- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.6
- 出版社: 中央法規出版
- サイズ:21cm/225p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8058-4249-0
紙の本
21世紀の末期医療
平成10年の「末期医療に関する意識調査等検討会報告書」ならびに検討会委員の論文、関連資料等を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
21世紀の末期医療
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収録作品一覧
末期医療に関する意識調査等検討会報告書 | 2-107 | |
---|---|---|
我が国におけるホスピス・緩和ケアの歴史 | 柏木哲夫 著 | 108-115 |
ホスピス・緩和ケア | 志真泰夫 著 | 116-126 |
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紙の本
末期医療に関する意識調査,ホスピス,インフォームドコンセント,生命倫理など,現代の課題を考察
2000/12/01 21:16
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投稿者:高山 博 - この投稿者のレビュー一覧を見る
医療技術の進歩とともに,かえって闘病生活が長期化する傾向にある。ガン,脳卒中など,他人事ではなく,誰もが真剣に考えなくてはならない。また,延命治療,症状緩和ケアといった治療の選択を迫られる。医療関係者,患者双方が末期医療と向き合うことが多くなってきた。本書に掲載されている意識調査の結果によれば,国民の8割以上の人が興味を持っているが,70歳以上の人は関心が低下している。実際に治療を受けている,もしくは体調のすぐれない人達に語りかけ,医療の質を議論する土壌が必要となる。
末期医療に関する書籍は数多く発行されているが,本書が類書と異なる点は,意識調査の結果を詳細に掲載していること,患者のみならず,家族へのケア,サポートのあり方を提言していること,諸外国との比較を通じたホスピスや緩和ケア病棟の現状を分析している点などである。医療のあり方を議論し,さまざまな立場の識者が今後を展望していることから,医療関係者,ソーシャルワーカーをはじめ,一般の人にも一読を勧めたい。また,医の倫理,インフォームドコンセントなど,幅広い視点を含み,法学部の学生,医療関係学部の学生の必読書。盛り沢山の内容をこれだけの廉価で接することができるのは有り難い。
本書は3部構成で,意識調査,検討会委員による寄稿,資料編から成っている。意識調査の項目では,前回の1993年に実施した調査結果との比較を行い,末期医療への関心,告知,治療の決定権,延命医療の希望と療養場所,リビング・ウィルの意識,医師,看護職員における末期医療の悩みと疑問点,疼痛管理の知識,末期医療の課題などを質問している。関心は高いものの,いまだに暗中模索状態,といった感が強い。なお,調査分析は100ページを超える。第2部はホスピス,ターミナルケアの課題,家族のサポート体制構築に向けた提案を示す。ホスピスの原義が暖かいもてなしであり,患者の人権を尊重した医療行為について考察する。資料編では患者数の推移,各種指針,法令などを掲載。
(C) ブッククレビュー社 2000