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紙の本
星とたんぽぽ
2009/09/22 22:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:春子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
星とたんぽぽ は、金子みすゞさんの詩のなかでも私のとても好きな詩です。
この世界の成り立ちの本当のすがたに触れるかのように、感覚で捉えられてないものもこの世界のものだということ。いや、むしろ捉えられているのはほんの一部であって、それも人それぞれ異なること。人それぞれだけでなく、同一の人物においてさえも、昨日と今日とでは異なって捉えられてしまうこと。今まであたりまえとして見ていたものが根底からくつがえされます。アインシュタインの相対性理論が時間への人類の感覚を根底からくつがえしたように。
金子みすゞさんは、それを、この世界の深さを、星とたんぽぽ の詩にたくして我々のこころの奥にとどけてくれます。
********
星とたんぽぽ
青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。
ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
*********
天文学者、佐治晴夫先生は天体望遠鏡で昼の星を見せてくださいました。
人の目だけでは見えないけれども、天体望遠鏡の助けをかりれば昼の星も見ることができます。そして、昼の星を見た人はその美しさに感動します。
こちらと
こちらに
詩があります。宜しければ覗いて見てください。
紙の本
優しい眼差し
2001/10/10 15:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あう - この投稿者のレビュー一覧を見る
100編の詩が収録されています。
みすゞの詩を初めて読んだ時、こんな優しい詩を書く人がいたんだと、頬が紅潮するほど歓喜しました。共感でき、親近感を持てる詩ばかりです。優しいふわりとした気持ちになります。
「大漁」では、豊漁に賑わう浜と、弔いの海中の対比が書かれ、「積った雪」では、道に横たわる雪の気持ちが書かれています。こういう感性がとても好きです。
詩だけを読んでいると「優しい」という言葉だけで括られてしまいそうですが、彼女の歩んだ人生を追ってみると、それだけでなく芯の通った強い女性であり、それが詩にも表れていることが分かります。彼女の優しい眼差しに心洗われる一冊です。
紙の本
心が洗われる思い
2016/01/06 05:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まこっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
七五調が不思議と古臭く感じない。スッと心に入ってくる詩が多い。オススメします。
紙の本
新鮮です!
2016/01/02 06:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まめおんな - この投稿者のレビュー一覧を見る
下手をすると陳腐になりかねない七五調のリズムを用いていながら、彼女の詩はどれも新鮮です。一つ一つの作品は、どれも短いだけに朗読するのはかえって難しいなと思ました。
紙の本
情景が目に浮かぶよう
2015/12/31 23:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
出身の仙崎には行けませんでしたが、
下関で詩碑めぐりをしもっと知りたいと思い手に取りました。
一度目は黙読で、
二度目は音読で、
三度目はどうやったら他者に伝わるだろうかと試行錯誤しながら。
心を穏やかにさせてくれる時間でした。
紙の本
素直なほんとうのじぶんを引き出してくれる本
2002/07/15 17:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大空アゲハ - この投稿者のレビュー一覧を見る
■内容
<見えぬものでもあるんだよ>(「星とたんぽぽ)。
大正末期、彗星のごとく登場し、非運の果てに若くし
て命を断った天才童謡詩人・金子みすゞ。彼女は子供達
の無垢な世界や、自然や宇宙の成り立ちをやさしい詩の
言葉に託し、大切な心のありかを歌った。いま、歴史の
闇に散逸した幻の名詩が再び発掘者の手でテーマ別に編
まれた。殺伐たる時代の中で、もう一度目に見えぬ「や
さしさ」や「心」を見つめなおすために。
■書評
わたしはこの詩が好きだ。
『私と小鳥と鈴と』
私が両手を広げても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(ぢべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴はわたしのように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
この詩を初めて読んだその時、たしか私は、
自分と誰かを比べてなんて私はちっぽけなんだ−、
と悩んでいたようにおもう。具体的なことは忘
れてしまったけれど。
ものすごく、いいんである。この詩。
小鳥だとか、鈴だとか、ちいさなことを歌ってい
るのだけれど、愛すべきというか、なんだか「これ
でいいんだ。大丈夫。」だと、否応無しに思えた。
普段の生活のなかで、愛すべきくだらないこと、
だけどとても宝物であるひとつひとつのコト、モノ。
こういうものを掘りだしていけたらなー。きっと、
すばらしいのだろうと思うし、やっていこうとおもう。
そんな気持ちを引き出してくれた一書であった。