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紙の本
忘れることの難しい、輝ける過去の記憶。
2002/04/07 13:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亀豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
選手としてチームに入り、失踪したスター選手を探せ? バスケットボールのチーム・オーナーの依頼にスポーツ・エージェントのマイロンは愕然とした。選手を辞めてから十年たつというのに。が、当の選手は彼の昔のライヴァルだった。マイロンは調査を始めるが、やがて彼自身の過去を掘り起こすことに…(カバー裏より抜粋)。マイロン・ボライター・シリーズ第三作。
とても面白かった。主人公マイロンと、彼を支える個性的なメンバーとのやりとりも、もちろん面白く楽しいが、なによりストーリーが凝っている。今回は、マイロンの過去、バスケットボールを断念することになった負傷の、マイロン自身知らなかった真相が依頼の解明とともに明らかになる。毎回のごとく、見事に謎を解くマイロン。しかし、常に謎から答えへと真っ直ぐに突き進むのではない。事件には直接関係のないことも絡んでくるし、その度に増える謎に翻弄されもする。だからこそ面白い。
殺人を犯し、又は嘘を言う人間を追いつめ、自分は真実を求める一方、自分側の人間が殺人を犯すのを許容し、自らも必要とあらば人をだましもする、という主人公では楽しめない、という方にはおすすめできない。しかし、真相が人間の醜さや弱さ、哀しさに溢れているものであっても、どこかさわやかな読後感をこのシリーズはもたらしてくれる。
後を引く、おすすめのシリーズである。