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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1989.10
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/199p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-118701-3
文庫

紙の本

僕は模造人間 (新潮文庫)

著者 島田 雅彦 (著)

僕は模造人間 (新潮文庫)

税込 398 3pt

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みんなのレビュー27件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

はずれ玉の亜久間一人が模造人間になるまで

2005/06/17 23:37

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ツキ カオリ - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者は、「あとがき」に当たる(?)「付録」で、こう述べている。

「どうか、皆さん、私の作品以外のくだらない作品は読まないで下さい。世界の名作と私の作品があれば充分じゃないですか。私は電車の中で漫画や週刊誌、ファッション小説などを読んでいる人を見かけると、私の作品と取り換えてあげたくなります。そういう私は天使ではないでしょう」と。

そのような意味合いからいっても、私はこの作者の、あまりいい読者とは言えないかもしれない。というのは、私は、彼の全作品を読破していないし、きれぎれにしか読んでいないからだ。
だが、このところ、努めて、読むようにしている。
その中でも、この作品は格別に面白かった。

目次を見てみよう。

第一楽章「はずれ玉」
第二楽章「間男」
第三楽章「賭博者」
第四楽章「成熟」
第五楽章「ブロッケン山の模造人間」
付録

となっている。

小学生にして自らを「はずれ玉」として認識した、亜久間一人(あくまかずひと)は、成長過程で、次々と奇妙なことをやらかしていく。
本人の弁によると、
「つまり……福引きのはずれ玉が当りの赤玉や青玉に変わるためには無茶なことをせっせと行わなければならないということなのだ。当然、僕の趣味は自分の体を痛めつけたり、変質させたり、また、性格という粘土をこねくりまわして、変形させたり、二つに割ったりする倒錯へと走ることを義務づけられた」(第一楽章、17頁より)とのことである。
どれだけの、はちゃめちゃぶりだったのかは、本作を読んで、ぜひ確認してみてほしい。

ちなみにこの作品では、切れ味の鋭い、比喩に注目して読んだ。
幾つか例を挙げよう。

「僕がペンギン並みに歩くようになると(注・主人公が二歳の頃)、抱かれる人を選ぶ審美眼が芽生えた。近所に住んでいた近眼の、鍋にこびりついた味噌汁の残りのような女子学生が僕を抱こうと手を差しのべたが、僕は壁に当ったボールになって引き返した」(第一楽章、12頁より)
「僕は単純でうぶな青いお尻の坊やに戻ったかと思われた。この頃の僕は道端の石ころに愛情を感じて涙を流したり、路上にうずくまる浮浪者に親近感を覚えたり、「自分は不幸だ」と呟くだけで笑いたくなったりした。高校を中退するまでを行進曲風の反抗期であったとするならば、この時期から、激しい抑揚のない緩徐楽章に入ったといってもいいだろう。そこには一錠の精神安定剤ほどの感傷が混じっていた」(第四楽章、138頁より)

装幀は金子國義氏が担当している。そのブルーの表紙をめくると、若き日の、80年代の髪型をまとった、初々しい作者の顔を見ることができるのだが、それがまた、楽しかったりする本書だったのである。

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紙の本

魅力的な青二才

2001/07/01 06:51

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 三島由紀夫の『仮面の告白』のパロディと言われる本書。私はこの本を高校2年で読んで以来、人生がおかしくなってしまったのだと確信しています。とにかくナンセンス。だけど激しく共感。世間的な道徳というものの正体を偽悪的なまでに暴いてくれる亜久間一人に惚れてからというもの、偽善的で自分の優しさを押し付けてくる人間は大嫌いになって今に到ります。

 普通ならロマンチックに性行為へ持ち込んでいく場面で、なぜかマスターベーションをはじめてしまう主人公一人は最高だし、体育祭での演技も痛快。山に登ってニーチェの思想を悟るという展開はちょっとなんですが、やっぱりこういう小説が書けるのは島田雅彦だけ。島田作品の中でもよく読み返した一作です。友だちにも薦めまくり、いたいけな少女を洗脳してしまいました。真面目な人は読まないほうがいい、アンチロマン。

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紙の本

難しいことはわからないがなぜか惹かれた作品

2001/02/14 20:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私は正直言って三島もろくに読んだことがない。だから難しいことは分からない。
 でもこの作品にのめり込み、読み終わったあともしばしそのトリップからかえってこれなかったことは確かだ。
 主人公のすべてのこと(自分を含めて人も)に対する態度。冷たいというか、真剣みのなさ。真剣みのなさがすごい。そんな風に生きれるのかしら? さすが模造人間、という感じだが、何だか毒されてしまうのだ。
 これを読んだあとしばらくは、普段の自分に戻れないかもしれない。そういうよくわからない力を持った本だった。

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紙の本

ロマンティックな物語破壊者───「青二才」入門

2000/07/21 05:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:安藤星彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 重苦しい真剣さとは全く裏腹なのパロディである。あるいはそれ以上に、の死によってはからずも解体してしまった近代文学総体へのパロディである、と言うには軽快で歯切れが良すぎるか。その、ときに軽薄さすら感じさせるテンポは、「青二才」を自称する島田ならでは。ときおり挿入される詩もまたリズミカル。たとえば「ドラマのないドラマ/終りと始まりの近親相姦/助けてえ/これじゃ、自家中毒だ」(文庫版148P)。

 「…福引きのはずれ玉としてこの世に転がり込んでから、僕は亜久間一人という名前に情熱を突き上げられて、目に見えない怪獣に反抗し続けてきたのだった。怪獣の正体は今もって不明である。全てを予定された結末へと運ぼうとする力…全てを一定の秩序に収めようとする力…何をするにもついて回る紋切り型のの力…無意味を許さぬ力…まだまだある。(略)多くのはずれ玉たちは個の自立を目指して、人の猿真似を繰り返す。エリート・コースを歩むこと、非行に走ること、業界の花形になること、離婚すること、不倫の恋をすること…個の自立の仕方は何処でも教えてくれます」(文庫版149P)

 この認識のもとに、主人公はを覚悟して、というよりも、何もすることがないからと戯れる目的で決行するロック・クライミングのさなかで、「自己の存在証明の義務感から完全に解放され」、いわば生きている以上どうしても避けられないたることを確信犯的に生きる決意をする。「実存」のないことが彼の「実存」であり、「人間はやという部分と亜久間一人とか三島由紀夫といった模造人間の部分とが強引に合成されたものだ」とわかった以上、なんかなくても彼は何ら痛痒を感じない。それはいわば、スキーのさなかに遭難し雪山で死に直面したハンス・カストルプが、限界状況のなかで自己の存在証明を見出すトーマス・マンの『魔の山』のクライマックス部分、この近代教養小説の格好のサンプルへのパロディである。

 本小説の初出は86年4月とある。フランスの「現代思想」が輸入されて間もない、いわゆるニューアカ・ブーム全盛の時代である。つまり「物語批判」全盛の時代である。本小説をその時代的コンテクストと密接につなげて読んでもいいのだが、何よりもまずこれが青春小説のスタイルを取っていることに着目すべきである。「僕」と恋人ちづるとの一見エキセントリックにも見えるやり取りや、奥ゆかしさすら感じさせる淡泊な恋情の告白をつづった彼女への手紙。本小説の主旋律が物語批判にあるだけに、そのすぐれて思春期的なロマンティシズムは一層奥ゆかしく、自ら「青二才」をもって演ずる島田の面目躍如といったところである。「未成熟」ではなく「青二才」。それは「成熟」からの逃避ということではなく、「個の自立」という物語から限りなく遠ざかりつつ宙づりの姿勢であろうとする、すぐれて倫理的な振る舞いなのである。

 ロマンティックな青春小説にして反ロマンティシズムをも含包し、その両者の間で宙づりにされること。島田の「青二才」という戦略の主眼はそこにあるのであり、その是非はともかくとして、それがバランス良く提示されているという意味で、本小説を島田文学の格好の入門書としてお薦めしたい。


■■■ HOSHIHIKO ANDO
■■□ a.k.a."BLUE"
□■■ http://plaza15.mbn.or.jp/~crossage/
■■■ diaspora@cyberspace.co.jp

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紙の本

青春文学ベスト10があったら必ず入れたい一作

2002/05/09 01:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カレン - この投稿者のレビュー一覧を見る

島田雅彦の少年時代のエピソードを読んだことがある人なら誰でも、亜久間一人との共通点をいくらでもあげることができるだろう。
思春期の妄想の数々を、こうして傑作青春パロディ小説にできるところがさすが。

露悪的、自意識過剰のクラウン亜久間一人。
少年期は誰でも多かれ少なかれ「自分は特別」と思っているものだ。
彼の場合幸か不幸か、その特別な名前という裏づけを与えられてしまったものだから、もうどうにも止まらない。
「中学では何か一つのことに打ち込みなさい」という父の言葉をうけて、何か一つのことに熱中するやつを茶化すことに熱中した、という亜久間一人は、高校を中退してから自分のおっかけちづるを恋人にする。
このふたりのむずむずする会話が、この時代の気恥ずかしさをよく表している。
「僕は君に感謝している。こんな発狂寸前の男によくもまあ付き合ってくれてるなあと感心している」
「わたしは発狂にあこがれてるの。でも、もう発狂してるかもね」
ほら、恥ずかしいでしょ。
もちろんこれも島田雅彦の狙いどおりなのだ。
青春文学ベスト10があったら必ず入れたい一作。

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2005/04/25 17:29

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2006/02/17 01:31

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2010/04/04 15:28

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