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紙の本
実は翻訳者
2019/04/30 21:44
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
オットー・フォン・ビスマルクの曾孫で自由ドイツ国民委員会の副会長だった空軍少尉ハインリヒ・フォン・アインジーデル伯爵について詳しく書かれていると思ったら、実は著者が彼の回想録を「ひとたびは赤旗のもとに」という題名で翻訳していた。中公新書の「シベリア抑留」で存在を初めて知った。だから詳しくて当然だが、そんな事は触れていない。実際にはフォン・アインジーデル伯爵は、この文庫本が出た時点ではドイツ社会主義統一党の後継政党で今の左翼党の前身の民主社会党選出の連邦議会議員だから人生はそう単純ではないという事だ。ドイツ兵の捕虜を見た時に「共産主義の死滅」と回想録で書いたのは、当時のドイツ連邦共和国では彼のような経歴の持ち主は「裏切り者」と見做されたはずだから必要以上に反共的な表現を使ったのだろう。
シュパンダウ監獄についての記述は多分、当時の雑誌か新聞の記事あたりを元にして書いているのだろう。
誰かハインリヒ・フォン・アインジーデル伯爵の回想録や著作を出すか、彼の伝記を出してほしい。