紙の本
噓ばっか 新釈・世界おとぎ話 (講談社文庫)
著者 佐野 洋子 (著)
ここに登場のおとぎ話は昔知ったものと大違い。シンデレラは度外れた美貌と頭脳でママ母を辟易させる野心家。浦島太郎はただ若いだけの無神経な男。赤ずきんの真実は驚きです。「おと...
噓ばっか 新釈・世界おとぎ話 (講談社文庫)
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商品説明
ここに登場のおとぎ話は昔知ったものと大違い。シンデレラは度外れた美貌と頭脳でママ母を辟易させる野心家。浦島太郎はただ若いだけの無神経な男。赤ずきんの真実は驚きです。「おとぎ話は心の傷」という著者が試みた、26篇の絵入りパロディは、ウソと思いつつホントと頷く、おかしくて怖い現代の寓話です。【商品解説】
収録作品一覧
シンデレラ | 9-15 | |
---|---|---|
ありときりぎりす | 16-21 | |
浦島太郎 | 22-28 |
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紙の本
シンデレラと継母——どちらの言うことを信じますか?
2002/02/27 08:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真泰 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「シンデレラ」、「ありときりぎりす」、「浦島太郎」、「おおかみと七ひきの子やぎ」など、世界中の有名なおとぎ話26篇をパロディ化した大人向けの短編集。
おとぎ話をパロディ化した本は数多くあるけれど、これほど面白く痛快な本は滅多にないと思います。文章のテンポがいいうえに、どのお話も書き出しが圧巻です。特に「ブレーメンの音楽隊」の冒頭の一文にはおもわず吹きだしてしまいました。
どのお話も一人称で書かれていて、その語り手は本来の主人公であったり脇役であったりと様々です。そしてストーリーに隠された真実は私たちが知っているものとは大違いで、こっちの方が本当のお話なんじゃないの? と錯覚してしまう程。例えば「シンデレラ」の語り手は継母。そしてこの継母は意地悪なんかではなく実は良い人で、シンデレラの方は野心家として書かれています。誰にスポットライトを当てるかによってお話ってこんなに変わってくるものなんだなあと感慨深かったです。