紙の本
小学生でも読めます
2022/06/12 08:49
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投稿者:くまのみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫好きの子供がよまにゃのカバーで欲しがり購入しました。読まないかなと思っていましたが、短編なので、興味のあるものから読みはじめて、面白いとのことです。私は志賀直哉の作品は小僧の神様しか読んだことがないのでこの機会に他の作品も読んでみたいです。
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「清兵衛と瓢箪」「ひょうたん」を「女」に置き換えて読んだら、というくだらないことが流行ったこともありました。
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「真鶴」が読みたかったのでした。
「范の犯罪」は大学の授業でやりました…
あの頃は(少しの少しは)読めたのに…
「真鶴」は「他人の夏」とよく似た話だと思いました。
「童謡」とかは、けっこうな長さがあるにも関わらず
高校教材で先生が扱ってくださったのですが
(しかもわざわざコピーで本文を渡して)
「真鶴」と「他人の夏」をセットにして教材で扱うのも
おもしろいかもしれないですよね。
あとは「麦わら帽子」とか。
そんなことをつれづれ思いました。
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文学の教科書として使用。
「城の崎にて」は中学だか高校の教科書に載っていたけど比較的好きだったのに、他の数編はあんまり好きになれなかった。
「菜の花と小娘」は好きでした。可愛い童話。
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自分は文章の善し悪しとか全く分からんので眠くなる事が多かった。それでも何と無く良かった気がする。しかし、志賀直哉じゃなくて無名の誰かさんの本でも良かった気がしたかどうかは分からん。 表題作の2作は読み易い。『赤西蠣太』は日曜日を思い出す。
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「菜の花と小娘」
小川に流れる菜の花と、その脇に歩く娘の、小さな旅の物語
解説には「母と子の原初的な関係さえしのばせる」としてあり
その果ての「仕合わせ」の世界こそ
志賀直哉はじめ、有島武郎、武者小路実篤ら「白樺派」の
理想の頂点と言えるのではないか、と
僕などにはそう思えるのだった
「網走まで」
汽車のなかで母子づれと乗り合わせになる話
母は子供のわがままに振り回されっぱなしで
語り手は
「この子にいつか殺されずにいまい」
などと空想をめぐらせる
「荒絹」
恋の女神が嫉妬の女神に転ずる話
ギリシャ神話に想を得ている
「母の死と新しい母」
母の死後、数ヶ月たらずでやってきた新しい母に
すっかり夢中になってしまう「私」は
じつは母を愛していたのではなく
観念的な理想としての「母」を愛していたのだ
…というのは、厳しすぎる見方であろうか
「正義派」
電車の人身事故を目撃した三人組が
正義感にまかせて「炎上」する話
しかし、誰の心にも悪はあるのであって
口から出た正義は、即、おのれにも向けられることになるのだ
「清兵衛と瓢箪」
大人たちには子供の才能を見抜けなかったという物語であるが
一般的に言って、理解できないものに投資するのは
余裕のある家庭だけだということを
作者がどこまで意識していたかという疑念は残る
「范の犯罪」
たとえ自分の行為であっても
その基になっているのが不確かな精神である以上
一貫したストーリーによって説明できないこともある
「城の崎にて」
死の恐怖を踏破した作者の追憶
おそらくは、芥川龍之介の自殺にも影響を与えたのではないか
「赤西蠣太」
時代小説
マジメがとりえの不器用侍が
じつは仙台藩をあざむく間諜だったという
「十一月三日午後の事」
死にかかった鴨を買い、風呂敷に包んで帰る途中
熱中症で死にかかってる兵隊たちのわきを通りかかったもので
なんだか食欲が失せてしまう
「小僧の神様」
小僧へのほどこしが
みずからのおごりたかぶった心をうきぼりにするようで
イヤな気分になるという話
そうなると、小僧の純粋な感謝の心が、逆につらいものである
「焚火」
滞在する赤城山中にて、夜中に焚火をするという
ただそれだけの「筋のない小説」
芥川が絶賛した
仲間とすごす楽しい時間に、作者の素朴な死生観が見え隠れする
「真鶴」
「脱線して崖を転げ落ちた列車の中から、初恋の女が生還する」
そんな光景を夢想する少年の話
志賀直哉の小説には、重要なモチーフとして
汽車道・電車道、そういったものがしばしば登場する
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清兵衛という小学生が、10銭で手に入れた形の良い瓢箪を丹精して磨きあげる。学校へ持ちこんでいるところを先生に見つかって、取り上げられる。先生は瓢箪を小使いの老人へ呉れてやる。老人は、それを骨董屋に50円で売る。骨董屋は、それを、600円の高値で金持ちに売る。10銭が600円!6000倍という驚異的な騰貴率があり得ることを、この小説は教えているのである。
基本的に、原価に価値を付け加えるのは、人間の働きなのである。清兵衛の目利き的な、知的な、あるいは感性的な働きが、多くの場合、重要な役割を演じているのである。
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印象に残ったものは『城の崎にて』、『小僧の神様』。『城の崎にて』は、作者が電車と接触した後、城の崎で療養した際の随想的小説。蜂や鼠やいもりの死に接し、生死について思いをはせる。『小僧の神様』は秀逸な話題展開にユーモラスを交えた佳品。
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初志賀直哉。集英社のナツイチフェアで購入。
昔教科書で読んだことあるかもやけど、記憶にない。
色々な種類の短編が収録していて飽きずに読めた。
1話目の「菜の花と小娘」でほっこりしつつ読み進めていたら、「城の崎にて」でガツンときた。
なるほどなー。コレは名作だわ。寂しい気持ち。
「小僧の神様」は小僧が幸せだから良かったなぁ、と小並感あふれる感想(笑)
荒絹、范の犯罪あたりが好き。清兵衛と瓢箪もいいな。
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生きることと死ぬことをとてもリアルに見つめている作者に共感を覚えた。
「城の崎にて」で死にかけた動物や虫が必死に生きようとする姿に人間の姿を重ねたり、「正義派」で正義と信じた行為の後に涙を流す工夫の姿などは、現代に生きる私の心に何か感慨深いものを込み上げさせた。
「小僧の神様」の男の子に鮨を食べさせた貴族院議員が抱く心のモヤモヤとは裏腹に、男の子はその議員を神様と思うようになっていく姿がいじらしく、敢えてその先を書くのをやめたと言う締めくくりに作者の優しさを感じた。
「焚火」の情景描写も美しかった。
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2021/09/19
短編集。
菜の花と小娘、城の崎にて、小僧の神様 の順にいいなー。さくさく読めた。
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★★★★☆良かったです。清兵衛と瓢箪は、小学生の時に授業を受けた記憶が甦りました。印象的だったのは、網走まで(自分でも同じことを考えてしまいそう)、荒絹(読み終わって恐ろしさを感じた)、范の犯罪(同じ立場になったら自分ならどうするのか?と考えてしまいます。最後に裁判官が何を思ったのか?そこも私にはよくわからないところです。)、清兵衛と瓢箪でした。
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短編集なのもあるのかとても読みやすかったし、読んでいてすとんと心に落ちる話が多かった。
菜の花と小娘が好き。
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白樺派。短編なので読みやすいが、物語自体は骨太。荒絹。は民俗学のような出だしなのに、おとぎ話のようで神話のようでもある。母の死と新しい母。このタイトルの付け方に志賀直哉のセンスを感じる。「取り返しのつかぬこと」を思い返す。迂闊さとか、粗忽ぶりが妙に心に残る。城の崎にて。はお噂にはかねがね。生と死。を温泉街で思う。私は、温泉地そのものに地球の「生」を、硫黄の独特な匂いがどことなく「死」を感じる。志賀直哉が感じた生死は自分の病と一匹のイモリ。人はどこに生死を感じるのかわらかぬものである。
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スーパー名作を数か月前に読んだのですが、すでに頭の中で『寿司の神様』というタイトルに塗り替えられていましたよ…。メタなラストが新しいな。