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大導寺一族の滅亡 (角川文庫 六道ケ辻)
六道ヶ辻 大導寺一族の滅亡
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紙の本
本格的に乱歩の後継者たるような話にしてほしかった
2007/01/04 00:11
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸川乱歩や横溝正史を愛し、その流れを汲む物語として書き継がれている「六道ヶ辻」の最初の話がこれです。現代と大正とを行きつ戻りつしながら話が進みますが、特に大正時代の叙述は当時の記録という体裁になっていて、文体も古めかしくなっています。けっこう難しい漢字などが織り込まれているので読むのに苦労しますが、まあ正確を期するつもりもなく物語を楽しんでしまえばいいのでしょうし、作者もそうやって読んでしまうのを悪いとは言わないでしょう。それよりもこの大正時代の雰囲気というか匂いというか肌触りといったものを楽しむことができればいいように思います。
正直、現代の物語はいらなかったように思います。現代の分は少々とって付けたような感じで、上に書いたような雰囲気が削がれてしまうので、ずっと古めかしい文体で迫って欲しかったと思います。
これってやっぱり、蔵の中で蝋燭1本の灯りで読むというのが正統派のように思えてしまいます。
紙の本
そして誰もいなくなった?
2002/03/20 06:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ファニ−・ヒル - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわくありげな華族のお屋敷、体が弱い美少年、座敷牢に監禁されている男か女かもわからないようなその姉(兄?)、お稚児さん趣味の肉体派美青年。とっても栗本薫している。このあやしい大道寺一族がばたばた死んでいく話で、もちろん内容もとってもおどろおどろしい。滅亡なのでほとんどみんな死んでしまうんだけど、大道寺竜介みたいに生き残った人は、同じシリーズの次作でまた会える。