- カテゴリ:一般
- 発行年月:1999.3
- 出版社: マガジンハウス
- サイズ:19cm/189p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8387-1133-6
紙の本
丸の内の誘惑
恋に仕事に、さまざまな思いを抱えたこの街に、今日も新たなドラマが生まれようとしている。「東京・丸の内を舞台として登場させること」を条件に、広く公募した丸の内文学賞の受賞作...
丸の内の誘惑
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商品説明
恋に仕事に、さまざまな思いを抱えたこの街に、今日も新たなドラマが生まれようとしている。「東京・丸の内を舞台として登場させること」を条件に、広く公募した丸の内文学賞の受賞作品を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
MMM | 相川藍 著 | 7-22 |
---|---|---|
ゲームオーバー | 斉藤弘志 著 | 23-38 |
またね | 橋本夏実 著 | 39-58 |
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丸の内にお勤めの方、東京駅から丸の内方面を眺めたことのある方、是非
2000/08/17 14:15
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投稿者:松山真之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
■ <ワン・チョット>
「ビジネスの街、丸の内は自由な発想の場として、じゅうぶんに魅力的であるようです。」
■ <引き続き>
連休や盆休み後、つかれた足取りのサラリーマンの映像が映されるのは、今や年中行事的になったが、あの映像はまさに「丸の内」。
その「東京・丸の内を舞台に登場させること」という条件で募集された1438編の中から林真理子、紫門ふみ、秋元康などの選考委員がセレクトした秀作が、10編。丸の内ビジネス街に生きるビジネスマン、OL、ビル管理の人々などを題材にした「独創的でリアリティに富んだ」短編小説集だ。
私も昔、丸の内の住人であったこともあり、非常に興味深く読んだ。どんな古い歴史の街も、いかにモダンなビジネスタウンも、ドラマを生むのは人間。エリートビジネスマン、OL、新入社員、働くお母さん、掃除のおばさん・・登場する人物像は身近にいるあの人に似ていたり、あるいは同僚とそっくりだったりする。
大手企業本社が建ちならぶ丸の内界隈で日々起きているちょっとした出来事をいかにも「丸の内」という雰囲気の中で描き出しているのがいい。
大賞に選ばれた「MMM」は、実に面白い。失恋の傷が癒えない27歳のOLが丸の内の古いビルの地下にある会員制倶楽部「丸の内メンズ・メモリアル」を友人から紹介され、不思議な体験をするというストーリー。ほかに、休日出勤した会社でゲームを楽しんじゃうヒロちゃんのゲーム&ラブのストーリー、高校生の女の子が父(専務)の勤める会社のトイレ掃除のバイトで見聞きする丸の内人生物語などがある。地域限定短編小説でありながら、意外と身近にありそうな雰囲気が親近感をもたせてくれる。近頃のトレンドをうまくアレンジしたところも面白い。
丸の内にお勤めの方、東京駅から丸の内方面を眺めたことのある方、是非。