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商品説明
【講談社ノンフィクション賞(第20回)】ここには「清く、正しく、美しい」障害者なんてひとりもいない! 女をめぐる殴り合いの喧嘩から障害者プロレスが誕生した。女装癖、大酒飲み…個性豊かな障害者とボランティアの愛と笑いの物語。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
北島 行徳
- 略歴
- 〈北島行徳〉1965年東京生まれ。フリーライター。高校中退後、アルバイト生活の傍らボランティア活動を始める。障害者のプロレス団体「ドッグレッグス」を旗揚げし、代表に就任。
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紙の本
自分の福祉観
2010/08/19 01:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る
「障害者自立支援法」というのが小泉内閣で施行されて、早数年。新聞の報道によると、この就労支援を利用している障害者は数%程度。実質、使われていない。なぜ?以前、この法案に精神科医・斎藤環が「障害者を自立させるのは法ではなく、人との信頼」ということをおっしゃってたらしい。「信頼こそが障害者を社会参加の契機になる」至言ですね。当たり前のことだけど(障害者に限らず)予備校の先生曰く「この法案は数年後にはなくなっているよ」普段は社会保険労務士として働いてる人の言葉だから、説得力がある(雇用の仕事してるみたい)人との信頼を築くのは容易ではない。北島氏はこの困難な作業をしている。
「障害者プロレス」興業です。youtubeで様子を見たが、正直「面白かった!」歩くのもままならない人たちが必死になって格闘している。悪趣味かもしれない。しかし、みなさんもドッグ・レッグスの様子をyoutubeで観てみてください。心打たれますよ。だって彼らは一生懸命、試合を盛り上げようと努力しているのですから。確かに重度の障害を持ってる人はゴロゴロしてるだけにみえるかもしれない。「プロレス」と呼ぶのにはあまりに稚拙かもしれない。でも、ここ以外でこんなものは観れませんよ。それだけで価値がある。ぼくはこの本を読んで障害者が「自立」しようとしている、ドッグ・レッグスの人たちは障害者と言う言葉に甘えることなく、必死にカネを稼ごうとしている。それは、これからの福祉を考える上で重要ではないのか?
社会保障は年々、制度の維持に苦労している。国民の義務である国民年金保険料の滞納、税収入減少、雇用の悪化、未曾有の不景気。どれも解決策は現在ない(麻生内閣のカネのばらまきで借金増えるし)日本は世界に誇る福祉国家(低負担、中福祉)だった。人口一億を超える国では、成功例だった(国民皆保険・年金)北欧のような人口1000万単位の国では、高負担、高福祉も可能だが、人口の多い国では不可能(理由は国民の意志)だって、水を買うのに日本円で500円くらいとられてたよ、旅行に行ったとき。ホテルの水(きちんとしたホテルでも)は錆がひどく、飲めたものではない。例を医療保険に挙げてみる。介護保険以前は、高齢者が少額の金額で病院を利用できるという理由で、病院が年寄りばかりで、本当に病気で困っている人が医療を受けられなかった。病院のベットも年寄りばかりで、病気の人が利用できなかった。「脱・入院」という言葉がキーワードだった。2000年、介護保険施行。増大する高齢者医療費の削減のために作られた社会保障(韓国は去年からやってるみたい)出来た当初は歓迎された。しかし、五年後の改正(居住費、食費は自己負担)になり、被保険者の負担が増えた。この背景には、国勢調査の予想を大きく上回る高齢化率(ちなみに高齢者とは65歳以上の人)現在、人口の22.1%が高齢者である。国民5人に1人以上は高齢者。改正は五年ごとに行われる。ちょうど来年。はたしてどうなるか?ぼくの予想。方法は2つある。一つは税金投入(消費税率up)これは、おそらく厳しいというのがぼくの見解。今の政府の最重要課題は経済対策。エコポイントや物価・収入の減少をみてみると、もし消費税率が上がる(5%から10%。しかし、現在の社会保障を維持するのには12%必要)と現役世代からの反発が予想される。そして、もう一つの方法。介護保険の認定の厳格化。たぶん、こっちだと思う。社会保障給付費は90兆円近くある(政府の負担は全額ではない。今までの、年金保険料、医療保険料、介護保険料から三分の二ちかく給付)どちらを国民が選ぶかは今度の衆院選でわかります。
ま、国にべったり頼るな(市町村含め)というところか。