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商品説明
【サントリーミステリー大賞読者賞(第15回)】一年前、誰かが私の人生に魔法をかけた。鳥山敏治、左利きのイラストレーター、29歳。長い他人の日々を生きる私は誰? 転写する人体の恐怖を遺伝子工学の最先端理論を駆使して描く。サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
司城 志朗
- 略歴
- 〈司城志朗〉1950年名古屋市生まれ。名古屋大学文学部卒業。83年「暗闇にノーサイド」で角川小説賞受賞。他の著書に「ウォーターフロントの休日」「ひとつぶの砂で砂漠を語れ」など。
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紙の本
爽快な冒険劇
2000/09/22 11:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かねだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭のとんでもない状況から,主人公が現在置かれている立場をどんどん認識していく過程が面白い。その間には,トイレの窓から逃亡し,地下室に閉じこめられ,正体不明の女性に助けられ,と読んでいて次の展開が非常に面白い。
最後の最後に,今までの謎がどんどん明らかになっていく過程は,心地よい読後感を与えてくれる。
ただ,現役の分子生物学研究者としては,設定に難ありとは思う。アルツハイマー病とレトロウイルスをうまく組み合わせてはいるが,現実にはこんな事起こり得ないし,また途中で助けてくれた謎の女性の正体も結局明らかにされずに終わってしまっているのは,尻切れの感が否めない。
総じて,バイオを組み込んだ冒険小説としてはなかなかいい出来ではあるが,肝心のバイオの話が核心を突いていないのは非常に残念。もっと凝った話を用意すれば,専門家でも唸るような,また一般読者でも楽しめるような,そんな小説が出来たと思う。