「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
戦後イギリスの産業パフォーマンスの動向をたどり、産業システム全般やサッチャー政府の産業政策をくわしく検証し、現代の産業政策の特徴を考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
現代イギリスの産業競争力政策について分析。一国の産業を長期的に発展させる有効手段とは何かを示す
2000/07/17 06:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後,高度成長を遂げて,日本的経営,産業政策の世界的な優位性が喧伝されたものの,バブル崩壊で一転して官民ともに構造改革が叫ばれている日本。かたや英国病にむしばまれ衰退する老大国と思われていたのが,サッチャー政権時代に復活を遂げたイギリス。本書は主に1980年代以降の現代イギリス経済を取り上げて,産業政策の有効性について問うている。
その中心をなすサッチャーリズムであるが,著者は「一定の有効性を持つ」と評価するものの,手放しの礼賛とはほど遠い。むしろ「懐疑派の見解と近い」と述べ,1980年代のイギリス産業の好調さは一過性であるとする。労働生産性や企業収益率の急上昇が認められるが,産業の生産的な投資がなされず,中長期的な発展への寄与が小さいと判断しているためだ。
世間的なイメージに流されず,厳密に論証を加えながら結論を導き出すあり方は説得力がある。章ごとに,また終章にまとめが記されており,読者の理解を助けている。
(C) ブックレビュー社 2000