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紙の本
東洋と西洋の美を織り合わせたような、エロール・ル・カインの絵の魔法
2004/06/11 23:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る
オリエンタルのエキゾティックな美しさというのでしょうか。エロール・ル・カインの絵の美しさに、うわあと見とれてしまう絵本です。
東洋と西洋の絵画の様式を織り合わせた絵を描いたエロール・ル・カイン。ネットの幻想美術館というサイトで、この絵本が一押しと紹介されていたのを見て、手にとってみました。
お話は、こんな風に始まっていきます。
魔法使いとふたりきりで暮らす美しい娘。彼女は、どうしても自分の本当の名前を思い出すことができません。いつしか外の世界に憧れるようになった娘は、自分の本当の名前を知ること、自分の母親と会うこと、このふたつを求めて、魔法の宮殿から出てみることにしました。
アントニア・バーバーが、ベトナムから迎えた養女のために書いたお話に、エロール・ル・カインは、なんて見事な絵を描いたことでしょう。万華鏡の中を覗き込むような、そんな気持ちでエロール・ル・カインの絵を見ていきました。
黒髪を長く垂らしたお姫さまは、まるで平安時代の物語の中から抜け出してきた女性のようです。
艶やかな絵の色彩、見事というしかありません。
紋様が紡ぎ出すエキゾティックな不思議さ、うっとりさせられてしまいます。
エロール・ル・カインの絵をもっと見てみたい気持ちに誘われました。邦訳されていない絵本からの抜粋を含む画集『イメージの魔術師 エロール・ル・カイン』を、そのうちに見てみたい気持ちでいっぱい。
エロール・ル・カインの絵の魔法に、どうやらすっかり魅惑されてしまったみたい。
とびっきり美しい絵が描かれた絵本はないかいなあとお探しの方に、それではぜひ! とおすすめしたくなった一冊。
『まほうつかいのむすめ』、素晴らしいですよ。
紙の本
魔法使いの父とオリエンタルな美しい娘
2016/10/07 21:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M77 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父から魔法で何でも与えられるが孤独な塔の上の生活に耐えられない娘は、外の世界を目指す。
著者アントニア(女性)がベトナムから迎えた養女の為に書き、挿絵も養女の希望でルカインに頼んだという作品。
今どき珍しくちゃんと悪い魔法使いで驚く。
娘は勇気を出して逃げることができて、本当に偉かった。
紙の本
自我に目覚める魔法使いの娘
2015/05/24 19:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者がベトナムから迎えた養女のために書いた話に、エロール・ル・カインの美しい絵が豊かな彩りを添えています。
物をふんだんに与えられ、何不自由なく育った魔法使いの娘。その娘に、やがて自我が芽生え、真実の自分を知りたいという欲求が募ってきます。ある日、小鳥となって魔法使いの元を飛び出した娘は、、、
十二単を思わせる娘の衣装、流れるような黒髪、やや下ぶくれの顔は、平安美人を思わせます。部屋の調度も繊細な東洋風。娘が本で知識を得ていく場面には、アリス、ドン・キホーテ、ハメルンの笛吹きなど馴染みの物語が登場。絵から物語を探す楽しさもあります。
結末がやや呆気なく感じられるものの、美しく、読み応えのある絵本です。