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震える岩(講談社文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 155件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1997.9
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • サイズ:15cm/407p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-263590-9
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

震える岩 (講談社文庫 霊験お初捕物控)

著者 宮部 みゆき (著)

震える岩 (講談社文庫 霊験お初捕物控)

751(税込)

ポイント :6pt

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みんなのレビュー155件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

ぜひ多くの人に読んでほしいと思う作品です

2016/05/04 08:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yu_kotikita - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸時代、主人公っが持つ能力、死人憑き。
私たちの現実からはかけはなれた要素ですが、この作品から感じるものは、必ず一度は体感したような、身近なことばかりです。
主人公のお初と右京之助さまのやりとりも微笑ましいです。
そして、事件を通して成長したり、考え方やあり方がかわっていく。そうした前に向かうエネルギーを感じられるところも魅力かなと思います。

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紙の本

一気に読んじゃう本2

2000/09/19 01:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:梅・ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 宮部みゆきの本の中でもかなり好きな作品です。時代が江戸時代であるにも関わらず、今そこで起こったことを話にしたような新鮮さ、力があります。よく小説を読んでいて色が見えた、と言いますが、この作品は色はもちろんのこと、音、匂い、全てが自然と感じられる作品だと思います。 

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紙の本

江戸物が面白い

2001/06/21 12:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みりぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 宮部みゆきの江戸時代ものは本当に面白い。今まで女性の作家でここまで江戸物で読ませる人はいなかったと感じる。 一般の人々の生活のリアル感、言葉の妙、ストリーのひきつける力、どれをとっても最高である。
 この小説は霊感を持つお初がその能力を使ってとある事件を解決していく話である。霊が引き起こす殺人事件がおこるなど、寒気を誘う怖さを秘めている。 暑い夏の夜にふさわしい読み物である。

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紙の本

心に残るものがたり

2002/05/15 10:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すずき - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作者は時代物が本当に面白いと思う。
短編も心に残るし、長篇も後から思い出して本棚から探し出しもう一度読んでみたりする。
私はこの作者の作品を火車で読んで推理小説作家として宮部みゆきを見てきたけれど、時代物の方が面白いのではないだろうか?
登場人物のひとりひとりがまるでテレビを見ているように頭の中に浮かんでくる。
でも、今の日本のドラマを作る人たちに作って欲しくはない。いろいろな制約が付いてきてきっと本より面白くならないから。
どうして本って面白いんだろうと思う。本を読まない時代だといわれているけど、テレビよりよっぽど面白いのに。

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紙の本

江戸ものにはまったきっかけです

2002/05/26 16:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸ものはあまり好きな本ではなかったのですが、
この本以来「お江戸」が気になって仕方がありません。
江戸時代に生きたことがあるはず無いのに、
このリアリティは何なんでしょう。
すごすぎます。自然に江戸に入り込めます。

霊感少女のお初は、岡っ引きの兄の事件解決を手伝ったりしています。
死人が甦ったという事件が起きます。
現場に行く途中に油樽の中に沈んでいる少女の死体を見る。

霊の怖さが江戸の雰囲気にピッタリです。
ちょっとホラーっぽいです。

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紙の本

江戸時代にタイムスリップ

2002/06/12 03:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにーた - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきさんの時代物を初めて読みましたが、江戸時代にタイムスリップしそうなくらいリアリティがあり、推理小説という以外にも楽しめる要素が満載だと思います。
私は時代考証の細かいことまでこだわりはしませんので、「江戸ってこうだったんだろうなあ」と楽しく想像しながら読んでいます。他の作品もぜひ読んでみたいと思いました。

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紙の本

時代設定をかえると、ミステリーはまた面白くなる。

2004/04/06 23:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人に見えぬものが見え、聞こえぬものが聞こえるという不思議な力を持つ「お初」が主人公のシリーズ。
岡っ引きの六蔵を兄にもつお初は、普段は兄嫁およしが切り回す一膳飯屋「姉妹屋」の看板娘として働いている。ある日、深川で起きた死人憑きの騒動に妙な胸騒ぎを感じたお初は、根岸肥前守鎮衛の許しを得て、この事件の調査を始める。死人憑きの吉次、お初の霊感で発見された少女の死体、その昔、浅野内匠頭が切腹した跡に置かれた石が鳴動する噂、バラバラに出てきたことが、背景を『忠臣蔵』とする一つの事件に繋がっていく。
 お初は、根岸肥前守に与力見習の右京之介を紹介され、一緒に調査をする。父は鬼と恐れられている吟味方与力なのに、右京之介は何事につけて頼りなく、お初も初めは呆れ顔。しかし、事件が進むにつれて成長していき、事件の核心部分を、あたかも得意の算学を解くかのように紐解いていく姿には、驚かされた。
それにしても、結局悲しい思いをするのは、権力に振り回される人たちなのだな、と寂しくなった。

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紙の本

愛すべき江戸の街と住人達

2004/07/04 17:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

 霊験お初捕り物控えの第一作目「震える岩」宮部みゆき。先に2作目の「天狗風」を読んでしまいましたが、短編集「かまいたち」で既に収録されていた「迷い鳩」と「騒ぐ刀」を読んでいますのでシテュエイションは知っていましたからすんなり溶け込む事が出来ました。ですから長編の2作目と言う事になりますかね。

 姉妹屋という一善飯屋で兄嫁と働くお初は、兄は岡っ引きの六蔵で幼い頃から持っている不思議な力で事件解決の手助けをしている。またお初は、南町奉行根岸肥前守鎮衛の後ろ盾がもあるのだ。深川の十間長屋で起きた死人憑きの騒ぎを発端に幼児殺人事件が。追う六蔵とお初、右京之介を迎えるのは赤穂浪士討ち入りの忠臣蔵の事件だった。百年前の討ち入りとどの様に結びつくのか。天下の御政道は無情にも怨念を生み出してしまったのか…。

 赤穂浪士の吉良邸討ち入り、「忠臣蔵」は日本で最長期間演じられている芝居じゃなかろうか。忠義のため敵討ちをし最後には自決するという美学は多くの共感を生み語り継がれてきましたが、またもや新説忠臣蔵が登場し物語の中枢を占めています。そもそも敵討ちですから敵じゃなければ意味のない事になってしまいます。つまり浅野内匠頭が殿中松の廊下で吉良上野之介に刃傷に及んだのは勅使を迎える儀式の当番大名だった浅野内匠頭がその采配の段取りを吉良上野之介の教えを請うのに賄賂が少なかったから意地悪をされ、堪忍袋の緒がきれて起きたとされるのが一般的な解釈ですね。もう一つの説は、浅野内匠頭の赤穂城は当時多くの大名が困窮していたにも関わらず塩田技術を持っている御陰で他藩に比べて大いに潤っていたそうです。また浅野家はその技術を門外不出の藩の最高機密として狙ってくる隠密などに対し最大の防御態勢を引いていました。困窮していた藩を立て直したいと願っていた吉良上野之介はその塩田技術が欲しかったわけで、時の老中と結託して浅野に技術の譲渡を申し出ていたそうな。で、語り継がれるような賄賂の少なさの意地悪は無く、むしろ塩田技術をしつこく求めてくる吉良上野之介に怒り爆発とうことらしい。また勅使お迎えの儀の当番は二人の大名が充てられており、その内の一人の浅野内匠頭はなんと二度目の役で一度経験しているという事。それなら儀式の仕方など聞く必要もないわけです。つまり藩が取りつぶしになる事(家臣が路頭に迷う)も承知で刃傷に及ぶ浅野内匠頭は名君であろうかというわけです。実際のところ吉良上野之介は名君の誉れ高いと伝えられています。

 さて、宮部みゆき説の忠臣蔵、唸らせますねぇ。題名の「震える岩」は浅野内匠頭が切腹をした陸奥一関藩田村家の下屋敷で夜になると庭の岩が震え出す事から来ていますが、お奉行と同行してお初と右京之介が見に行きホントに震えているところを見てしまいます。その上、お初の目には切腹される場面がおぼろに見えて来てしまいました。震える岩は何の怨念なのでしょうか。 「風さそう 花よりもなを われはまた 春の名残をいかにとやせむ」

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紙の本

人はきっと乗り越えられるから。

2005/03/15 14:20

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:purple28 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大昔に「かまいたち」を読んだときに、一度だけ面識(?)はあるんです、お初っちゃん。

 普通の人にはない不思議な力を持つお初は、南町奉行所の根岸備前守に気に入られ、よくそこへ通っていた。ある日、“死人憑き”の噂を聞いたお奉行は、お初にその調査を任せる。理由も分からないままお奉行に押し付けられた古沢右京之介とともにお初は調査に出かけるが…。

 ちょうどこれを読んでいたころ、「IN・POCKET」で宮部みゆきが特集されておりました。「日暮らし」発行記念ということで、「ぼんくら」と合わせて時代モノのお話。現代モノでは描きにくくなってしまったことを、時代モノの中で描いていきたい−といったようなお話でした。それでいくと、今回は“理不尽”ということでしょうか。この“理不尽”さに対して、登場人物たちはどのように対処するのか。お初は、同心の兄は、右京之介は、お奉行は。

 “死人憑き”から始まるこれらの事件には、それぞれ理不尽さがつきまといます。チリも積もればで、山となったこの理不尽さは、こんなに悲しい事件を起こさなければ昇華できなかったんですよねえ。悲しくて切ない物語ですが、最後にちゃんと救いを残してくれるのが、また宮部のいいところ。

 この物語には2つの特徴があるのですが、まず1つは、お初っちゃんの不思議な力。実は、お奉行には、巷にあふれる不思議な話を書き記すという一風変わった趣味があり、お初の話をよく聞いてくれたんですね。でももちろんそれだけではなく、そこから事件につながることはないかとちゃんと聞いているし、周囲の理解を得られないお初のことを、自分の立場でできるだけ助けている、ということなのです。町人と同心、もしくは岡っ引きがイキイキと活躍するのが宮部作品。これまた元気すぎるくらい元気でいなければいけないはずのお初っちゃんの、心の支えとなるのがお奉行なのです。こんな偉い人は、本来宮部作品にはあまり出てこないのですが、そこはほれ、変な趣味を持たせたりして庶民に近付けてある。

 そしてもう1つの特徴が、時代モノの中にまた“歴史”を組み込んであること。舞台は江戸末期なのですが、そこから遡ること100年。作中からみても“遠い過去”に起こった事件について触れてあります。まあ、ここがいちばん“理不尽”を感じるところではありますよね。

 でも、人はきっと乗り越えられる。

そういえば、どの作品でも宮部は読者にこう語ってくれてますね。時代モノの方がより心に届きやすいのは、人がありのままで生きていない、いや生きていけない現代の物語では、ちゃんと届かないことを知っている、のかもしれませんね。


紫微の乱読部屋

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紙の本

再読が少しも惜しくない作家の代表格が、宮部みゆき。これってキングばりのモダン・ホラーじゃん。ま、江戸時代にモダン、てのもなんですが・・・

2006/04/17 20:40

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

《享和二年、江戸の田村家に起きた大岩が震える事件。そして三間町の十間長屋で起きた死人憑き。人が見ないものを見てしまうお初が巻き込まれた怪異は》
実は、この作品もそうなんですが、最近、思いつくと宮部みゆきの作品を読み返しています。一回目は勢いで読んでいるせいか、面白かった、だけで終わってしまい、歳のせいか、そのままかなりの部分を忘れてしまいます。ですから、再読とはいうものの新作を読むような新鮮な読後感を抱いてしまいます。特に、叙述に凝る作家、例えば折原一や京極夏彦たちの作品も、そういった意味では一粒で二度以上楽しめるといえそうです。物忘れもポジティヴに考えれば、いいものです。
1802年の6月末、ろうそくの流れ買いを生業にしている40歳の吉次が死にました。そして長屋で通夜が行なわれようとしていた夜、彼が甦ったのです。まさにS・キングの時代篇、といいたくなるようなモダン・ホラーですね。
南町奉行根岸肥前守鎮衛に呼出された通町の岡っ引き六蔵の妹お初は、奉行が書き記す「耳袋」のネタになりそうな死人憑きの話を伝えるのですが、代わりに依頼されたのは、そろばん玉という渾名の古沢右京之介と一緒になって様々な事件を解決することでした。
六蔵、右京之介と連れたって出かけた町の油屋 丸屋の店先に並ぶ樽の中にお初が見たのは見知らぬ少女の姿でした。彼女の名は おせん。そして次の犠牲者の少年は長次。若返ったとしか見えない吉次、彼がつぶやく「りえ」の謎。降り積もる雪の幻影。田村家の震える岩、そこに聞こえる雪を踏みしめる足音。有名な歴史的事件の真相と裁きの矛盾、それを美談とした民衆の心理。
これ以上は本を読んでもらうしかありませんが、未だにこの赤穂浪士の事件を日本人のメンタリティと結び付け神格化するような評論家には、熟読して欲しい一冊といえるでしょう。年末だけ日本人の真髄ここにありといわんばかりに話題にし、興味ももたない世代に常識として刷り込もうとする旧権力者や老人たちの企みにはうんざり。
それを宮部は小説の形で両断してくれたのです。『理由』『クロスファイアー』『模倣犯』などで繰り返し告発する法の不備、それはこの作品の主題の一つでもあります。やっぱり宮部は面白い!

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紙の本

設定を多少変えての霊験お初長編一作目

2006/10/26 22:40

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る

死んだ人間がお通夜の準備をしている最中に生き返った。こんな不思議な話を聞きつけた、岡っ引き六蔵の妹お初は、妙な話・不思議な話を集めている南町のお奉行様、根岸肥前守鎮衛へ御注進に。そこで、いささか頼りなげに見える与力見習の古沢右京之介と引き合わされて、二人で死人が生き返る死人憑きの謎を探ってみることに。するとさっそくお初の”力”が顕れて・・・。普通の人には見ることができないモノを見ることのできる力を持った、霊験お初の長編一作目。
短編集『かまいたち』に「迷い鳩」「騒ぐ刀」の二作が収録されている霊験お初のシリーズですが、本作より設定を多少変えて新たにスタート、死人憑きに子供の連続殺人、さらには忠臣蔵赤穂浪士の討ち入りの真相について解き明かす、盛り沢山の内容です。
短編では大活躍だった、お初の次兄の直次がいなくなってしまったのがちょっと寂しいですが、オカルトと捕物帳を巧みに良いとこ取りした霊験お初、お気に入りのシリーズです。

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紙の本

恐ろしさと切なさと・・・

2009/12/02 17:53

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

死んだはずの吉次という男が生き返った!?死人憑き騒ぎが起こる
一方で、5歳の女の子が殺され、油樽の中に投げ込まれるという
悲惨な事件も起きていた。不思議な力を持つお初は、兄六蔵や
古沢右京乃介らとともに探索を始めるが、このふたつの事件が
示したのは恐るべき真実だった・・・。

鬼となった人は怖い。鬼となった人が死んで、怨念を持った霊と
なるのも怖い。だが、それ以上に怖いのは、平凡でおだやかな
暮らしをしている人を鬼に変えてしまう世の中のゆがみだ。恨みは
さらなる恨みを呼び、何の罪もない者の命を奪っていく。罪を
重ねる者、犠牲になる者、そのどちらも哀れとしか言いようがない。
はたして、お初たちはこの怖ろしい連鎖を断ち切ることができるのか?
作者の巧みな筆さばきは、読み手をぐいぐい物語の中に引き込んで
いく。絶妙なストーリー展開だ。「恐ろしさ」のすき間を「切なさ」で
満たしたような、そんな感じのする面白い作品だった。

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紙の本

霊感をもって謎を解く。

2010/03/04 03:32

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 宮部みゆきさんの時代物は、いつも読み始めからすぐに物語に入れるのだけれども、なぜか本書はなかなかのらなかった。だけど中盤にさしかかる頃、一気に集中して入れたので良かった。

 死んだはずの吉次が生き返った、という死人憑きから物語は始まる。江戸の町娘、お初は霊感があり、いろいろな事件を解決へと導いてきた。進行的にはゆっくりだけれども、徐々に吉次の事件とお初に繋がりが出来ていく。幼子殺しの下手人探し、そこから広がっていく背景からは眼が離せない。

 特に印象的だったのは、忠臣蔵の話。以前、父が時代劇の忠臣蔵を観ていたのを記憶しているが、私はきちんと観た事がなく、電車の中でその箇所を読み進めていたら恥ずかしながら目頭が熱くなってしまった。武士の忠誠心や、確固たる信条に胸打たれるものがある。

 一見、死人憑きの事件とは何の関わりもなさそうな事柄が静かにその接点を見せてきて、するすると謎が解けていく様子が面白かった。謎の女性『りえ』とは誰なのか、その追跡は難航するけれど意外なところからその尻尾を掴むことができる。

 最後には、死人憑きの元凶である100年も前の霊の目的がはっきりし、全ての謎が解ける。その霊の背景は不憫で、理不尽な経緯だけれども職を失い、その悔しさや悲しみは染みる。妻子への絶対的な愛情から、残酷な結果を生み出す。だけどひょんなところからその子孫の存在が発覚して、物語は終盤を迎える。

 本書もまた、登場人物の心情を計ることができる作品だと思う。巧く描写してあるし、その立場や苦しみも明確だから。身分の差もきちんと線引きされているし、分かり易くてとても良かった。忠臣蔵がきっかけで、日本史は浅学な私だけれども、もっと勉強したいとも思えた。江戸時代は深くて、興味深い。『お初物語』も手元にあるので、近々読もうと思う。

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2004/11/21 18:50

投稿元:ブクログ

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2006/06/29 08:54

投稿元:ブクログ

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