい、色々な考え方でぶつかってもよい、そうした中で様々な発見があるのだと、改めて実感させていただいた。1988年の本であるが、今読んでも「なるほどな」と思うことができる。
最近、「こうでなければならない」などと完璧を目指す傾向が多いが、そういった若者たちや、大人たち、あらゆる世代に読んでもらいたい本である。
いろんな人間がいるのだから間違いだっていろいろである。
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非常に元気付けられた。
人間関係のわだかまりや対立は、そのまま不安定な状態で持続させても構わないんだ、ということ。
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語り口は小中学生向けですが、内容は何歳になっても心に響くところがあります。
いまさらながら、色々考えさせられ、心がとても楽になりました。
どうか学生のうちに読んで欲しい。
大人になっても、読んでみて欲しい。
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中学受験時代にお目にかかっていたが、意味が全くわからなかった本。今読むと、目からウロコ。主に中学生に向けて発信されているメッセージであるが、おとなも考えさせられます。僕の気持ちをかなり楽にさせてくれた本です。
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数学者の森毅が1981年に、中学生向けに53歳で書いた本だ。文庫化されてから読んだので学生時代の終わりごろに初読した記憶がある。大人になってずいぶんになるが、自分の生き方に大きな影響を与えた一冊であったことを再認識した。自分とものの考え方が違う者を友人にしろとか、個性的であろうと努める必要は無いとか、誤りの中からこそ真理が見つかるのだから間違ったことを言うのを恐れるなとか、ズッコケのままドロップインする道を選ぶとか、楽観派の方が運がつきやすいとか…、ありのまま楽しみながら生きて行けば良いと教えてくれる。本当にその通りだと思う。
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若い読者に対して "そのままでいいんだ" , "人生は自分が主人公なのだから,自分に対しては誠実であれ" という事を伝えてくれる本
他には戦争,いじめ,自殺,自由と責任について
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知らずに読んで、易しいなと思ったら、30年以上前の、中学生の“きみ”に向けて書かれた本。中学生の頃の自分と、現在の自分、一冊のなかで時代を越えるように、両方に響いてきた。さらには、中学生の子を持つ親になった、将来の自分(妄想)にまで語りかけてくるような感覚。
自分が大人になるにつれ持ってきた価値観と重なり、共感する部分が多かった。タイトルの時点で予感があったから手にとったのだけど。
テーマは自由、暴力、自殺、豊かさ、男女についてなど、結構深いところまで及ぶ。
中学生の頃の自分が読んだとしても、おそらく消化不良。
今読んでこそ、心が軽くなる。
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良い意味で拘りがなくなる本です。
中学生向けに書かれている本ですが、大人になって読んでも学ぶことがたくさんあります。
私も中学生のときにこの本に出会ってたらまた違った人生だっただろうなぁと感じたりもしました。
大人になった今、世間を知り、現実を知ります。
でもそれって本当に世間なの?現実なの?と自分の思考を改めさせてくれます。
人それぞれ、これが世の中だと思って生きていますが、実はそうではなくただの思い込みだったり…。
そういうことを気づかせてくれました。
そして人にとって何が大事なのかというのも書いてあり、表面ばかりを取り繕おうと必死になっていた自分に反省しました。
そういう、肩書きだとか、過去に自分がやってきた栄光とかそういうことに拘る人、それで人を判断する人がいますが、それよりももっと人間として大事なことを学びました。
誰でも、自分の生きてきた人生、捨てたもんじゃないと納得させられました。