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Visible music CD jacket graphics
デザイン、アイデアに優れた最新のCDジャケット約500点を、音楽ジャンル別に3つのカテゴリーに分けて一挙掲載。CDジャケットで見るグラフィックとミュージックの最先端。【「...
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商品説明
デザイン、アイデアに優れた最新のCDジャケット約500点を、音楽ジャンル別に3つのカテゴリーに分けて一挙掲載。CDジャケットで見るグラフィックとミュージックの最先端。【「TRC MARC」の商品解説】
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CDにはCD用の…
2002/06/23 18:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dog - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルバムジャケットというものはアーティストにとって
非常に重要である。
トータルなアートの一部としての存在。
販売促進のための表現手段。
LPの時代はこれらが充分機能していた。
だが、LPのジャケットをそのままCDサイズに縮小してしまうと
何が起こるか。言わずとも明白であろう。
CDにはCD用のアートワークが必要になるということだ。
その点を注視した上で、本書の編集は成り立っている。
素晴らしい内容であると言ってしまおう。
ただ、惜しむらくは編者は幾何学的なものが好みなのか、
取り上げているものにテクノちっくなデザインが多いことが
気になった(私の好みの問題ではあるが)。
しかし、それもCD用という意味では適切なのかもしれない。
紙の本
CDの優秀ジャケット/パッケージをオールカラーで掲載した、日本編集の労作。ベックのインタヴューも収録
2000/07/30 06:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中山康樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
CDの時代になって、ぼくの音楽に対する態度は激変した。以下、順不同に挙げると、レコード屋にあまり行かなくなった、特に新作に関してほとんど買わなくなった、そのへんに放り投げたり積み上げたりと「音楽」を粗末に扱うようになった、音楽を聴く時間が圧倒的に減った・・・。ようするにいいことがまったくない。しかしこれ、ぼくだけのことか。たしかにCDは音楽というものを生活の一部、日常のレヴェルまで引き下げはした。だが、いいかえれば音楽をもファースト・フード化/コンビニ化したということではないか。よって「真の音楽人」は育たなくなり、かつてのぼくのような音楽ファンはしだいに音楽から遠のいた。一方、音楽専門誌は低迷し、売れるものと売れないものの二極化が進み、レコード会社は確実に売れるものしか出さなくなった。早い話、出版業界と似たようなことが起きているわけだが、誰も頼んでいないもの(CD)を勝手に作っておきながら自ら自分たちの首をしめている音楽業界のほうが、よりトホホに映る。しかもそのCDもそろそろおしまい、また新しい媒体に変わるかもよというのだから、もう勝手にしろ、だ。いま持ってるCD、どうすりゃいいの?
本書『ヴィジブル・ミュージック』はいわゆるジャケット本だが、CDに限定し、テクノ、ハウス、ロック、ポップ、ソウル、ラップ、ワールド、ラウンジ、ジャズと、まるで外資系大型CDショップのコーナーのごとく各ジャンルから優秀ジャケット・デザイン/パッケージがオールカラーで掲載されている。てっきりアメリカかイギリスで出版された本の日本版かと思ったが、どうやら日本独自の編集らしく、であるならいちいちレコード会社やジャケット・デザイナーに掲載の許可を取った制作者の努力に、まずは拍手を送らなければならない。逆にいえば、許可がおりなかったもののなかにも優秀デザインが無数にあるということだが、こうした著作権にうるさくなってきたのもCD時代になってから。しかしPRでもあるのだから、せめてこういう本ぐらいレコード会社もジャケット制作者/ミュージシャン側も無許可掲載OKの度量ぐらいみせるべきだろう。
なぜなら、こうしてジャケットやパッケージにこだわりつづけている人間がいまだにいることじたい奇跡であり、「ジャケットこそ音楽の入口」という真理を思い起こしたとき、この種のヴィジュアル本こそその音楽に対する最大の貢献と思えるからだ。事実、なんの役にも立たない音楽紹介屋の駄文よりなにより、これらのジャケットを眺めているとその音楽が聴きたくなる。そして少しはCDも大切に扱おうという気になってくる。
最後に。ベック(BECK)がすばらしい言葉を寄せている。「好きなアルバムを思い浮かべる時、まず最初に心にフラッシュするのはアルバムのアート・ワークだ」。そのとおりだと思う。 (bk1ブックナビゲーター:中山康樹/音楽評論家 2000.07.29)