- カテゴリ:一般
- 発行年月:1994.12
- 出版社: 紀伊國屋書店
- サイズ:20cm/252p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-314-00694-3
- 国内送料無料
紙の本
告白と呪詛
1960年、日本ならあの「安保闘争」の年、「歴史とユートピア」で多くの共感を与えた彼の、最後の作品となる可能性の高い書。皮肉・毒舌を発しつつも、激烈さや暗さよりいっそ軽み...
告白と呪詛
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
1960年、日本ならあの「安保闘争」の年、「歴史とユートピア」で多くの共感を与えた彼の、最後の作品となる可能性の高い書。皮肉・毒舌を発しつつも、激烈さや暗さよりいっそ軽みとユーモアが漂う。【「TRC MARC」の商品解説】
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
シオラン最後の著作
2005/07/18 00:22
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:NOBUNOBU - この投稿者のレビュー一覧を見る
激烈のアフォリズムで鳴らし、日本ではほとんどの著作が翻訳されているというシオランの最後の著作。彼の本国ルーマニアでは禁書扱いだそうだが、彼特有の危険極まりない激烈な毒舌と嘲笑は、かつての様に文章から感じられないが、言っていることは全然変わらない。もっとも、激烈で毒性が高いのは「生誕の災厄」や「歴史とユートピア」が上であるが、これは訳者の言う通り、シオランが年を経て、激情をそのまま激語に托すのがうっとうしくなったのかもしれない。そういう意味では読みやすくなったというべきか。だが言っていることが優しくなったとはとても言えないが。彼の著書は渡世の人間にあまり悲しく映るらしく、安部譲二が推薦するのも何となく分かる。はっきりいって現代は、薄いきれいごとに飽き飽きしており、かといって「真実」を覗くにはあまりに臆病になっていると言える。特に日本人は、彼の著書からどれだけの絶望を見出したのだろうか。もっと彼の著書は広く読まれても良いがシオランばかりの日本人というのも恐ろしいものがあるけど。シオラン初心者にはとっつきやすくお勧め。