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紙の本
武豊がすごい理由
2001/04/16 01:40
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投稿者:さら - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔よしだみほのマンガであった話。あるマンガ家志望が武豊物語みたいのを書いて編集部にもっていったら(担当者は競馬を知らないという設定)、新人賞は取る、2年目で菊花賞を勝つ、アイドルと結婚する…などなどあまりにうまく行きすぎる展開に、こんな話は非現実的でおもしろくない!と叩き返されるというのがあった。その通りだと思う。主人公がよい目にあっている場面ばかりではドラマにはできない。
だけど彼の人生は傍からみるとそんな詰まらない人生なのか。
改めて彼のデビューから今までの足跡を思い返してみよう。一時的なスランプもあった。だが平均して常に一流の騎乗を見せてきた(そもそもスランプが話題になること自体、彼の特別な存在感をあらわしている)。その持続力は驚異的だ。騎手という危険を孕んだ稼業で精神的肉体的に大変な負担を抱えながら多くの取材をこなし、かつ本業はおろそかにしない。第一人者としての自覚と努力。そしてあくなき向上心。波乱万丈の人生は直接的におもしろいが、高みを維持しなおかつ進歩していく超人的な人生はストイックな醍醐味がある。
本書は当代随一の「タケユタカ番」である島田明宏が武豊の正体を、その息遣いが聞こえる近さで綴られている。武豊ファンのみならず騎手の生態に興味のある方、スポーツ好きの方などにおすすめ。