- カテゴリ:一般
- 発売日:1998/01/20
- 出版社: 富士見書房
- レーベル: 富士見ファンタジア文庫
- サイズ:15cm/288p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8291-2796-1
読割 50
ドラゴンズ・ウィル (富士見ファンタジア文庫)
ドラゴンズ・ウィル
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紙の本
魔竜の涙はたったひとつの地球の大地を潤すか
2005/03/20 18:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:綾丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラゴンと聞くと、RPG全盛期の嵐の中で小中高と育った僕は、ドラクエやFFに登場するたんなる敵役のイメージがある。夢中でやったな〜、しみじみ。それはともかく、この作品はそんな安易なドラゴンのイメージに対する強烈なアンチテーゼである。
菜食主義で平和主義、性格も穏やかで、畑で野菜なんかを作っちゃったりする。そんな邪悪の対局に位置する性格の魔竜スピノザ(哲学者からとったのだろうか?)。竜を滅する竜破剣をかざして、スピノザ退治に挑んでは激しく空回りする少女エチカ。
この作品がユニークなのは、あえて竜に人格を与えたことだろう。そのためにスピノザは自分自身が人ではなく、強大な力を持つ竜としてこの世に生を受けたことに激しく苦悩する。そんなスピノザにかつての自分が重なって見え、深く感情移入をし、そして涙した。まさに珠玉のファンタジーである。
続編を強く望んでいる作品の一つ。榊さん、お願いします!続き書いて〜。
紙の本
ちくしょー!泣けたゼ。
2001/11/13 16:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:電気屋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
榊一郎の処女作にして第9回ファンタジア長編小説大賞準入選受賞作。
竜が出てきて、それを討つ勇者がいて、でもってそのための剣もあります。一方、戦車にロケット砲、飛行船も出てきます。そんな神話の時代が終焉を迎えようとする世界でのお話。
主人公は勇者である兄に代わって破竜剣を手にした少女エチカと平和主義者の魔竜スピノザ。
ニセモノの勇者と闘う気のないドラゴンじゃむろんケンカになんかなりゃしない。ソレでも一途なエチカは懲りずにスピノザの棲む洞窟を訪れます。
ハッキリ言って泣かせです。ナニを隠そう、ワシは泣けました。だから、けっこーあざといお話ではあります。だで、そーいうのはトリハダ立っちゃう、という方には強くオススメしません。
でも、クサくてもえーハナシはえーんじゃあという方。ゼヒこの物語を読んで見てください。けして単なる泣かせじゃないっスよ。これは運命とそれに屈しない意志をもつ者の物語なのです。
そして、力なきはずの少女エチカの眩しいほどの意志の輝きと、ナニモノよりも猛き力を備えたスピノザの深い優しさとに触れてみてください。
もし本書がお気に召したらスクラップド・プリンセス・シリーズもど〜ぞ。