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紙の本
強くて寂しがり屋の吸血鬼、ソーニャ
2003/01/09 14:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なたね - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソーニャ.ブルー、なんだって彼女はこんなに強いんだろう。
力も意思も。
これだったら別に吸血鬼にならなくっても、成長した女性になった
暁にはさぞかし「強い女性」になったのかなあ? いや、待て待て
人間だった頃の金持ちのお嬢ちゃん、デニスだった頃は、どう見ても
ちやほやされた世間知らずのあまちゃんだったはず。
あたしも、もしかしたら吸血鬼に襲われたら、こんなに支離滅裂型の
強い人格に生まれ変われるのかしら。
などと、ソーニャの強いところばっかりに目が行って、内面の
ナイーブさが目立たなかった1作目「ミッドナイトブルー」よりも
こちらの2作目「ゴースト.トラップ」の方がファンタジーっぽい要素
は一杯あるような感じです。
幽霊屋敷ゴースト.トラップに住み着いている(と言うか囚われている)幽霊や
ソーニャ型新吸血鬼の二人の登場も結構気に入った場面ですけど。
3作目に続く浮浪者スタイルの熾天使の登場も、汚らしくてこの世界の中で
ぴったり収まっています。
アクションホラーファンタジーの映画にすると、受けそうなこのシリーズは
番外の「ブラックローズ」が一番すっきりしているけれども、早く
ソーニャの復讐が成就するといいね、と応援したくなっちゃいます。
さて、3作目の「フォーリン.エンジェル」も読まなくっちゃ。
紙の本
「ミッドナイド・ブルー」に続く第二弾
2002/04/04 02:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ミッドナイド・ブルー」に続く第二弾。前作は主人公のソーニャがどうやって吸血鬼となり今まで生きてきたのか、といった回想と特異な世界の説明、後は彼女がひたすら他者を痛めつけるバイオレンス描写に終始していたようなやや単調な内容だったが、今回はそういった要素が薄れ、比較的とっつきやすい娯楽作品に仕上がっている。
物語の方は愛していた女性に銃弾を撃ち込まれ、悪夢のような日々を過ごしていた私立探偵のパーマーが、謎の老人(実は前作に登場した吸血鬼の一人)からソーニャに手紙を届けてほしいと依頼される場面から始まる。やがて彼は現代に生きる女吸血鬼ソーニャと出会い、彼女と共にモーガンを倒すという数奇な運命に巻きこまれていく。
今回はこのパーマーが狂言回しのような役で登場するのだが、彼の存在が重苦しくなりそうな物語の良い緩和剤となっている。といっても主人公のソーニャも情緒不安定気味のいかれた殺戮マシーンのような存在から、飛行機に乗り込み機内雑誌を捲るような前作とは別人のような存在となっているが(「その電話にさわってごらん。あんたの指を一本ずつ、その手からむしりとってやるわ」といった部分に昔の名残は感じられる)。
精神医師に扮し新たな種の創造を目論む吸血鬼モーガン、幽霊が徘徊する奇妙な屋敷ゴースト・トラップ、そしてこの世に誕生した謎の赤子など、物語の方は前作よりも遥かにグレードアップしている。ただし幾つかの謎は未解決のまま終わっているので、この巻を読む方は念の為「フォーリング・エンジェル」も購入しておくことをお薦め。