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ろくべえまってろよ (角川文庫)
ろくべえまってろよ
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収録作品一覧
ろくべえまってろよ | 5-14 | |
---|---|---|
マコチン | 15-36 | |
マコチンとマコタン | 37-60 |
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紙の本
子供に教わること
2000/11/24 22:14
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投稿者:あき - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作の「ろくべえまってろよ」をはじめ、8つの短編集です。
「ろくべえ…」は、穴に落ちてしまった犬のろくべえを、幼い子供達が色々な知恵を出しながら助け出す話です。大人の力を借りようとがんばったり、ろくべえが好きなものを出してみたりと、大奮闘です。かわいらしい子供達の様子に、思わずクスクスと笑ってしまうでしょう。
あと、私が特に気に入ったのは、「ふたりはふたり」という話。双子の女の子が主人公で、何をやるのも同じな二人が「べつべつ人間になるぅ」と、頑張る話です。これも、心の中でくすくす笑ってしまいました。
ただ、さすがに、ただくすくす笑わせてくれるわけではなく、思わずうなってしまうような指摘が…。それは、こんなくだりです。
ある男の子のお姉さんが、学校のテストで、「たんぽぽはいつ、咲きますか?」という問題に対し「一年中」と書いたら、ペケをもらってしまいました。
確かに、学校では「タンポポは春咲く」と教えますが…少年達は見つけます。冬に咲くタンポポを!実際に、冬に咲くタンポポがあって、それを見たから、このお姉さんは「一年中」と答えたのです。
でも、先生はすぐに納得しません。この結果をもって「検討する」のです。子供の方が、物事を良くみていることが多いという話でした。
「これは絶対にこうなんだ!!」と決めてしまいがちな大人。それに対して「どうして?なんで??」と疑問を持つ子供。灰谷さんは「子供から教えてもらうことの何と多いことか!!」と言います。
そしてそれは、本当にそうなのでしょう。
こり固まった頭を、やわらかくしたくなったら、是非、この作品を読んでみてくださいね。そして、周りにいる子供をもって良く見てください。きっと、新しい発見がありますよ。