紙の本
怖いおばちゃん
2013/10/16 22:34
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投稿者:英現堂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大沢在昌の新宿鮫シリーズの第3弾。
読み終わってタイトルの意味がわかる。ぞ~っとする。今回鮫島が相手にするのはすご~く地味だが、すご~く怖い。この怖~い奴、やってることは凄まじいが、その心にあるものは決して否定はできない。しかしながら、表現が極端過ぎるので、決して社会が受けいられるものではない。
人物の外見にしろ、その武器にしろ、すご~く地味なのがいい。何しろ、<おばちゃん>だもの。
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脇役の造形が見事
2002/03/23 11:16
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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鮫シリーズ第3作。前作「毒猿」のような派手なアクションシーンはないけれど、巧みなストーリー運びで一気に読ませる。この作者の特長として、脇役の描き方がうまい、ということがよく挙げられるけど、この作品でも、登場人物全員が活き活きと描写されていて、読んでて気持ちがいい。
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シリーズ中一番のお気に入り
2002/01/28 22:29
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投稿者:ほし - この投稿者のレビュー一覧を見る
「新宿鮫」で一番面白いのは? と聞くと「毒猿」と答える人が多いようだ。しかし、誰が何と言おうと、魅惑的な悪女が登場する「屍蘭」が一番だと私は思う。敵方のヒロインの造型が抜群で、鮫島よりもそっちを応援したくなる。また、登場人物の中年のおばさんが、「OUT」のおばさんたちよりも数段怖い。アクションシーンが好きな人には物足りないかもしれないが、登場人物の掘りさげは、こちらの方が上。作者の力量を感じた一作。
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3人の女性の、お互いに対する慈しみ、憎み、信頼・・・・22年前から続くそれぞれの思い。踏みにじられる命・・・・読み終わってすっきり爽快って感じではない、何か重いものが残ったような感覚。
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妊娠した高級売春婦が引退。産婦人科で堕胎させられる。元締めとトラブルになる、元締めが変死。
鮫島が殺人だと気がつく。
ビューティクリニックの女社長。産婦人科との関係。看護婦がオーナー。
この病院のまわりで人が死んでいる。鮫島も標的。あらぬ疑いをかけられて辞職寸前。看護婦が実行犯。マルさの友人が駅のホームでつきおとされる。
看護婦の写真を駅で聞くと目撃者。カメラにも写っていた。
女社長は虐待をうけていた。親戚の家に預けられる。従姉から苛め。
腎臓移植のために養子縁組。看護婦とはここで知り合う。従姉を車椅子ごと突きおとし植物人間にした。ここから看護婦の殺戮が始まる。武器は猛毒。
米軍の開発した未知の猛毒。検死でもわからない。
女社長は、堕胎した子供の内臓を裏ルートで海外に売り資金を増やす。
故買屋が不要になると看護婦が殺す。看護婦に逮捕状が出ているのを知ると元刑事の愛人兼秘書に殺される計画。
看護婦は従姉を殺そうとする。鮫島が待ち伏せ。猛毒をふりまわすが、警棒で倒す。看護婦は自ら猛毒を自分に刺す。
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タイトル先にありきといった感じで、ストーリーがとってつけたように思えてならない。「どこから引っ張り出してきたんだ?」というネタが組み合わさり、作中が緊迫すればするほど、読んでるこちらは可笑しくて仕方がない。敵キャラの、鮫島に対する過大評価がだんだん鬱陶しくなってきた。誰も彼も、鮫島に会った瞬間に同じような感情を抱くワンパターンな展開。主人公に対する評価は読者が決めることではないのか。もっと嫌われ、誰からも見下される方がさくさく読めるのだが…。そろそろ犯人を最後で殺すのはやめてもらいたい。“お約束”とはいえ、余韻の残らない安易な後片付けはよろしくないのだ、個人的に。
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第三作目のテーマを明らかにするとそれ自体がネタバレになるので止めておく。毎回思うのだが、いつもその時々に話題になっている問題を上手く作品に取り込んでいると感心する。これもお薦め。
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「新宿鮫」「毒猿」と比べると、大人しいかなぁ。
でも面白かったです。
今回の敵は女です。知能犯でおっかないです。
罠に落ちる鮫島、犯人の姿がはっきりと見えない状態で
孤独な戦いが始ります。
私は鮫島は真田広之を頭に描いて読んでます。
どーしても真田広之なんです。
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新宿鮫続編。
新宿鮫が苦手で、毒猿が好きだったのでこれはどうかと思いながら読んだら、結構いけた。相変わらず読みやすい。
これを読んで、鮫島と晶の絡み?が苦手だな、という事に気づいた。いや、何となく。二人がそろうシーンが少ないので、あんま気にせず読めた。
なんだかんだ面白い。
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面白かったです。堪能できました。スリルとサスペンスでした。ふみ江は、どうしてあそこまで綾香を溺愛したのでしょうか?ちょっと理解できませんでした。
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シリーズ三作目は…
鮫島の縄張りで商売をやっていた、
高級娼婦の元締め浜倉が殺されちゃってね、
捜査をすすめるうちに浮かび上がってきた「釜石クリニック」
調べれば調べるほど謎の多いクリニックでね。
さらに浜倉の殺害から始まり、
捜査戦上にあがる人たちが次々と亡くなっていくわけ…。
一見なんの関わりもないとこがつながってて、
そこには過去の暗い事件が…。
そんな感じのストーリー。
年功序列・上下関係・キャリア・ノンキャリアとかの、
複雑でおかしな警察内部が描かれてるけど、
でも、その中でも信頼すべき人は少なからずいて…
そこにホッとしちゃうんだな。
このクリニックっていうとこが行ってることとかは、
実際かなりえげつないし、リアルな世の中にそんなことが
ありえるとは思いたくない感じ…でもあるんだろうなぁ。
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再読。新宿鮫シリーズ第三弾。
エステサロン美人経営者、産婦人科が絡む犯罪。
倒叙ものというか、犯人は最初からわかっているのだが、設定がすごく面白い。
(図書館)
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胎児の臓器売買に手を染める女、その彼女を守るため、新毒を使って次々と殺人を犯す女。彼女たちの犯罪を追う鮫島。その鮫島に汚職、殺人の容疑が・・・。前作の「毒猿」がアクションバリバリのハードロックだとすると、この作品はバラードって感じ。
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長編。シリーズ第三弾!!
今回の鮫島さんは大変です。汚職と殺人の容疑をかけられ、退職の危機に追いつめられるのです。誰が彼をハメたのか?そして、彼はこの危機から脱出することができるのか!?
おもしろい。多くの人が鮫シリーズの中で一番よいと挙げる毒猿と比較しても遜色ないと思う。途中で鮫島が罠にハマって身動きとれなくなった時なんか、どうなるか心配でページがめくれなかったもん(笑)
私の場合、シリーズものを連続して読むと、いくらおもしろくてもどこか食傷気味になるんだけど(アルバイト探偵もめっちゃくちゃよかったけど、そうなってしまったし・・・)鮫は読めば読むほど面白みが増してきてやめられない、止らない。←どっかのお菓子のキャッチフレーズみたい(笑)
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4月18日読了。「このミステリーがすごい!」1994年度の第15位の作品。新宿鮫シリーズ第3作。一匹狼の鮫島の孤独を追う第1作、アクション多めにした第2作ときてこの第3作は敵側の内面描写と彼女らの側から見た鮫島の姿の描写(真田広之のイメージがあるからか「背が高い」という表現に違和感が・・・)を多くしてマンネリ化を防いでいる。敵方がタイプの異なる女性キャラ2人という効果もあるのか、視点が変わって面白い。鮫島が陥る窮地・罠も前作のものよりも絶体絶命感の強いもので、かつ「女性的」とでも言おうか真綿で首を絞めるようなもの。タイトルの「蘭」のイメージもあるか。楽しませてもらった。