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書物としての新約聖書
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.6 5件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1997.1
  • 出版社: 勁草書房
  • サイズ:22cm/706,39p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-326-10113-X
  • 国内送料無料

紙の本

書物としての新約聖書

著者 田川 建三 (著)

新約聖書とはいったいどういう書物なのか。そもそも最初から書物だったのか。どのようにして二千年前から伝わったのか。現存するものはどこまで二千年前と同じなのか。新約聖書をめぐ...

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書物としての新約聖書

8,640(税込)

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商品説明

新約聖書とはいったいどういう書物なのか。そもそも最初から書物だったのか。どのようにして二千年前から伝わったのか。現存するものはどこまで二千年前と同じなのか。新約聖書をめぐる基本的な問いに答える画期的入門書。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

田川 建三

略歴
〈田川建三〉1935年生まれ。ストラスブール大学宗教学博士。現在、大阪女子大学教員。著書に「立ちつくす思想」「イエスという男」「思想の危険について」など。

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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

私は本書を読んで驚嘆し圧倒された

2001/02/17 16:23

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る


 こういう書物にもっと早く接しておくべきだったと悔やみもしたし、今後、あらゆる学問の分野でこの種の「情報」が必要なのではないかと思わせる創意があった。賞賛すべきは、内容や素材の前にまず目次や索引、結構にこだわらぬ叙述のスタイルや語り口といったその「形態」だ。

 序文で著者が「努力目標」として掲げた三点──「入門書とは水準において最高のものでなければならない」「通読して面白い書物である必要がある」「辞書的に利用しうるということは、この種の概論にとっては必須のことである」──は、七百頁の分量と本体八千円の価格を充分に「弁証」する達成を示していると思う。

 この書物を要領よく紹介したり要約したりすることは私の力量と気力を超えている。ここでは、若干の文章を抜き書きして、より多くの人を本書に誘うことにしたい。(それにしては、以下の引用は私の関心事に引き寄せすぎているかもしれない。)

《初期キリスト教はギリシャ語の宗教であった。そしてそのことは、ヘレニズム都市の宗教であることを意味する。それも主として大都市の宗教であった。(略)ヘレニズム都市というのは帝国支配の機構の要をなす部分である。従って、その基本性格において都市の宗教であったということは、とりもなおさず、この世界においては、典型的に帝国主義の宗教であった、ということを意味する。この場合、帝国主義の宗教というのは、帝国支配のイデオロギーを代表する宗教という意味ではなく、むしろ、帝国支配が作り出した状況に直接根ざした宗教ということである。その状況から生み出され、その状況に生きる人々の心情に適合し、その状況を支える文化的姿勢を涵養する。》

《ヘレニズム的諸都市のキリスト教は、「十二使徒」やパウロが伝えたのではなくて、彼らが到着する前からすでにそこにはキリスト教が根づいていて、使徒たちはただそのことを発見するにすぎないのである。つまり、特定の教団指導層の意図に応じてキリスト教が広められたのではなく、ほとんど自然発生的とでも言うべき仕方で、各地の都市にキリスト教が出現している。すなわち、ヘレニズム的都市の状況がおのずとキリスト教を引き寄せていったのである。もちろん前者、つまり教団の指導的宣教者が意図した部分もないわけではない。しかし、彼らの意図をはるかに超えて、あるいは、彼らの意図に関わりなしに、初期キリスト教は、ほとんど自然発生的と言ってもいいくらいに、地中海世界のヘレニズム的都市に広まっていったのである。そのくらいに、ローマ帝国支配下のヘレニズム都市の生活状況にうまく適合した宗教が誕生した、ということだろう。》

《キリスト教は、ローマ帝国支配下の大都市の生活状況にふさわしい宗教として、アレクサンドリアのようなユダヤ教の勢力の強い町でも、順調かつ急速に成長したのである。そして、まさにアレクサンドリアの町こそ、ローマ帝国支配下の地中海世界において、ギリシャ語文化の最大の中心地であった。だから、ギリシャ語キリスト教を形成する最大の中心地の一つとなりえたのである。》

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紙の本

自己チュー的な傾向はあるけれど。

2008/10/12 23:36

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 護教論とか逐語霊感説とかいった信者向けの本ではなく、新約聖書という二七巻に纏められた書籍について、事細かに書かれた本。弟弟子に文章が下手で何を書いているのか、さっぱり分からない方がいるが、著者が持つ日本語の感覚の鋭さも冴えている。今までに読んだ本の中で最も影響を受けた本の一冊、といってもいい。
 ただし、日本語訳された新約聖書についての章は、結構間違いが多い。キリシタンの時代と勘違いしたのか、江戸末期から明治にかけて新約聖書を翻訳したのがスペイン人とポルトガル人-というか、現在まで聖書を翻訳した外国人宣教師にスペイン人とポルトガル人はいないと思うが-だとか、ベルギー人のラゲ神父をフランス人と書いたり、新共同訳の解説に書かれているように旧約外典を戦前に聖公会が「続編」と題名をつけて翻訳したのに、まるで新共同訳が初めてつけたみたいに書かれている。
 それと著者は新共同訳で今まで通っていた書名を変えた事を批判しているが、御自分が作品社から発行した新約聖書の翻訳で、これが原題に近い、と直訳的なパウロ書簡の訳名をつけたのは如何なものか?口語訳や共同訳でも結構訳名が違うにしろ、大正改訳での訳名を使えばいいのに。蛇足ながら、著者は、この本と刊行中の新約聖書の翻訳で意見を変えている点があるが、一言も言及していない。
 聖書学者には極端なイスラエル贔屓とイスラエル嫌いがいるが、著者は後者だ。
 聖書学者には現代社会に疎い方がいて、トビリシの事を未だにチフリスと呼ぶ、と著者は書かれているが、BHSや現在刊行中のBHQの定本にした写本を未だに「レニングラード写本」と呼んでいるんだから。「ペテルブルク預言者写本」という別の重要な写本があるのもあるだろうが、「宗教はアヘン」と過酷な弾圧を加えて、代わりに自分達を無謬の神の如く崇拝させたボリシェヴィキの親玉の名前を冠した地名で未だに呼ぶのは、どうかねえ。

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2006/10/20 22:24

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2017/09/06 20:26

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2008/12/23 10:10

投稿元:ブクログ

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