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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 3件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1998.7
  • 出版社: 原書房
  • サイズ:20cm/415p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-562-03102-6

紙の本

「人殺し」の心理学

著者 デーヴ・グロスマン (著),安原 和見 (訳)

殺人に慣れる事はできるのか。ガンシューティングゲームは殺人シミュレーションか。大量殺戮がもたらす拒絶反応とは。軍隊という死が身近な場所での兵士たちの葛藤を例に、人間の心の...

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「人殺し」の心理学

税込 2,420 22pt

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商品説明

殺人に慣れる事はできるのか。ガンシューティングゲームは殺人シミュレーションか。大量殺戮がもたらす拒絶反応とは。軍隊という死が身近な場所での兵士たちの葛藤を例に、人間の心の暗部を鋭く抉る戦慄の本格評論。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

デーヴ・グロスマン

略歴
〈グロスマン〉前レンジャー部隊、落下傘部隊隊員。前ウエスト・ポイント陸軍士官学校心理学教授。現在、アーカンソー州立大学軍事学教授、米陸軍中佐。

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みんなのレビュー3件

みんなの評価3.7

評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本

戦場における「人殺し」〜兵士達は何を思うのか〜

2002/02/02 20:27

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:bookreader - この投稿者のレビュー一覧を見る

 戦場で引き金をひくその刹那、兵士達はいったい何を思うのだろう。自身、現役中佐であり心理学者でもある著者が、元兵士達の体験談、さまざまなデータをもとに「人を殺すことへの抵抗感、罪悪感」が戦場においていかに機能するのかを解き明かす。「戦争」「殺人」「死」を考える上で、得るところ多い一冊。

 われわれは、戦場の兵士といえば、彼らが当然のように手に持った銃を撃ち、相手を殺すことを想像する。頭の中には、ハリウッド映画のごとく、壮絶な撃ち合いを思い浮かべることだろう。ところが、驚くべきデータが本書では紹介される。なんと、第二次世界大戦以前においては、兵士の発砲率は、わずかに15〜20%であったらしい。つまり、80%の兵士が、銃を発砲すらしていなかったというのだ。もちろん、発射された弾が全て相手にあたるわけではない。それどころか、その多くが空に向けての意図的な誤射だったようだ。本文中では、さまざまな過去の戦いのデータが示されるが、その驚くべき命中率はなんと、「252分の1」であったり、「119分の1」であったりする。実に多くの無駄弾が費やされていたことになる。どう考えても、意図的にはずしているとしか考えられない。8割の者が発砲すらもためらい、その上発砲した者ですら、意図的に外すことがある。このことは、「人殺し」への強い忌避感情が極限状態の戦場においても機能していた証拠だ、と筆者は考える。

 ところが、ベトナム戦争においての発砲率は驚くべきことに、90%にまで上がっている。この急激な状況の変化は、もちろん偶然に起こったものではない。軍のトレーニングの成果なのだ。それまでの戦争での発砲率の低さ、無駄弾の多さに業を煮やした軍は、兵隊達を徹底的に「プログラミング」することで、反射的に敵を倒すことを刷り込んだのである。現代の兵士の射撃訓練には、極力実践に近い形がとられている。兵士は何時間もの間、不定期に飛び出してくる人型の標的を瞬時に撃たなくてはならない。命中すれば即座にフィードバックを得られるので、満足感は大きい。こうした訓練により、兵士は実践においても反射的に引き金をひくことを刷り込まれていくのである。現代的トレーニングを受けた兵士に、「人殺し」に対する忌避感情が生じる隙はない。

 筆者は最後に、暴力表現についての意見を述べる。映画やゲームにおける過度の暴力表現は、われわれからある種の感情を奪ってしまいかねない。ゲームセンターにおいてある「シューティングゲーム」は、まさに兵士が受ける射撃訓練のようなものだ。われわれは画面の中の人間に向かって銃を向け、何の躊躇もなくその引き金を引く。標的は血を流しながら倒れていく。われわれはそれをゲームと信じ込んでいるが、殺人に対する反射神経を知らず知らずに刷り込まれている可能性が大きい、と筆者は考える。

 現代の日本人にとって「戦争」、それどころか「死」というものに対する具体的なイメージを持つことは難しい。社会は「具体的な死」をひた隠しに隠し、「死」に悪のイメージを与えることで「死」そのものを忌避している。ゲームや映画の中では取り上げられるものの、そこに具体的なイメージは伴わない。われわれは「死」を消費しているのみだ。ところが、実際の「死」はおそらくもっとどろどろしたものだし、衝撃的なものだ。「戦争」「死」、われわれがあまりに遠ざけてきてしまった、けれども無責任には語れないこれらを考える上で、得るところの多い一冊であった。

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2008/08/04 20:47

投稿元:ブクログ

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2013/07/02 20:40

投稿元:ブクログ

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