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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.4
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/392p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-219111-9
文庫

紙の本

イギリス人の患者 (新潮文庫)

著者 マイケル・オンダーチェ (著),土屋 政雄 (訳)

【カナダ総督文学賞(1992年)】【ブッカー賞(1992年)】【ゴールデン・マン・ブッカー賞(2018年)】【「TRC MARC」の商品解説】

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イギリス人の患者 (新潮文庫)

税込 734 6pt

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みんなのレビュー21件

みんなの評価4.3

評価内訳

  • 星 5 (9件)
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紙の本

これはある種の詩である

2005/07/27 22:25

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YORICZKA - この投稿者のレビュー一覧を見る

 第二次世界大戦の終わり、トスカーナの山腹に立つ廃墟となった屋敷で、それぞれが癒しがたい戦争の傷を負った4人の共同生活が始まる。胎内の子供を失い父親も失った若いカナダ人の看護婦、ハナ。拷問により両親指を失ったカラバッジョ。いつも死と隣り合わせの工兵、キップ。そして全身に大火傷を負い、名前も判らない瀕死のイギリス人患者。
 詩的な文体が、それぞれの悲劇が築いた冷たい壁のような静寂を醸し出している。4人が、終わりつつある戦争とどう向き合うか、戦争によって破壊された過去を、思い出したり耳を傾けたりして少しずつ語られていく。特筆すべきはやはりその叙情詩的な文体で、比較的短いセンテンスはまるでひらひらと地に舞い降りる色紙で、いつの間にかそこには素晴らしい絵画が完成しているといった感である。また、古典文学などからの引用も多く、叙情的だけではなく非常に知的なアプローチもこの小説に品格を添えている。現在とそれぞれの過去の描写が入り交じっているため話の展開は遅いのだが、実はイギリス人患者に最後の復讐を企てていたカラバッジョがイギリス人患者の愛の物語を聞いた時点でその復讐心を自ら吹き消す箇所や広島と長崎に原爆を落とされたニュースを聞いたキップが激高する箇所はこの小説の中でも最もドラマティックな箇所と言えよう。
 映画と比べれば、イギリス人患者と人妻キャサリンとの燃えるような不倫の愛については比較的引き離して書いてあるが、見落としがち些細な登場人物の行為に改めて然るべき意味が発見できる。そしてあの愛の物語が比較的冷静に描かれているのに対し、ハナやキップについて緻密に描かれている。何故キップが祖国を離れて領主国である英国に渡り、工兵になったのか、ハナのカナダでの幼い頃の記憶・・・。
 この4人の物語を読んで戦争とは、少なくとも個々にとっての戦争とは一生終わらないものなのではないかと感じた。

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紙の本

映画もよかった

2022/04/04 12:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品は、1996年度のアカデミー作品賞を獲得した「イングリッシュ・ペイシェント」の原作、イギリス人の患者にレイフ・ファインズ、ハナにジュリエット・ビノシュ(とてつもなく美しかった)、カラヴァッジョにウィレム・デフォーと非の打ち所がない配役だった。先に映像作品を見てしまっていたので、ハナがジュリエット・ビノシュが浮かんでくるし、カラヴァッジョが何を言ってもウィレム・デフォーが言っているように思えてくる、想像力が働かなくなるのが欠点。しかし、もちろん「イギリス人の患者」が実は何者なのかという事実をの私は知っていながらワクワクして読んでいったのは、この作品の作者、オンダーチェ氏と翻訳者の土屋政雄氏の力量を示すものだったのだろう

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紙の本

映画「イングリッシュ・ペイシェント」とは随分異なる印象。流砂によって隔てられてしまう男と女、アジアとヨーロッパ、過去と現在が重奏のように描かれていたブッカー賞作品。

2002/02/12 12:55

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「イングリッシュ・ペイシェント」の原作者の最新作か…と、8年ぶりの新作だという『アニルの亡霊』を先ず読んでみた。外の人間にはわかりっこない虐殺の応酬が続くセイロンの内戦の実態を描こうとした、かなり深刻な内容に驚いた。「祖国を離れたエキゾチックな環境で燃え上がる不倫の愛」というのは、本や映画に酔いやすい私の好みとするところであり、「イングリッシュ・ペイシェント」はその流れで十二分に愛した映像ではあった。でも、『アニルの亡霊』の作者が書き込んだものには、もっと底深い何かがありそうだという気がして、改めてこの本に当たってみることにした。

 真っ黒に焼け焦げて容貌が判然としないイギリス人患者が、砂漠で出会った人妻との悲しい恋を回想する。今は、砂漠から遠く離れ、フィレンツェの廃墟で若い看護婦の介護を受ける身。映画では、決着のついたものとして過去に封じられたイギリス人患者の恋と、廃墟にやってくるインド人工兵と看護婦に進行していく若い恋がカノンのように響き合い、前者が後者に再生していくような印象を私は抱いていた。注意不足だったのかもしれないが、そこが大きなテーマとして記憶に残っていた。

 ところが、小説が抱くテーマにはかなりの広がりがあった。第二次世界大戦の終盤である。イギリス人患者と看護婦ハナがいる廃墟は、連合軍の病院として少し前まで活用されていた大きな屋敷で、ナチやイタリア軍によって数多くの爆弾が仕掛けられている。人目を避けるふたりの元へ、あとふたりの男性が集ってくる。
 ひとりは、ハナの父の友人であった男。小さな頃から「おじさん」と呼んで慕ってきた彼は、ハナの噂を聞きつけてやってきた。職業は泥棒。器用さを買われて連合軍のスパイとして働いていたが、ナチにつかまって残酷な拷問を受けた。手を包帯でぐるぐる巻きにしているが、傷は体に受けたものだけではない。もうひとりは、インド人なのにイギリスの戦争を戦っているキップ。爆弾処理のエキスパートである。起きている間は、どこにどんな仕掛けが施されているか常に神経をとぎすませている。死と隣り合わせの緊張感続く作業はハナをも巻き込み、男性としての彼と兵士としての彼を引き裂く。

 傷痍だらけの患者と廃墟に残ることを希望したハナもまた、癒す立場の看護婦でありながら多くの傷を負っている。戦争で父を亡くし、お腹の子を亡くし、数多くの兵士の死を看取ってきた。イギリス人患者の語る遠ざかった過去の研究や土地、女性などの物語に、逆に癒されていく気がするのである。

 戦争によりあらゆる形の「患者」となった男女の境涯が語られ、綾を成す。この傷はどのように癒していけるものかと迫ってくる。常体を歪められた人たちは、向き合うべき相手とも過去とも大きく隔てられざるを得ない。
 戦争終結に貢献したとされる原爆を、作者は「アジアに落とされたもの」として捉え、そのことの意味についても言及する。人種の隔たりもまた、争いによって広げられるという意識がある。 見事なまで詩的な文体が特徴的であるが、詩的だからこそ描かれていく物語の残酷さが増幅し、重く心にのしかかる読後感が残る。人間の原型に揺さぶりをかけてくる圧倒的な小説だった。

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紙の本

「英語」の力

2002/06/24 02:26

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る

英語圏の作家は、ジャンル類型に対するオタク的なこだわりと同時にそれもやはりオタク的といっても良いように思われもするジャンル越境的な部分がある。近代的な意味での《帝国》の嚆矢(それはローマやオスマン・トルコがそうであったような意味合いでの「帝国」ではない)であり世界を「近代化」の名の下に征服したイギリスは、しかしヨーロッパの辺境であり、しかもその範図にもっとも古代的なヨーロッパの《源流》たるケルト文化を含んでいるのが、そういった英語圏の芸術の特徴を支えているのだろう。
多くの小説家が、同時に詩人であるような形態を国の事情に限定されずに英語を使用する文学者が共有しているのも、そういった近代における英語の《帝国》的側面と無縁ではないのだろう。イタリアの戦渦のために廃墟と化した病院を舞台に、全身に火傷を負いベッドに横たわる「イギリス人の患者」と、戦争神経症を病むカナダ人の看護婦、そしてスパイとして活躍しファシストに捕らえられ拷問のあと不具となった泥棒、インドに生まれイスラムに帰依しながらイギリス軍の工作兵となった青年という、折り重なった人間関係が生み出すドラマを詩的な文章とどこか間の抜けたような複雑でありつつ破綻してもいる構成によって描いた本書の魅力も、スリランカに生まれイギリスで教育を受けカナダに在住するという著者に働く「英語」の力が大きいように思う。
こう言った作品を原書で読むのは非常に難しいので、まず翻訳書を一読し、それから原書のページをゆっくりとめくるのも、読書の悦びというもので、そこで「英語」の魅力に触れるのが、実利とは関係のない「文学」の効用というものだろう。

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2004/12/11 04:51

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