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待望の下巻!前半だけ読めば、検察側の大敗を思わせる描写を楽しむ反面、展開に物足りなさを感じた。が、審議が進むにつれて、主人公は本当に無罪なのかと疑わせる不信さがついて回る。過去の不正への被疑者の関与、その人柄も明らかになり、それまでこの一連の事件の黒幕だと思われた人物も黒なのか白なのか判然としない。一体真犯人は誰なのか、主人公の不信な言動の意味とは?事件の裏に隠された真実とは?そしてラストで驚愕の真相が明らかに!
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今年二十数年ぶりに出た続編「無罪」を読もうと思っている人で、本作をまだ読んでいない人、および、前に読んだけどすっかり忘れた人(私だ)は、是非是非こちらを読んでからにすることをおすすめします!
「無罪」では、本作の最後であかされる真相にふれていない。おもしろかった記憶はあるんだよなあ、どんなんだったっけ?とモヤモヤしたので本棚から引っ張り出してlきた。もう本当に忘れていて、最後までまるで初めて読むように楽しめた。
そして冒頭に書いたことを叫びたくなった次第。この真相をわかった上で「無罪」を読んでいたなら、もっともっと複雑な味わいがあったはず、と後悔してしまった。
法廷シーンで制度の違いからわかりにくいところもあるけれど、本作はやっぱり名作だなあとあらためて思いました。
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結果としては、有能な弁護団によってめでたし、めでたしとなるのだが。
どうも追求側の検事、とくにニコ・ガーディアが大したことなさすぎると
思っていたら、ラストの種明かしでその理由もわかった。
ミステリーとしての内容は、かなり良い部類だと思う。
またこの作家が受けたのも、そのしっかりとした文学性の高さという一面もあったかと思う。ただ、個人的にはその文学性の高さが、物語の盛り上がりを欠く原因にもなってる感じがした。
被告人は有罪判決が出るまでは、無罪と推定される、というシステムの存在は今の今まで知らなかった。
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結末は驚き。
最初はどういう意味かさえ理解出来なかった。
思わず、もう一度最初から読み直した程だ。
それにしてもスターン弁護士は素晴らしい。
アメリカの裁判制度も理解できる一冊。
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上巻の前半は本当に読みづらかった笑
中盤からはすごく引き込まれました。寝る時間とか削ってしまうかも
最後驚いたー
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(上巻からの続き)下巻では、アメリカの陪審員裁判が詳しく描写される。裁判が緊迫した展開を見せる中、ラスティは独自に汚職事件の調査を続行する。やがて、意外な事実が続々と明らかになり……
後半の展開から、主人公を含め、アメリカ司法業界の闇の部分が明かされていく。どれだけ緻密な司法制度を作ったとしても、人間が運用する限り、完全な正義を実現するのは難しい。人の心というのは実に度し難いものだ、というのが感想。
舞台がアメリカということで、本書には様々なバックボーンを持った人物が登場するが、我々日本人が注目すべきは日系人ドクターのペインレス・クマガイだろう。憎まれ役だけど。ただ、本名がテツオ・クマガイって、日系人じゃなくて完全に日本人の名前だよなあ。
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サビッチの裁判を軸に進む下巻。検察側に対する弁護士側の反証は読み応えはあったが、そこまでスリリングだとは思えなかった。犯人が誰なのか示されてはいるが、そここそ本当かどうか分からない。
ミステリーとして読むか、法廷ものとして読むか、はたまた純文学として読むか。そのあたりで評価もかわるのかなと思った。自分としては思ったよりも楽しめなかったというのが本音。
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本書は解決していない。
そうだ。解決していないのだ。何も。
与えられた殺人という問題は行方不明になったまま終了している。果たしてそれでいいのだろうか?
という重大な問題を指摘した上で考える。
Obsoletedであると。
精液が現場に残っていれば間違いなくDNA鑑定が行われるだろう。現在ならば。当時、そんな技術が存在しなかったことを考えれば、そんなことを言い出す方が頭が悪いに違いない(勿論、僕が頭が悪いという意味で)。
そのことを解った上で言うけれども、やはり現実味が遠く感じられるのである。海の向こうの話。ってことを含めてみても、どうしても気分が乗らないのだ。ペインレスが日系人であったり、舞台が法廷であったり。
悪くない人間を論理でぶちのめしたとして、それが正義といえるのだろうか?
(そして、犯罪者はのうのうと生きている!?)
アメリカンジャスティスと割り切ればいいのかもしれないが、どうしても感情的に納得することができない。
確かにキャロリンは酷い女であった。汚い金を受け取り、自分の立場を向上させるために男たちを利用した。体を武器に。
だが、そのことに与えられる罪として死は不適当だ。間違いなく過大すぎる。偉そうに散々正義をぶち上げるラスティにもうんざりだ。自分自身の正義を突き詰めるのであれば、バーバラを訴えなければならない。もし、それができないのであれば、他人に対して厳格な態度をとるべきではない。誰がどう見てもラスティが犯人である証拠しか与えられていないのだから。
本書が面白いことを断言することは吝かではない。けれども、納得できるか、すっきりできるか、と問われて頷くことができない。ハッピーエンドに見せかけた不愉快さが苦味となって口の中に残る。
だから、僕はただ、嫌がらせのように星3をつけてしまうのだ。どうせ、作者がこのサイトを見るわけでもないし。
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去年、続編が出たと知って、それを手にする前に再読したいと思った。
どんどん読んではどんどん忘れるほうだが、20年も前に読んだきりの本書の犯人を忘れたことはない。それでも読みたかった。
再読して、あらためて文学としても、裁判ミステリとしても、そしてフーズダニット系としても、第一級だと思う。犯人が明かされる場面では初読のときの衝撃を思い出しつつも、やはり軽いめまいを覚えた。
20年ぶりに本棚から取り出して、上巻と下巻の傷み具合の差に驚いた。本が傷む暇がないほど下巻は一気呵成に読了したからに違いない。上巻はそれにくらべて、物語の歩みは緩慢でやや読みにくさを感じる。しかし、だからこそ下巻のスピード感が快い。
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上巻に続き、殺人事件の法廷争いだが、その裏には正義と欲望と政治が絡むなんともすっきりしない展開が待ち受ける。 法廷争いを物語にしているので小難しいような気もするけど、そんなことはないおすすめの本。
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自分は法律にある程度詳しいのでついていけるけど、陪審について予備知識がないとなかなか難しいかも。特にアメリカは時々無茶苦茶な判決が出るけど、制度を考えたら無理もないこと。法廷物にしてはどんでん返しに無理を感じる部分もあるんだけど、当時としては画期的だったんだと思う。
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同僚の女性検事補の事件の調査をすすめていくうちに、じぶんが容疑者とされてしまった主人公。
下巻では、法廷シーンが中心に描かれる。
果たして真実はー
法廷ミステリーではありますが,犯人探しよりも、濃密な人間ドラマの色が濃い作品。
正義ってあるの?と考えさせられました。
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法廷って面白い。題材としては群を抜いて興味深い。言葉のプロって小説家や国語教師や言語学者だけではないなあ。さらに言えば、緻密な戦略は、針の穴を通すような論理性と、相手を刺すような観察力と、行動心理学の塊が弁護士や検事なのだろう。上巻ではなかなか進まなかったページが、どんどんと進んでいく。上巻では足踏みしたものの、下巻での展開は圧巻。弁護士や検事の物語をもっと読んでみたい。そう考えると、海堂尊が描く白鳥ってすごいな…
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図書館で借りた本。
美人検事キャロリンを殺害した罪で裁かれている主人公ラスティ。裁判では、証拠となった指紋付きのグラスを紛失したことなどが考慮され、無実を勝ち取るが、では真犯人は?
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下巻になると途端に読むスピードが上がった。
主人公がどうしてもハリソン・フォードに重なり、この際映画をもう一度みたほうがよさそうだ。