紙の本
つまりは
2016/06/08 10:56
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投稿者:あくあ9いっぱい - この投稿者のレビュー一覧を見る
お金のために働いている人はすべて例外なく働いていないと言うことですね。では読む人が一人もいなくなってしまっても書き続ける作家は働いているって事ですね。以外と複雑な世の中をシンプルに教えてくれます。
紙の本
大人も、子どもも、一緒に読もうよ♪
2002/07/31 01:02
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投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、本屋さんや図書館の棚に並べるとき、どの棚に並べるか、意見の分かれる本かもしれません。
ある書店では児童書のコーナーに並んでいましたし、また、近くの図書館には大人向けのエッセイのコーナーに並べられていました。
子ども向けの本なのか、大人向けの本なのか、はっきりしろ!! って感じですが、この本はそういう意味で「はっきりしない本」です。描いた五味さんだって、ジャンルなんかこだわってないでしょう、多分。
エッセイと言えば言えるのだけれど、絵本でもある。
私としては「ちょっと、大人にはいろいろ言いたいことがあるんだけどね!」っていうような中学生、高校生ぐらいのみなさまに読んでもらいたいなあ・・・という気がします。
いろんな「言葉」の意味が、五味太郎的解釈のもとに綴られていて、読んでいると、思わずニヤッとしてしまったり、痛いところを突かれて、思わず「う・・・」ってな気分になっちゃったり・・・します。
「考えるということ」から始まって、途中「浮気をするということ」だの「売春するということ」だのというのまで登場するのですが、ラストは「生きるということ」「大人になるということ」で、キレイに終わっています。
大人にも子どもにも、そして子どもから大人になろうとしてる人たちにも、みんなに読んでもらいたい本。
初出「うたたね通信社」
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絵本作家、五味太郎のどちらかというと大人向け?な毒のあるひとつの指南書。
相談する、ということは「自分に言って欲しいことを言ってもらうのを期待して持ちかけること」
尊敬する、ということは「自ら進んで服従すること」
旅をする、ということは「自分の居場所を探して移動すること」
結婚する、ということは「二人のかたい約束というものにいまひとつ自信が持てないので、ここはひとつ法的な確実さをもってその確信を確たるものにしようじゃないかということ」
愛する、ということは「その人が身近にいなくても、何の不足感も焦燥感もなく、ただ充足感に満ちているということ」
こんなことが例の独特なイラストと共に延々と書かれている。
視点はユニークで面白いけど、こんな冷めた考え方の人が身近にいたらちょっと嫌かも(笑)。
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とあるメールマガジンにこの本のことが書いてあり、気になったので読んでみた。人間が色々やることについて、著者がコミカルさを交えて考えている。なんだかよくわからない解釈もあったけれど、「努力するということ/努力するという状態が起きるのは、当人、あまり得意ではないこと、好きではないことをやっている、やらされている、という場合です。得意なこと、好きなことをやっているときは、励んでいる、熱中しているというようなことにはなりますが、努めて力む必要はないのです」「指導するということ/他人に教えたくなったら、そいつの芸もそこまでだ、とある噺家が言っていました」というのが印象的だった。
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五味さん独特の絵がちりばめられていて楽しい。くすっと笑えるところもある。「怠けるということ」のなかに 折り合いをつけて結婚すること、なんていうのもありました。
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テレビで紹介されたらしく、母親が読みたいと言っていたので、図書館で借りてきました。
曰く、「考えるということ・歯を磨くということ・愛するということ…。なんとなく難しそうな世界、その世界をつくっている人間のやることをすっきりさせれば、全体的にすっきりしてくるかもしれない。絵本的フリートーク51項目」
10年前の本だけど、この10年で世界は何も変わってないんだなあと思いました。
共感は同じ視点からの景色。
同じことを別々の視点から見ているときに、ひとと意見が対立したり、納得できなかったりするのだと考えてみる。
世界は丸いから、私の立っているところからだと、見えない部分がたくさんあるし。
そういうことなのか?
どういうことなのか?
見えない部分を照らすヒントになるかもしれない、皮肉屋な一冊。
★
幸せになるということ
幸せになろうねと固く誓い合う二人、という形は、どう考えても今は不幸だと宣言しているわけで、それはずっと続くような予感がします。君を幸せにしてあげたい、というような一見熱い言い方も、今の不幸を前提にした形ですから、その前提もずっと同じような気がします。
人を助けるということ
どんな場合でも、助けないとこちらが助からないので助けるわけです。何もしないとこちらが辛いので、助けるわけです。助けられた方はともかく、助けた側がホッとするのが、人を助けるという行為の極意です。で、そのホッとする気分に固執してしまうと、だんだん、助けを求めている人を求めてしまうようになります。御注意ください。
生きるということ
この問題は、出題した問題そのものが間違っていたので受験生がえらく困って、えーと、実は当方にちょっとしたミスがありまして、えー、その問題に関しては採点の対象外ということにいたしたく云々…と訂正お詫びが入るような代物で、その問題自体にあまり悩まなくていい、悩んでもしかたない、といった性質のものです。生きるという意味は…などといった問いは、はなからパスしたほうがいいわけです。責任のとりようがないからです。何を答えてもデッチ上げだからです。
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大人向けです。わたしは定期的に、五味太郎さんの文章が読みたくなります。ちょっとだけ毒が欲しい時に。
疲れた時には読みたくないと感じる人もいますが、私の場合は逆です!ぜひ、もやもやしてる人は、頭の中をすっきりと。
もちろん絵も好き。
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≪県立図書館≫
いい毒が効いています。
本当だね、そうだね、うはははは
と、楽しく読ませていただきました。
あー面白かった!
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2014.12.28市立図書館
「考える」「学校にゆく」「働く」「怠ける」「相談する」「努力する」「幸せになる」など100余りのいろいろなテーマについての五味さん的解釈を書いたぴりっとしたショートエッセイがつまっている。
ラジカルなようでいて、あ、そう考えるとちょっと気楽かも、と肩の力が抜けるものの見方を伝授してくれる。
出版されて15年以上たっても、古くなっているところはないからけっこう真理をついているのだと思う。
2022.12.18市立図書館
ティーンズコーナーに並んだ表紙を見て、お、と思って借りてきてみたら8年も前に一度借りて読んでいたことがわかったの巻。まあいいや、冬休み中置いといたら高校生になった子らも読むかもしれないし…
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生きること、大人になるということ、考えるということ、怠けるということ、などなどいろいろなテーマに簡潔に答えている。
五味太郎流の皮肉と捻りが効いたシンプルな答えは痛快です。
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図書館の本。
歯を磨くということ、愛するということ、いじめるということ・・・など、51のことに対する作者なりの答えを短くまとめた本。
解釈が独特で、淡々と事実を並べてあるような、そんな回答たちに、驚きました。
今は特に悩みがないから、ふうんって感じだけど、悩みが大きい時にこの言葉たちを受け入れることで、気持ちが楽になりそうだなって思います。
あの頃、この本に出会っていれば・・・、今の自分はなかったかもしれない。それはそれで困るな。
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五味太郎さんが、人間のやることを少しすっきり考えてみようと思って作った本だそうです。
けっこうブラックです。
例えば、「人間のやること」のひとつ、「嘘をつく」ということについてはこうです。
<人間、真実を述べることが普通だ、と思っている頭の悪さは問題です。君は世界一美しい、わけねーだろう。君を一生愛し続ける、保証はねーだろう。妻と別れて君と暮らす、かどうかわかるわけねーだろう。ちょっと考える頭があれば、すぐにわかることです。そんなもんだと気楽にやっていると、たまにとんでもない真実というのに襲われてビックリし、うろたえることがあるわけです。>
「努力する」ということもけっこうコテンパンに書かれてます。
<努力するという状態が起きるのは、当人、あまり得意ではないこと、好きではないことをやっている、やらされている、という場合です。得意なこと、好きなことをやっているときは、励んでいる、熱中しているというようなことにはなりますが、努めて力む必要はないのです。「努力賞」なんてものがあるなら、それはかなりレベルの低いコンクールです。>
考えを立体的にしてくれる本です。
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複雑にしてしまってる物事を、著者の視点からシンプルに言い表した本。
・嫉妬する=自分の立場が危ういが手の打ちようがないときの感情。立場の危機
・働く=あまり主体性がなく働かされているようなときの言い方
・尊敬する=自らすすんで服従する
・人を助ける=助けないとこちらが助からないので助ける。助けられた方はともかく、助けた側がホッとする
…このあたり、たしかにー!と思った。
自殺に関してはなかなかコメントしにくいが、いずれやり直すぞという信念みたいなものがあるとしたら残された側としては救われる部分があるかも。
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絵本的フリートークと言われれば、確かに、な内容。
例えば、『怠けるということ』
”昼間からソファでごろごろしているのや、机の前のボーッとしているのは、ゴロゴロするとかボーッとするのをしているのですから、とくに怠けているわけではありません。たとえば、春→桜→花見、としか考えないようなこと、テレビで話題のラーメン屋に並ぶこと、まじめに学校に通うこと、上司に言われたことをそのままやること、折り合いをつけて結婚すること、などを怠けるといいます。”
上記のような文章を読むと、確かになと頷きつつ、その切り口の鋭さと視点の独自さにやられてしまいます。
五味太郎の絵本は子ども向けでも侮れません。
ましてやこの本は子ども向けとは言い切れないものでした。
だからこそ、皮肉に振れる部分に配慮が少し足りないと思ってしまいました。
例えばいじめについてや、差別について。
双方をばっさり切り捨てるのは気持ちがいいかもしれません。
喧嘩両成敗のごとく。
しかし、いじめられた方、差別された方は、それで再び木津ついてしまうのではないかと思うのです。
時代のせいなのか、五味太郎氏はもともとそういう人だったのか。
この本にはそれほど納得できませんでした。残念。
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絵本作家の五味太郎さんの感性で世の中の出来事を見渡した本。
以下、個人的に気に入ったものの一部記述を抜粋。
・働くということ
あまり主体性がなく、働かされているようなとき、ぼんやりと「働く」という言い方をします。
・占うということ
「彼女、双子座だから二重人格性があるんだよね」とか、「オレ一白水星でさ、このところしばらく暗剣殺しょってて調子でないんだよな」なんていう会話と、「今日、月曜日だから忙しいんだよな」とか「わたし低血圧だから、朝弱いのよ」なんていう会話との次元の差が、ぼくにはよくわかりません。ただ、いずれも、言ってどうなるんだ、というところがよく解らないという共通性は認められます。
・ボランティアをするということ
求める人のところへ駆けつけて、求められる行為を速やかにする、ということです。この説明で、何か物足りないなあ、と感じる人には、ボランティアはできません。