紙の本
ビジネスマンの頭の体操に格好の書
2002/03/04 17:31
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投稿者:もえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある事業について意思決定をしようとした場合、「これが現実的にベストな戦略なのだろうか」という不安はつきものであるが、この本はそれについて一定のクリアな回答を示してくれるであろう。
この本では、自分の採ろうとしている意思決定のシナリオにどういう形のリスクが存在しているのか、それは思考パターンの硬直化により自ら大きいほうのリスクを選択しようとしていないか、について非常に考えさせられる。現実のビジネスにおいて陥りがちなリスキーな意思決定のパターンを豊富な実践的事例で示し、例題も交えてあり、一線で活躍するビジネスマンの頭の体操には格好の書である。
紙の本
戦略思考の重要性を語るには内容が弱い
2001/09/06 09:50
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投稿者:ThunderRoad - この投稿者のレビュー一覧を見る
何気なく読むと「すなわち」「つまり」「したがって」などの言葉が頻出し、「戦略的思考」の重要性の説明が論理的に組み立てられているような印象を受ける。しかし、よく読むとひとつひとつの文脈のロジックに飛躍が多く説得力がないことが明らかになってくる。ページ数の制約なのだろうか、それとも、著者自らがこれで良しと信じているのであろうか?
いずれにせよ、この書籍は「戦略的思考の重要性」を全体として感じ取るには良い本かもしれないが、まじめに丁寧に読むと価値が急減する本であると思う。
思い切って二分冊にして「思考編」「技術編」各一冊にし記述を丁寧にしたほうが、それぞれの書籍としての価値は増したのではないだろうか?現状だと1000円くらいの価値の書籍。
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「戦略エンジン」を用いたシナリオプランニング。ケースを多く用いており非常にわかりやすい。演習問題も◎
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戦略思考…不確実なビジネス環境において、明快な将来のシナリオを創る思考
戦略思考を実現するための3つのスキル
?責任を持って具体的結論を出す力
?過去から将来までロジックで構造を洞察する力
?価値基準をもってリスクを伴う判断を行う力
戦略…企業独自の基本理念に立脚し、将来の企業ビジョンを達成するための、進むべき方向性を示すシナリオ
戦略シナリオを構想するためのポイント…シンプルで明快で、誰にでもできるようなものであること
戦略シナリオ構想の3つのコア
「コア1」
3C+3Sによって、戦略の構造を洞察し、具体的方向性を出すこと
戦略の3Cではcustomerが非常に重要
↓
顧客ニーズを選択肢、競合と差別化をはかり、そして自社の資源の集中により強みを構築し、自社にとっての将来の継続的優位性を確保すること
<customerを選択する>
ターゲットの選択WHO・オケージョンの選択WHERE、WHEN・ベネフィットの選択WHAT
<competitorとの差別化>
新しい市場の創造
競争回避のセグメントの発見…競争の枠を少しずらす
競合との認知上の差異化…広告・販促(デザイン・ネーミング)
<companyの資源を集中する>
事業の集中…GE ?1.2以外の事業は撤退
商品・サービスの集中…アサヒスーパードライ
展開エリアの集中
機能・スキル・システムの集中
展開時間の集中
3Cに影響を与える外的シグナル
規制緩和
技術革新
世代交代。高年齢化
マクロ経済動向
異業種参入
「コア2」
顧客にとって最も重要な「コアバリュー」を創造する
コアバリュー…顧客にとっての最も重要な価値
コアコスト…その価値を生み出すためのコスト
コアバリュー創造のための重要なフレームワーク
?CEにより顧客の新たな価値の創造→将来のコアバリューの創造
?CSによる顧客の効率的な囲い込み→現在のコアバリューの実現
※期待値CEが高いのに満足度CSが低い場合、早急にCS向上のための改善を図る
※現状の期待値が低くても、将来顧客の期待値が高まる可能性がある場合は先取りする
「コア3」
収益基準と価値基準によってリスクを伴う判断・評価を行う
収益基準:ROE、キャッシュフロー
価値基準:理念→?基本理念 ?ビジョン ?行動規範
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戦略思考と戦略構想とは何か、について説いている本。
戦略思考とは
「責任を持って具体的な結論を出し」→自分の出す戦略の行方、将来に責任を持つ
「過去から将来までロジックで構造を洞察し」→市場や環境の本質的な構造を見抜く(構造を捉える事は手段であり、目的ではない)
「価値基準を持ってリスクを伴う判断を行う」 →収益基準と価値基準に照らしあわせてリスクをおそれずしかし最小化する努力をした判断を行う
だそうな。
これのトレーニングが割と役に立ちそうだった。
物事をいかに構造化して捉えるかという事についていくつかフレームワークや例が乗っかってた。
やりかたも載っていたんだけど、プロセスに分解する事は理解できたけど、メカニズムから考える事は理解できなかった。
メカニズムを見て現象を分割する方がブレスト型や場合わけ型より良いって書いてあったけど
メカニズムを出す事自体がブレストだし場合わけな気がする。
後半の戦略構想についてはマーケティング的だった。
・3C+3S(Consumerの選択、Competitorとの差別化、Companyの資源集中)
・意思決定後に起こる構造変化を考慮する
・全体のコスト等ではなくコアバリュー(ある商品の中で顧客のニーズが一番存在する部分)と
コアコスト(ニーズが一番存在する部分を作り出すコスト)にフォーカスする
(ex.散髪だったらサービスの中で髪を切るのがコアバリューで、洗髪や髭剃り等はコアではない)
上記マーケティング的手法で戦略を作り出したら、次はその評価軸として
収益基準と価値基準で戦略のよしあしを判断する、という流れ。
収益基準はROEやキャッシュフロー。
価値基準は企業理念。
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思考のモラルハザードは、
? オペレーショナル思考
? ギャンブル思考
の2つ。
?オペレーショナル思考とは、過去→現在の分析から将来をそのまま予想するというもの(=線形的)
?ギャンブル思考とは、現状をすべて否定して、全く新たな発想をするというもの(=非線形)
??ともに、リスクが高い。
戦略思考とは、この中間に位置し、リスクとリターンの最適解を求めるための思考法。
戦略思考においては、次の3つを意識することが必要。
1. 戦略の方向性 ⇒ 3C(customer/company/competitor) + 3S(選択/集中/差別化)
2. コア・バリューの創造 ⇒ CSとCE、コア・バリューとコア・コストの見極め
3. 戦略の評価基準 ⇒ 収益基準×価値基準
とくに3は大事だな、と思った。
やはり、PDCAというフレームワークはしっかり使いこなすべきだ。
問題解決プロフェッショナル、問題発見プロフェッショナル、戦略シナリオ、戦略パワープロフェッショナル、は
どれも実践で使えることを意識して書いている、というだけあって、かなり使えると思う。
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著者は、本ブログでも何度か書評している斉藤氏である。
出版年は1998年で、10年以上前である。恐らく著者の2作目となるものだろう。
内容はそのタイトル通り、戦略における「思考法」と「技術」に関してである。
思考法とは、「仮説思考・原因結果・メカニズム・ロジックツリー」等であり、
技術は、3Cやコア・バリュー、収益基準と価値基準等であり、お馴染みである。
最近、この手の書籍を読むことが多くなかなか新鮮な情報が入ってこないのが残念だが、
本書から多少なりとも示唆を得られた情報を挙げるとすれば、
【戦略思考のための3つのスキル】
1.責任を以て具体的結論を出す力
2.過去から将来までロジックで構造を洞察する力
3.価値基準を以てリスクを伴う判断を行う力
【コア・バリューの創造のためのフレームワーク】
4.CEとCS
以上の4つである。
まぁ、最初の3つは何をするにも必須要因である事は分かる。改めて身に染みたって感じ。
そして、最重要思考は、4のCEとCSである。結局全てはこの二つに帰着する感じがする。
しかし、重要なのは理解しているのだが、CEを把握するのがなかなか難しい。
こればかりは、コミュニケーションを地道にとって把握していくしかないだろうし、
ビジネスばかりではなく、人間関係の諸問題を解決する上でもとっても重要であるから、
一生磨いていく事になるだろう。(常に意識する事になる・・・)
良書でありケース問題も多いので、一年後に改めて読み直したいと思う。
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人は今までに遭遇したことのない問題にふちあたると”思考停止状態”に陥ります。
思考停止とは、考えることを辞めたり、結論を先延ばしにするしたり、自分で出した結論の結果に責任を持たないこ(言い訳をする)です。
追い詰められた状況を乗り越えるためには、戦略思考が大事です。
◆戦略思考とは・・・?
変化の流れに応じて、どちらの方向に進むべきか判断する思考方法です。
戦略思考の本質として、まずは思考のモラルハザードがあります。
◆思考のモラルハザードとは?
プロのビジネスマンのモラルを無視して、システムを破壊させる事であります。
例えば、信号で「青は進め、赤は止まれ」という意味があります。
上記意味があるのに、「赤でも車がこないから渡っちゃおう。」と思考が働き、渡ってしまいます。
信号を無視して事故が起きた場合は本人だけの問題だが、それを見て子供が赤でも渡る真似をしたかどうでしょう。
また自分以外の人を巻き込んだ事故が起こったら、どうでしょうか。
⇒一人のモラルの欠如によって、システム(信号のなす価値、意味)を破壊す事になります。
思考のモラルハザードの原因となる思考
?オペレーション思考
?ギャンブル思考
?オペレーション思考
顕在化している枠内での解決、改善を図る現在肯定思考。
⇒過去のメカリズムに縛られ、将来のリスクを考えないません。
?ギャンブル思考
博打打ちの思考
⇒あたればラッキーだが、外れる事もあるという賭けの思考。
例えば、具体的な解決先を迫られ、突然突拍子もないアイデアをいう事があります。
◆「戦略思考」を考える3つのスキル
?具体的解決を出す力
?過去から将来まで構造を洞察する力
?リスクを伴う判断を行う力
?具体的解決を出す力
⇒問題解決する為に限られた時間、情報しかない場合でも、必ずその時点で結論を考え、実行します。《仮説思考》
?過去から将来まで構造を洞察する力
仕組みやメカリズムを知る(理解)する事で、問題の真の原因を考え、将来の解決策を見出します。
?リスクを伴う判断を行う力
判断の基準となる価値基準が必要になります。
上記より、戦略的思考を考えることが出来る様になります。
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この混沌とした社会の中で戦略について考えることは、自分の将来にとって非常に有用であると感じたので読むことにした。
具体的な事例に沿って戦略の大切さと考え方を説き、またオペレーション思考やギャンブル思考など陥り易い間違った思考についても言及し、戦略について分かり易く書かれた良書であると思う。
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ゼロベース思考と定石フレームワークを使うことが
できる人の場合:本書は無用の長物
できない人の場合:哲学または科学の思考様式(できれば両方)をマスターしゼロベース思考を養う。ゼロベースで思考できないのであれば、本書を読んでも仕事で活かすことはできない。一方で、本書は定石フレームワークのカバーが薄いため、定石フレームワークあらかた載ってる薄い本(『図解入門-マーケティングがよーく分かる本』程度で十分)を読んだほうが良い。
よって、読んで得する人が見当たらない。
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斉藤さんはマッキンゼーにお勤めになっていられて、やはり思考のスキルはわかりやすく、今、戦略を立てて事業を起こさないと国相手の韓国企業には勝てない。また読んで参考にしないと・・・。
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この本の一番の醍醐味は『オペレーション思考』と『ギャンブル思考』についての理解だと思います。
それ以外は他の戦略コンサルティングの本とそれほど変わらないかと・・・
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戦略思考について、頭を整理するうえで、非常にためになった。
将来についてのリスクを責任もってとるということ。
個人的に非常にポイントが高かった
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オペレーション思考やギャンブル思考に陥らず戦略思考が求められている。
戦略思考の実現のための3つのスキルとは
・責任をもって具体的結論を出す力
・過去から将来までロジックで構造を洞察する力
・価値基準をもってリスクを伴う判断を行う力
戦略とは
企業独自の基本理念に立脚し、将来の企業ビジョンを達成するための、進むべき方向性を示すシナリオ
戦略シナリオを構想するための3つのコア
1.3C+3Sによって戦略の構造を洞察し、具体的方向性を出すこと
2.顧客にとっての最も重要な「コア・バリュー」を創造すること
3.収益基準と価値基準によってリスクを伴う判断・評価をすること
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会社の課題図書。
時期的にもマッチしていて、アクションを促される。前職の事例が描かれていて、その当時の社長の想いが社員に伝わっていなかった事を、ここで知る。切ないことだ。