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穴
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 80件
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  • カテゴリ:中学生 高校生
  • 発行年月:1999.10
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/309p
  • 利用対象:中学生 高校生
  • ISBN:4-06-209645-5
  • 国内送料無料

紙の本

穴 (ユースセレクション)

著者 ルイス・サッカー (作),幸田 敦子 (訳)

【産経児童出版文化賞(第47回)】【ボストングローブ・ホーンブック賞(1999年度)】【全米図書賞(1998年度)】【ニューベリー賞(1999年)】まずい時にまずい所にい...

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穴 (ユースセレクション)

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商品説明

【産経児童出版文化賞(第47回)】【ボストングローブ・ホーンブック賞(1999年度)】【全米図書賞(1998年度)】【ニューベリー賞(1999年)】まずい時にまずい所にいたために、イェルナッツ家の人々は代々辛酸を舐めてきた。4世のスタンリーは無実の罪で少年院にぶちこまれ、来る日も来る日も地面に穴を掘る日々。ある日、彼は一族の約束の地をめざし脱出を図るが…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

ルイス・サッカー

略歴
〈ルイス・サッカー〉1954年生まれ。弁護士志望から作家に。「穴」で98年度全米図書賞、99年度ニューベリー賞などを受賞。著書に「トイレまちがえちゃった!」など。

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みんなのレビュー80件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

アンドリュー・ディヴィス監督映画化原作

2017/01/12 10:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

キャンプ場に閉じ込められながらも、個性を失わない少年たちが魅力的だ。時代も場所もばらばらだった物語が、ひとつになる構成も面白い。

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紙の本

運命を掘りつづけた少年

2000/07/09 19:51

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:金原瑞人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スタンリー・イェルナッツは、めちゃくちゃツイていない男の子だ。太っちょとばかにされ、友達もなく、まずい時にまずいところに居合わせる。今回もそうだった。空から靴が降ってきて、それを拾ったら、盗んだことになってしまった。「それもこれも、あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさんのせいだ!」イェルナッツ家の者は代々、そう思うことで不運をあきらめる。運命を受け入れたスタンリーは無実の罪でグリーン・レイク・キャンプに送られてしまった。そこは「グリーン・レイク(緑の湖)」というにはほど遠い、砂漠のなかの更生施設。少年たちは日にめいめいひとつずつ、直径1.5メートル、深さ1.5メートルの穴を掘らなければならない。疲れと乾きに耐えながらの辛い作業。残酷な女所長は「根性を養うため」といっているが、どうもそれだけではないらしい。

 ある日、スタンリーは薬莢に似た金色の筒を見つけ、他の少年に譲ってやった。少年から筒を見せられた所長は、顔色を変え、筒が出たあたりを重点的にみんなに掘らせた。所長はなにかを探しているんだと、スタンリーは気づく。けれども、一体なにを……?

 
 物語はスタンリーの現在が語られるなか、ひいひいじいさんの少年時代の話と110年前のグリーン・レイクの話が進行する。おそろしい黄斑トカゲ、魔法のタマネギ、ピーチジャム、月の子守歌……多くの話が同時に語られていくが、それらはすべて、後半のスタンリーの大冒険へとつながる。物語は途中から一気に加速し、キャンプで一緒になった少年ゼロとの友情、スタンリーの成長へとなだれ込む。複雑に絡み合っていた物語が、最後にはきれいにひとつにまとまる。その見事さには、思わず拍手!

 
 物語が大きくまとまったとき、スタンリーは自信と強さを身につけていた。スタンリーにとって運命を「受け入れる」ことが、「あきらめること」ではなく「乗り越えること」に変わる。巧みに編まれたこの物語は、運命を堀りつづけた少年の成長も語っていたのだ。 ニューベリー賞他、多くの賞を多数受賞。独特の味わいのある作品。

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紙の本

ポンポンとはずんでいくようなテンポ。身の不運を笑いとばしたい人にお薦め。

2001/03/13 13:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 よくできたお話。
 ティーンエイジャー向けのシリーズに入っているけれど、歯切れのいい文章だから、本が苦手な子でも、すいすいと読んでいける作りになっていると思う。(もっとも、本嫌い・本と没交渉というのは、そんなに甘い問題じゃないけどね)

 一級のエンターティメントだとは思うけれど、★が4つに留まるのは、ここで5つも出してしまったら『海底二万海里』や「ゲド戦記」シリーズで出す★がなくなってしまうから。

 それに、読み終わると表紙のイラストに文句をつけてしまいたくなった。主人公のスタンリー・イェルナッツは太っちょなのだ。表紙の少年のようにやせてはいない。確かにたくさんの穴を掘ったあと多少はやせたけれど、ここまではいくまい。この絵は、スタンリーじゃないのかもしれないけど、太っちょのスタンリーが汗水たらしている方が、このお話にはぴったりだと思う。
 彼のイェルナッツという姓。これがまた人を喰った話で、スタンリーというファーストネームを逆に綴ったものだったりする。

 有名な野球選手がチャリティ用に提供したシューズを盗んだという濡れ衣で、スタンリーは、からからに干上がった土地のキャンプに送られてくる。
 一日にひとつ穴を掘るという苦役が待っていて、その穴の大きさたるや、シャベル丈の深さ、シャベルを底でぐるぐる回転させられるようにするのだということ。罪を犯した子どもたちが掘りつづけた穴が、この土地には延々と散らばっている。
 楽しみは、ポンプ車による水筒への給水。キャンプに戻っても、石鹸を使うヒマがないほどシャワー時間は短い。

 穴を掘るにはワケがある。女所長があるお宝をさがしているのだ。そのお宝が、実はスタンリーの遠い祖先に関係がある。

 ある日、彼はKBとイニシャルが入った金色の筒を掘り出す。それが所長のさがし物に大いに関係している。無法者ケイト・バーロウが荒稼ぎした金のかくし場所が、この土地なのである。
 その無法者は、かつて学校の先生だった。いろいろな病気に効能のあるタマネギを売り歩いていた男・サムと、ひょんなことから恋に落ちる。とんだ身分ちがいということで町から追放された二人は、ボートで逃げようとして、追っ手のボートに突っ込まれる。湖に投げ出されたあと、サムだけが射殺される。怒ったケイトは、保安官を射殺する。
 以来、この土地では、一滴の雨も降らなくなってしまったのである。湖がからからに乾きゴースト・タウンになってしまった。

 スタンリーのひいじいさんは、この無法者のケイトに身ぐるみはがれて置き去りされたのに、助け出された。食べ物も水もなく三週間生きのびたのだ。これにも深いワケがある。
 この過去の逸話が、スタンリーと「ゼロ」という仲間の少年との現在進行形の脱出・冒険に関わってくる。
 過去と今がうまい具合にパラレルして、二つのドラマに「どうなる、どうなる?」と引きずられていくうち、両者が次第に見事によじり合わされていってしまうのだ。
 「不運」に悩む人に特にお薦めしたい物語でもある。 

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紙の本

さぁ、大声でひいひいじいちゃんのせいにしよう!

2002/02/26 00:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:にこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「あんぽんたんのへんぽこりんの豚どろぼうのひいひいじいさん」これはある意味、不幸でいじめられっ子なスタンリーの魔法の言葉。スタンリーの家の家族は全員があんまりついていない。ここぞ、という時毎回だめなのだ。だけれどそのことをちゃんと家族全員知ってるし、承知している不思議な一家。そんな時はみんなで言う。「これもそれも、あんぽんたんのへんぽこりんの豚どろぼうのひいひいじいさんのせいなんだ」と。そのせいか、どんな時でもどんな不幸でもじとっとした暗さにならない。苛められても仕返しをするでもなく、ただ文句をいうのだ、ひいひいじいさんに。

 そんな彼は靴を盗んだとされて、あっという間に砂しかない土地での穴ほりキャンプ場で、収容所の代わりにいれられるスタンリー。だが、この土地には、とても深い関係が彼とはあるのだ。
 時たまでてくる、昔の話はどこかスパイスのようになっていて、自然と入ってくる。それと交互に彼のここでの穴ほり生活は進んでいく。だんだんと穴掘りが上手くなったり、友達ができたり、争いがおこったり。昔と現在、それがタマネギやジャムや、不思議なアイテムの力もかりて、最後には全部今に繋がる話の運びは本当自然で見事。

 スタンリーのひいひいじいさんは何なのか。なんでスタンリーは不幸になったのか。不可抗力な問題から、スタンリーは強い意志と思いをもって、初めてそむく。そしてその先にはちゃんとまってるのだ。がんばった分だけの、彼のための答えが。読後の気分はとてもいい一冊。

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紙の本

ある日、空から靴が落ちてきた

2002/03/06 17:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 主人公はまるでツイてないふとっちょのスタンリー少年。空から落ちてきた靴を入手したけれど、なんとそれは有名な野球選手がホームレスに進呈したもの。そんなつもりはなかったのに泥棒扱いされ、裁判で有罪を告げられ、酷暑の強制キャンプに送り込まれる。そこに待ちうけていたのは子供も大人も含め一癖も二癖もある奴ばかり。告げられた作業は毎日穴を掘ること。

 と、スタンリー少年の過酷な穴掘り物語を軸に、先祖のひいひいじいさんの少年時代のエピソードや、あるタマネギ売りと教師の哀しい恋の物語が語られるのだが、最後に全ての話が収束される様はお見事。歯切れの良い文章も含めて、なんだかポップな物語だ。

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紙の本

イェルナッツはいいやつ。

2002/06/28 15:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:柊  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 すごく人気がある本だったから読んでみたら最高におもしろくて、少しシュールでとてもよかった。イェルナッツ少年はどうして穴を掘ることになってしまったの? いきなりキャンプに連れていかれてこんな事させられるなんて地獄じゃないか? …ほんとうに情けなくなるほどかわいそうなイェルナッツ。すこしへんてこで癖がある仲間、意地悪できつい女所長。ここに出てくる登場人物はみんな謎めいている。イェルナッツだってふつうの少年だと思ってたら最後には意外な謎が解き明かされた。
 すべて(人物の名前、落とし物、建物、天候etc…)がうまく絡まって重要になってできている物語だった。脱走をしている時の話はすごかった。意外と勇気がある奴でうれしかった。最後の方まで決してウマクいかなくて広い大地を見ながらため息をつくイェルナッツには少し同情した。こういう年ごろは意外な力がどーんと出て自分の力に驚いたり、いろんな矛盾に腹立たしくなってその後はだらーんと絶望したりするけど、そういうところもすごくうまく書かれていた。
 ルイス・サッカーさん、おもしろい本をどうもありがとう。

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紙の本

ハリーポッターの次が待ちきれないなら…

2003/08/01 14:10

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Nicky - この投稿者のレビュー一覧を見る

ハリーポッターの第一巻を読み終えたとき、「あーーー次が待てない!」と、ハリーポッターファンなら誰もが思う焦燥感にとらわれて、その穴埋めにこの本に出会いました。穴を埋めるどころか、穴を掘るわけなんですが、スピード感に乗せられて、あっという間に読んでしまいました。世の中には、チェーン式につながることってたくさんあるよなーと、作者のストーリー構成には感心させられました。それから、やっぱり、たまねぎが命拾いのかぎっていうところが、いいですよね。児童書とは思えないほど、シュールで、人生を流れに任せるって言うのも良いなと思わせるような大人の一冊でもありました。

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紙の本

精緻なミステリー仕立てのストーリー

2005/12/12 20:32

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:喜八 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『穴』はアメリカの児童文学者ルイス・サッカー(Louis Sachar、1954-)の代表作です。1998年度全米図書賞、1999年度ニューベリー賞を受賞。2003年には映画化もされていて、現在日本国内でもDVDやビデオで鑑賞することができます。映画化にあたっては原作者のサッカーさんが脚本で参加しています。
 主人公は中学生の少年スタンリー・イェルナッツ(Stanley Yelnats)四世。ちなみに「Stanley Yelnats」は前から読んでも後ろから読んでもおなじ回文となっています。ふとっちょで不器用な少年です。友達もいません。おまけにイェルナッツ家は代々不運続きで現在も恵まれた生活とは決していえません。
 このスタンリーが「まずい時にまずい場所にいたために」無実の罪をきせられます。そしてテキサス州の少年院「グリーン・レイク・キャンプ」へと送られることになってしまいます。「グリーン・レイク」という名にもかかわらず、ここには湖(レイク)が存在しません。110年前には「テキサス一のとても大きな湖」があったのですが、まったく雨が降らない日々が続いたため、湖は消滅してしまったのです。
 グリーン・レイク・キャンプに収容された少年たちの仕事はただひとつ。穴を掘ることだけです。毎日毎日、灼熱の炎天下で彼らは深さ1.5m 直径1.5m の穴を掘らされ続けます。「根性を養うため」「人格形成のため」という名目が一応つけられていますが・・・。真の目的が隠されているらしいことにスタンリーは気づいていきます。
 精緻なミステリー仕立てのストーリーです。
 スタンリーの「ひいひいじいさん」ラトヴィア生まれのエリャ・イェルナッツ、「エジプト人のばあさん」マダム・ゼローニ、「西部で心底恐れられる無法者」ケイト・バーロウ、グリーン・レイク・キャンプの冷酷な女所長ミズ・ウォーカー、スタンリーと同じテントの仲間、X線、イカ、磁石、脇の下、ジグザグ、ゼロ、ぴくぴくという綽名(あだな)の少年たち。彼ら・彼女らの運命が錯綜しつつ、物語は進みます。
 もっとも印象的な登場人物はケイト・バーロウでした。またの名を「あなたにキッスのケイト・バーロウ(Kissin’ Kate Barlow)」。もとは質素な女性教師でしたが、愛する男性を無残なリンチにより失ったため、保安官を射殺。その後は殺した男だけにキスをするという極めつけの無法者になってしまいます。小説では Kissin’ Kate Barlow の活躍はあっさりと描かれていますが、映画版は名女優パトリシア・アークェットが颯爽と女アウトローを演じています。
 さらに映画では女所長のミズ・ウォーカーを、これまた名女優のシガニー・ウィーヴァーが伸び伸びと演じています。その悪女ぶりはいっそ爽快なくらいです。シガニー・ウィーヴァーという人が非常な風格を備えていることを再確認しました。
 一見風変わりな少年たちの友情、愛する者を失った悲しみと血の復讐、恥知らずなまでの強欲、時代を超えて履行される約束。これらが複雑に入り混じりながら、読者は感動的な大団円へと導かれます。読後感はきわめて爽快です。
 なおスタンリーと仲間の少年たちの「その後」は続編『道』で語られています。グリーン・レイク・キャンプに送致されるような「ワル」だった彼らですが、現在はおおむね順調にやっているようです。また少年の1人「脇の下」を主人公とした小説が2006年01月にアメリカで出版される予定です。

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紙の本

回文調の物語

2006/02/09 18:47

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 Stanley Yelnats。前から綴っても後ろから綴っても同じ名前を持つ、スタンリーはいつだって「まずい時にまずい場所に」いる少年。実は「ツイてない」のはスタンリー一人だけの問題ではなく、スタンリーに至るイェルナッツ家の四代にわたってずっとそう。ちなみに、回文調の綴りが気に入ったイェルナッツ家の者は、この名前が大好き。息子は代々「スタンリー」と名づけられた。
 初代スタンリー・イェルナッツ。つまりこの物語の主人公、スタンリー少年のひいじいさんに当たる人物のみは、その後に続く「スタンリー」のような負け犬ではなく、株で大儲けした人物だと、スタンリーの母はツイていない男どもを励ます。ひいじいさんは確かに成功したのだけれど、ニューヨークからカリフォルニアへ移る途中、無法者<あなたにキッスのケイト・バーロウ>に襲われて、身ぐるみをはがされた。ために、スタンリーたちは豪邸で生活するわけにはいかず、「ツイてない」まま貧乏生活を送っている。スタンリーの父さん、発明家スタンリー三世が現在熱中しているのは、「おんぼろスニーカーを再利用する方法」だ。
 さて、少年スタンリーは、やってもいない盗みのせいで、「グリーン・レイク・キャンプ少年院」に送り込まれる。グリーン・レイクとはいうものの、湖とは名ばかり。その昔、百年以上も前には、テキサス一のとても大きな湖があったのだが・・・。荒れ果てた不毛の大地で、熱と埃にまみれながら、スタンリーたち収容された少年は、毎日ひとつ穴を掘る。更生のためであると、所長たちは言うのだけれど、これは一体何のため?
 この「キャンプ」では少年たちは、奇妙なあだ名で互いを呼び合う。スタンリーに付けられたのは、<原始人>というあだ名。<原始人>スタンリーは、一族に伝わる呪いの言葉、「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさんのせいだ!」を吐きながら、ひたすら穴を掘り続けることになる。
 イェルナッツ一族に伝わる呪いの言葉は、実はあながち間違いではない。スタンリーのひいひいじいさん、ラトヴィア生まれのエリャ・イェルナッツと、マダム・ゼローニの約束。山のてっぺんにある、上に向かって流れる小川。更にはスタンリーのひいじいさんが襲われた、<あなたにキッスのケイト・バルトロウ>が生まれることになった、グリーン・レイクの町でかつてあった悲しい恋の話。後にケイトとなるキャサリンの作る絶品スパイス入りピーチジャム、キャサリンと恋に落ちたサムのタマネギ畑。タマネギの匂いを嫌う、恐ろしい黄斑とかげ。<巨大な親指>(ビッグ・サム)に見える、山の上の巨岩。
 一体何のことやら?、と思うこれらの断片が、全て重なり合ってピタリとハマる。
 ぐるぐる回って、ぴったりハマッて。奇妙な味わいだけれど、非常に面白く魅力的な物語。スタンリーの名前も回文だけれど、物語そのものも回文調の趣き。

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紙の本

読みながら喉が渇きました

2007/03/03 16:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふじつぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

StanleyYelnats−前後どちらからつづってもスタンリーイェルナッツは、先祖代々この名前を受け継いでいる4代目。
このイェルナッツ家、名前だけでなく不運も受け継いでいくようで、この4代目スタンリー、学校ではいじめられっこな上に、無実の罪で矯正キャンプに送られ、来る日も来る日も灼熱の地に穴を掘る作業をさせられることに‥
穴掘り作業の裏に隠された謎
不運のなかにあっても諦めないで生きてきた先祖の話
不幸の始まり、そして終わり
かつてその荒地で起きた悲しい恋の物語
今と昔の話を交錯させながら、じわりじわりとクライマックスへ。スタンリーといっしょに喉が渇いてフラフラになりながら最後まで読むと、すべてがぴったりかみ合ってクリアになり、スッキリ。

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2007/12/25 23:55

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2004/10/21 18:23

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2005/07/17 15:39

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2005/05/09 06:36

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2006/02/12 13:34

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