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長い長い殺人(光文社文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 293件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.6
  • 出版社: 光文社
  • レーベル: 光文社文庫
  • サイズ:16cm/398p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-334-72827-8
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

長い長い殺人 (光文社文庫)

著者 宮部 みゆき (著)

長い長い殺人 (光文社文庫)

637(税込)

ポイント :5pt

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みんなのレビュー293件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

意表をついた語り手、しかし子供だましではない。

2000/07/25 11:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あつぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る

一つの事件が展開していくのだが次々と語り手が入れ替わる。
必ず当事者のすぐそばにいる意外な存在だ。
子供だましだ、という意見もあろうが、うまいところをついたと思う。
完全に全てを見聞きすることはできないが、思わぬことを知る機会に恵まれたりもする。
しかし助言をすることができないもどかしさが、またいい味になっている。
この作品は、まっすぐに解決に向かう方向では進められておらず、
いろいろと何がしかの関係を持つ人の話が短編のように組み合わされているが、
それぞれの話がそれぞれの味を出しており、
かつ全体の(ストーリーというより)雰囲気にとって決して無駄になっていないところが素晴らしい。
敢えていうと、個人的にはオチがちょっと。

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紙の本

まさかぁ

2001/06/06 06:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まちゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 実に変わった語り手にすっかり引き込まれてしまった。日本初、いや世界初の語り手ではないだろうか? いくつもに重なった話を結末まで案内してくれるのだが、それぞれのパートが個性の強いものになっている。

 本当に宮部ワールドに入り込むと寝不足続きだと思わされた一冊。

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紙の本

最重要証言

2001/06/25 03:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 買物をしていたら、前を歩いていた人の崩した商品が目の前に落ちてきた。その人は気付いていないし、周りの視線はとても冷たい。あぁ、今落ちたモノが話す事が出来たら! そう、例えばこんな時。もしも物がしゃべったら、事件は一発で解決するだろう。この本では登場人物達の財布が話し、事件の全てを証言していく。刑事の財布、探偵の財布、もちろん犯人の財布もあるのだからすぐに解決するはず。なのにどうしてこんなにも切ないのか? それは、財布達が持ち主の心を痛い位に解っているから。財布達はいつもいつも主人を想っている。あたしの財布は今、何を考えているんだろう。

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紙の本

喋っているのは誰?

2001/09/09 16:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この話の全てを進めているのは、刑事でも探偵でも、犯人でもありません。それは普段私たちが絶対にその言葉を聞く事のない「財布」達なのです。誰かのポケットの中で聞いたり思ったり考えたりした事が繋ぎ合わされ、ある犯罪の全容が明らかにされていきます。
 もちろん、彼らの情報には限りがあります。けれど、面白いことに限られた範囲の中であるにもかかわらず、鮮明にその情景を頭に浮かべる事ができました。
 語り手に「財布」という人間とは関われない存在を持ってきて、それでいて読み手に飽きさせない著者の上手さ。事件そのものよりも、結末にたどり着くまでの過程を楽しめました。

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紙の本

自分の子供の言葉を、ただ相手が幼いというだけで信じることが出来なくなったら、やっぱり悲しいよね

2003/02/10 20:30

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

色々なところで言われているから、簡単に書くけれど、この小説の面白さは、話の語り手が財布という設定にある。とはいっても、いつまでも財布が私たちに意識されるかといえば、それは無い。そういうところが宮部みゆきの上手いところで、本当に感心してしまう。

様々な財布が語る4つの殺人事件を、十話でつなげる輪舞のようなサスペンス小説。初版は1992年、宮部が一躍名前をあげた『火車』出版の前年の作品。子供が直感する事件と、それを信じない大人。そして愛する人に迫る危機。今、ミステリで子供を登場させて、読者に違和感を抱かせないのは、宮部だけかもしれない。

師走に起きた轢き逃げ事件と多額の保険金。受取人の鉄壁のアリバイ。捜査線上に浮かび上がるレストラン経営者塚田和彦。もう、このあたりは小説より、現実の事件の方が先を行っている。今でこそ、当たり前のように言われる劇場犯罪だけれど、それを通俗推理ではなく、シリアスなミステリに取り入れたのは、この作品あたりが初めかもしれない。

自分の心からの叫びを、子供だからと相手にもしてくれない大人に、苛々したことは誰にでもあるだろう。それが他人ならまだしも、両親が自分を信じてくれない、そのときの悔しさ、そして哀しさ。それがサスペンスを盛り上げていく。

考えてみれば、宮部はいつも現代人の孤独をテーマに取り上げていた。そしてモラルの崩壊に対する怒り。だから、人情を描きたい時は、それがまだ息づいていたであろう江戸時代を舞台にする。哀しいけれど「今の世の中にだって、人情は生きている」と胸を張って言えないのは事実だ。でも昔の『我らが隣人の犯罪』のような、涙が止まらなくなるような、子供たちのことを信じたくなるような現代作品も、もう一度読ませてほしい。

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紙の本

物から見た私。

2004/01/08 11:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 宮部みゆきさんの本を、以前から読みたいと思っていたけれど借りたり買ったり、たまってしまった本をなんとか読んでしまおうと思っても忙しく、年末この本に手を伸ばし、ようやく昨日読み終えた。書評を投稿するのは実に久しぶりで、何を書こうか伝えようか熟考している。

 まず、本書を読み始めて間もなく、語り手が財布である事に驚いた。ふと頭の片隅に過ったのが夏目漱石の「我輩は猫である」だった。
 物、動物、人間以外の『何か』から見た自分。意思があるのかどうかは知らないが、もしそれらが心を持っていたならば私はどう思われているだろう。そんなことを考えたこともないので、不思議な心持で読み進めていった。

 ある殺人事件を、いろんな人の持つ財布から語った作品だ。持ち主を尊敬していたり可愛がっていたり、また友人のように慕っていたり。財布の育ちや口調も自然のように感じたし、宮部さんの作品に引き込まれた。財布というのは大概、懐に入っていたり鞄に入っていたり、それ自体が外気に触れることは少ない。当然、見て語る、のではなく聞いて語っている。耳を澄まして持ち主が何を話しているのか、感覚でどう行動しているのかを読者に伝えている。自分の目にアイマスクをして、財布の立場を経験している感覚になった。
 サスペンスにおいて、最初に疑われる者は犯人ではないというパターンが多い。それは本書も同じだろうと思っていたのに。途中で目を丸くした。
 大々的にマスコミに取り上げられている二人の背後に潜む、もう一人の存在など考えもしなかった。三人いたとは…。結末が予想できなかった。ページを捲る指が先を急いでいた。
 人以外の物の視点で語るというのは難しいです。自分はその物の立場になって考えることが難しいからだ。それに加えて口調や生い立ちを見事に表現し、性格も巧みに表した。宮部さん、すごいです。
 これを機に、宮部さんの他の作品も読んでみたいと素直に思いました。時代物も書いているようなので、近々購入しようと思っています。
 今年も、新たな素晴らしい才能を持った作家を発見できたら良いと思います。自分が触れたことのない、まだ視野に入っていない作家は限が無いくらい存在しますが、一人でも多く触れられたらと思います。

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紙の本

登場人物の主人公を財布が語る!不思議な物語です。

2009/08/20 09:43

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あがさ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきの本の中では、一番好きな本。
それほどたくさん読んだわけではないのだが(^^;

物語の語り部である財布には、それぞれの持ち主に合わせたキャラクターが設定されている。
それが違和感なく、しっくりなじんでる感じ。
導入部分の『刑事の財布』が語るのは、ある轢き逃げ事件。
死亡した男性には、多額の保険金がかけられていて、受取人は妻。
動機は充分だ。
だけど、この妻のアリバイは完璧...。
そのあと、次から次へと続く殺人事件を財布が語っていく。

だけど、私が惹かれたのは、殺人事件そのものより、持ち主たちの人間像。
こっちの方がメインテーマかと思えてしまう。
家のローンに苦しむ刑事、大好きな叔母さんの結婚に落ち込む少年、愛する妻の死から立ち直れない探偵、親友との仲がうまくいかなくなった女の子...。
それぞれの持ち主たちが抱える悩みを財布たちが、見事に、客観的に描写している。
誰もが持っていて、いつも持ち主のそばにいるであろう『財布』を語り部にしたアイデアに感服する。

ただ、『ミステリ(謎解き小説)』ではない。
犯人の出現が突飛すぎる...。
ミステリの醍醐味って、犯人がわかったときの快感だと思う。
この本からは、その快感が得られなかった。
しかし、人間を描いた物語としては、とても面白い。

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2007/12/31 17:22

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2012/06/16 19:18

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2010/05/30 17:10

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2006/04/10 16:03

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2006/08/23 09:54

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2006/04/21 15:45

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2006/04/06 10:44

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2006/09/18 20:57

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