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あの世からの火
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.7 4件
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  • カテゴリ:小学生
  • 発売日:1993/03/01
  • 出版社: 偕成社
  • サイズ:22cm/212p
  • 利用対象:小学生
  • ISBN:4-03-635500-7

紙の本

あの世からの火 (偕成社の創作 直樹とゆう子の物語)

著者 松谷 みよ子 (著)

【小学館文学賞(第43回)】【「TRC MARC」の商品解説】

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あの世からの火 (偕成社の創作 直樹とゆう子の物語)

1,404(税込)

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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.7

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

5部作を貫く思い

2009/07/17 23:12

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作・『屋根裏部屋の秘密』から5年後に出版された本作だが、
「直樹のゆう子の物語」の中の時間では、前作から1年後である。

ゆう子が朝目覚めようというとき、
聞こえてくるのはいつものニュースの声ではなく、自分の声だった。

小学校4年生当時の声で、風邪で休んで寝ていたのに、
みんなから校庭を歩いていたと電話がかかってきたという
不思議な話をしている。

母がみすずさんのインタビューをしていたときの話につられて
ゆう子も話したのだという。

そんな導入からはじまる本作の第1章は、「イキリョウ」というタイトル。

そういえば、「直樹とゆう子の物語」の第2作は、
『死の国からのバトン』というタイトル。

本作のタイトルに何か似ている。

このシリーズを、
怖い話とか怪談を期待して読んできたわけではないのだけど、
そういうものは、常に自然に流れていた。

そういったものがおどろおどろしいものではなくて、
自然に身の周りにある。

自分にはたまたま見えなくて感じないけれど、
もしそれにいざ出会っても
受け入れられるような気持ちにさせてくれるような雰囲気がある。

みすずさんは、ゆう子のはとこであるエリコの
信州花姫の山荘の管理人であり、
前作の語り部のひとりなのだが、
彼女は何か他に話したいものを内側に持っていて、
でもまだ語れないでいるという雰囲気の人だった。

伏線は前作からあったのである。

母は、前からみすずさんの話をおもしろいと感じ、
山荘に通っては話を聞き、それをテープに取っていた。

例のように忙しく、なかなかテープ起こしが進んでいなかったのだ。

ゆう子の目覚めに聞こえてきた部分は、みすずの子ども時代の話で、
自分の魂が抜けた経験を語っている。

ゆう子は、「ふしぎにせまる会」を友だちといっしょにやっている。

そのような興味も手伝い、アルバイトとして、
そのテープ起こしを引き受けることにした。

最初は決して、戦争体験を聞こう、
というところでこのテープ起こしが始まったわけではないのだ。

母の仕事と直樹とゆう子の関係は、
全5作を通じて少しずつ変わってきている。

ふたりが小さい頃は、
女手ひとつで子どもを育てるために仕事で忙しい母と
健気に妹のゆう子の面倒を見る兄・直樹という、
本当は寂しくても母に甘えられない直樹という構図だった。

大きくなるにつれ、
直樹もゆう子もルポライターの気質が確かに内在する存在に育っていく。

そんなふたりにとっては、
語りを聞いたものが音声やメモとして周りに残っているのは
普通のことだったのだろう。

そして、これは母から受け継いだわけではないのだが、
「見えるタイプ」である直樹とゆう子は、
不思議な体験や話を受け入れる素地を
一貫として小さい頃から持っている存在である。

ルポライター気質、そして、話者の不思議な体験を受け入れる素地。

これからが、この話の聞き手として、そして、
私達読者へこの話を伝える媒体としての彼等の存在に説得力を与える。

彼等の存在の説得力が、ここで語られる話に命を与える。

みすずが語るのは、彼女の一代記になるのだが、
今回テープ起こしされた部分は、
敗戦直後に、朝鮮半島から日本に引き上げてくるときの体験である。

彼女が語る内容は、極限状態における人の生き様である。

人の強さ、弱さ、やさしさ、残酷さ、愛など、
あらゆるものがここにあった。

みすずは「あの世からの火」に何度も救われる。

彼女を導いた火は、ご先祖だったのか、夫だったのか、
それとも、肉親を超えた何かだったのか。

極限下では、自分が何者なのかが本質的に試される。

朝鮮半島から日本に引き上げてきた人々は戦争の被害者であり、
同時に、加害者であった。

生き延びるために共に助け合いもすれば、
自分が生き残るために自分の子どもさえも手にかけるような現実があった。

戦時中は、日本人は現地の朝鮮人を差別していたが、
敗戦後に逆に仕返しされる立場になった。

それでも、良くしてくれた日本人を助ける朝鮮人もいれば、
子どもがかわいそうだからと食べ物を恵んでくれる朝鮮人もいた。

朝鮮人を差別する芽は、この戦争よりももっと前から根強くあり、
直樹がゆう子に紹介する
関東大震災における朝鮮人虐殺のエピソードもそのひとつ。

ゆう子は、そのエピソードの中に731部隊のルーツを見る。

そして、考える。

「わたしのまわりにぐるっと、戦争に関係したひとたちがいる」と。

その回想部分が、ちょうどこの5作を象徴するエピソードになっている。

過酷な出来事の中で、一筋の光となるエピソードも描かれた。

もう敗戦が濃厚だからと国の命令を無視した人もいたのだが、
みすずの夫は、まじめで正直で、
昭和20年8月12日に民間防衛隊に入るために出発し、
それきりみすずに会うことがなかった。

家に泥棒に入った朝鮮人の奉公人の青年をいたわるような人だった。

本当に、みすずと家族を愛した人だった。

そういった思いが、さまざまな人の手を介して、
形となってみすずに届くのだ。

極限の環境の中で、人は鬼にもなれば、愛を体現する存在にもなれるのだ。

著者が直樹とゆう子の物語に挿入してきたエピソードは、
関係者からの取材に裏打ちされている。

みすずの語る引き上げの物語の背景にも本物の語り手の存在がある。

直樹とゆう子の物語を5作重ねると、
まだ著者自身が意図していなかった頃、
『ふたりのイーダ』の初版のあとがきに著者はこんな言葉を残している。

  その後、「原爆の図」をえがかれた丸木俊子さんに
  お会いする機会をえた。
  
  最近えがかれた、とうろう流しの図の前で、
  ま夜中、火の消えたとうろうが沖から
  潮にのって帰ってくる話をうかがった。
  「絵にもかけません。文にも書けません。」
  と丸木さんはいわれた。

  そのとき、わたしの中にコトリコトリと
  歩きつづけるいすの孤独なすがたと、
  潮にのって帰ってくる
  とうろうのすがたがダブってうかんだ。

  「でも、書かなくてはいけませんね。」
  「そうです。二十一世紀の人たちになんらかの形で伝えることが、
  二十世紀に生まれたわたしたちの責任です。」
  みじかいやりとりであったけれど、ずしりと心に重かった。

5部作を貫くのは、最初のこの思いなのだ。

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2006/04/11 00:17

投稿元:ブクログ

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2011/09/09 10:11

投稿元:ブクログ

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2013/07/16 18:41

投稿元:ブクログ

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