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紙の本
三毛猫ホームズの騒霊騒動 (角川文庫 三毛猫ホームズシリーズ)
著者 赤川 次郎 (著)
ポルターガイスト現象のおこる屋敷で〈タレントと一晩過ごす〉というTV番組に出演することになって、大はしゃぎの晴美とホームズ。ところが、その屋敷で殺人事件が発生。【商品解説...
三毛猫ホームズの騒霊騒動 (角川文庫 三毛猫ホームズシリーズ)
三毛猫ホームズの騒霊騒動
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商品説明
ポルターガイスト現象のおこる屋敷で〈タレントと一晩過ごす〉というTV番組に出演することになって、大はしゃぎの晴美とホームズ。ところが、その屋敷で殺人事件が発生。【商品解説】
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紙の本
これほんとに推理小説?
2003/05/05 13:49
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投稿者:三毛猫ホームズファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひょんなことで5年前に自殺した少女の幽霊を題材にしたテレビ番組に出ることになった片山たち。そのテレビ番組にキャストとして出る二人の芸能人や、片山たちにテレビ出演を誘ったプロデューサー、そしてその少女のあとをおって自殺した少女の両親。そしてその少女をだまして捨てた男をめぐってウラではとんでもない計画が動いていた!
毎回思うのが、赤川二郎さんの作品はとてつもなく奥が深いということ。三毛猫ホームズにはまり始めたのが一年ほど前に読んだ、三毛猫ホームズの夜更かし、それから少しずつではあるが段々ホームズの世界にはまり始めた。今まで好んで読んでいた短編や、長編とはまったくちがうタイプの推理小説。読み始めたらどうしてもとまらなくなる。
だんだん話の内容がのみこめてきたときに、ぱっと話の内容が別になる。その繰り返しでついには一気に読んでしまう。チョコチョコ読むのが好きな人にはちょっとおすすめしにくいけど、やっぱりおもしろいのでゆっくり腰をすえてじっくり時間をかけて読んでほしい。
今回の話で最もおどろいたのは、幽霊、という存在が出てきたこと。今まで私の読んできた推理小説というものは、超自然現象に見えても必ず理論で説明でき、2−1=1、1+1=2というふうに必ず現実でといてしまうものばかりだった。だがこれは、10を3で割ることができないという風に、幽霊という存在を科学的根拠で説明せず、一つの感情を持った実在物というふうに存在させている。そして人を好きになるという感情まで持っているのである。
現実の事件は本当に奥が深く、リアルにあらわしているのに対し、この幽霊の存在まで本当に現実なんだと思わせるくらい自然に書いてあるのがやはり、赤川二郎さんの小説のテクニックではないだろうか。
だがよく考えて見たらネコが探偵役をやっていること自体、非現実のようなものなんだから幽霊が出てきたっていいんじゃないだろうか?と考えてしまうのも、ホームズファンの一面だと思っている。
何はともあれ幽霊とも和解できるホームズはやはり名探偵! この調子で頼りない片山刑事とのコンビを今後とも楽しめそうである。