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H−Ⅱロケット上昇 国産大型ロケット開発12年の軌跡
  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1997.8
  • 出版社: 日経BP社
  • サイズ:22cm/295p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-8222-4084-3
  • 国内送料無料

紙の本

H−Ⅱロケット上昇 国産大型ロケット開発12年の軌跡

著者 松浦 晋也 (著)

宇宙開発事業団による、H−2ロケットの検討から、困難をきわめた開発、そして打ち上げまでを、資料を駆使して克明に再現する。【「TRC MARC」の商品解説】

H−Ⅱロケット上昇 国産大型ロケット開発12年の軌跡

3,024(税込)

ポイント :28pt

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紙の本

執筆から3年、色あせることと色あせぬこと

2000/11/27 20:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:松浦晋也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

正確には書評といえないだろう。

 私がこの本の著者だからだ。出版から3年以上が過ぎた。

 この3年間で日本の宇宙開発をめぐる状況は見事なぐらいに暗転した。低軌道衛星群をめぐるビジネスはイリジウム破産に代表されるように頓挫した。日本のロケットは3回連続打ち上げ失敗というかつてない挫折を経験し、20世紀が終わろうとしている年末、H-II後継のH-IIAロケットは開発が難航し、2001年2月打ち上げは難しいのではないかとうわさされている。それに追い討ちをかけるように2001年1月には文部省と科学技術庁が統合される。科学技術専業の官庁はなくなるのだ。

 そしてこの本も一部の内容は古びた。

 かつてない逆境の中、日本の宇宙開発は、このまま消え去るのか。

 未来はこれからの我々──国民全体、興味を持つ人、関係者──すべての努力にかかってくるのだろう。「だめだ」と思った瞬間にすべては本当にだめになる。どんなに状況がつらくても、前に向かうまなざしを忘れなければ、必ず光はあるだろう。

 正しく未来を向くためには、正しく過去を知る必要がある。この本は宇宙開発が過去どのようなことをしてきたかを知るための一助にはなると思う。
 少なくともこの本にはCD-ROMが付属している。本文は古びたかも知れないが、CD-ROMに収めた記録画像は古びない。
 ぜひ、相次いだロケットエンジン爆発の映像を、そして6分に及ぶ最初の定格運転と成功直後の技術者たちの歓声を、そして青空へと消えていくH-IIロケットの映像を見て、聞いてほしい。

 ロケットには魂を奪うほどの根源的な魅力が存在する。そう理解できるだろう。

 ちなみに関係者からはもらった一番辛らつな批評は「H-Iまでの歴史的経緯は、やや捉え方がずれている感もある。しかしH-IIに関しては正確」というものだった。それら至らぬ点の補足と、現在進行形のH-IIA開発について書くことは、私の責務と一人思っている。

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