紙の本
ブラック・ジャックが教えてくれる、命の尊さ
2001/05/29 14:48
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投稿者:タッピング - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書に収録されている「三者三様」を読んで、「命」について考えさせられた。多くの人間は、病に罹患したり、怪我をすることではじめて命の尊さ、健康のありがたさに気づくものだ。
最近のわが国では、悲しいことに、命を軽視した犯罪が相次いで起こっている。もちろんこの背景にはさまざまな要因があるのだが、現代の日本が「死」や「痛み」というものを日常から切り離しすぎたこともその一つだと思う。
私の子供のころを振り返ってみると、ただ好奇心から虫を殺してしまったことは何度もあるし、工作をしているときに刃物で手を切ったこともある。小学校で雪合戦をしたときに雪玉を硬くしすぎて、それが当たった女の子を泣かせてしまったこともある。こういった経験を通して、命の大切さや自分や他人の感じる痛みを学び取った。
ところが特に今の子供や若者たちはそういう体験をする機会が急激に少なくなった。ある小学生が、カブトムシが死ぬとそれを分解して、「何で止まっちゃったんだろう?」と言ったという。やはり、命の大切さなどを知るためには、それを自ら感じ取ることが不可欠だと思う。
「三者三様」に登場した少年も、ブラック・ジャックのおこなった手術に立会い、大切なことを学んだ。「ブラック・ジャック」という作品もまた、命の尊さや人間が失ってはならないものを教えてくれる。
(本書に収録されている話) 針/おばあちゃん/シャチの詩/三者三様/地下壕にて/ダーティ・ジャック/友よいずこ/誘拐/流れ作業/助け合い/ストラディバリウス/ハッスルピノコ/病院ジャック/座頭医師
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
医者とはどうい存在が理想的なのか投げかけてくれる作品、命の重みを感じる事が出来る。しかし万能ではないことも確かだ。
紙の本
真似されるのは
2001/06/30 23:43
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投稿者:KA - この投稿者のレビュー一覧を見る
“盗作”といえば大変な問題ではあるが、どの漫画においても“すべて手塚治虫作品にある”とは何度も何度も繰り返し言われ続けている。本書に収録されている“おばあちゃん”に類似した編が『スーパードクターK』にある。名作とは強大な引力を持つため同じ職業—漫画家にあっても—その影響力は逃れなれない時もあるのだろう。
“三者三様”は医大受験に失敗し、自殺しようとしていた少年を土木仕事のおっちゃんが勇気づける話で(これにブラック・ジャックを加えて三者三様となる)、現代に通じる—むしろ現代で頃読み継がれてほしい作品だ。
#解説には永井明。
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『おばあちゃん』『シャチの詩』『友よいずこ』などの名作が収められています。
わたしはこの中では『助け合い』が一番好き♪
BJの恩返しはスケールが違ぅのです!
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ブラックジャックのつぎはぎの顔の理由がでてきます。医学を通していろいろな人間の心の闇をあぶり出していると思います。
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医学でも解明しきれない人体の不思議を感じさせる「針」やブラック・ジャックの優しを感じる「シャチの詩」などが好き
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僕の好きな作品。「ときには真珠のように」、「めぐり会い」、「六等星」、「アリの足」、「二つの愛」、「おばあちゃん」、「三者三様」、「友よいずこ」、「助け合い」、「勘当息子」、「ある女の場合」、「執念」、「奇妙な関係」、「虚像」、「ゴーストタウンの流れ者」、「山手線の哲」、「落としもの」、「焼け焦げた人形」、「もらい水」、「終電車」、「古和医院」、「土砂降り」、「老人と木」、「サギ師志願」、「ふたりのピノコ」、「おとうと」、「上と下」、「曇りのち晴れ」、「ハリケーン」、「発作」、「誤診」、「発作」、「再会」、「死への一時間」、「ある教師と生徒」、「目撃者」、「約束」、「二人三脚」、「銃創」、「やり残しの家」、「骨肉」、「盗難」、「灰とダイヤモンド」、「身の代金」、「人形と警官」、「お医者さんごっこ」、「がめつい同士」、「話し合い」、「青い恐怖」、「人生という名のSL」、「信号」、「デベソの達」、「二人目がいた」、「帰ってきたあいつ」、「笑い上戸」、「水とあくたれ」、「小うるさい自殺者」、「後遺症」、「気が弱いシラノ」、「幸運な男」、「かりそめの愛を」、「浦島太郎」、「鯨にのまれた男」、「スター誕生」、「死者との対話」、「霧」、「夜明けのできごと」、「20年目の暗示」、「ミユキとベン」、「浮世風呂」、「過ぎ去りし一瞬」、「純華飯店」、「おとずれた思い出」…。
全編を通して、珠玉の名作集の趣があります。
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080914(n 081025)
081111(m 081125)
100204(m 100330)
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2.3.7の3冊を同僚に借りまして…あまりにも面白くて、全部読みたくなりました。どれも短編で1話完結なのだけど、全てにメッセージ性があって読後に心に爪痕を残すというか、語ろうとしていることについて考えさせられる。BJはとても温かくて不器用で、人として大切なものを持ち合わせていて、泥臭いところが良い。医学を切り口に、人のずるさ、汚さ、心の闇、温かさ、優しさ、愛を描いている。名作といわれるのがわかる。
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僕にとって、B・Jはヒーローの中のヒーロー、"The hero of heroes"。
地位や名声を求めるのではなく、自らの医道を追求するプロフェッショナル。
ニヒルだけど情に厚い、なんて粋でカッコいいんでしょう、筆舌尽くし難し!
好きなエピソードベスト3を上げます。(巻数はすべて文庫版)
ネタばれしないようにしたので、気になった人はぜひ読んでみてください。
B・Jファンの人は、あなたのベスト3を教えてください。
第3位「幸運な男」(第13巻)
→最後の最後で種明かし。なんといってもストーリー構成が美しい!
第2位「」
→「じゃああなたがたはカケてはいないのかっ」にB・Jの医師としてのプライドを感じる。
第1位「おばあちゃん」(第2巻)
→命は尊いという一般論ではなく、患者やその家族の意思を確認するB・J。
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ブラック・ジャックの話の中で一番好きな「シャチの詩」。人間にとって害を成すものだから狩られる野生動物。人間にとって気持ち悪い様相のブラック・ジャックに出来た友達。初めてこの話を読んだ時はまだ10代だったと思う。動物の無心さ、傷を治してもらう=真珠やサンゴをBJに渡す事、単純にシャチのトリトンはそう思っているんだな、動物だから単純なんだ、治せないBJの心の奥底の苦悩は理解できないんだな、って思ってしまっていた。トリトンはBJの苦悩を知っていたに違いない、それでも、BJが困惑し苦悩しても会いに来たかっただけなんだな、と…友達だから。泣ける。
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借:2008年年末から2009年1月上旬まで17巻まで読破。懐かしさとともにストーリーには新鮮さも。。
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すごい技量を持ってしても助けられない命もある。
かつての治療費を払い続ける「おばあちゃん」が良作。
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小学生の頃はただただ面白いだけで「ブラックジャック」を読んでいましたが、知らないうちにこうした「人として大切なもの」を教えられていた気がします。
http://life--design.com/book/2010/06/blackjack.html
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邪推だわ シャチ狩り 口から真珠を出して 入試に落ちたんです。でも…生きるか死ぬかなんてこういうことをいうんですね! 自分の命より紙切れの証文の方を大事にするお方揃いのようだ 十八歳だ…いや〇歳かな ネクローゼ=壊死えし 植皮しょくひ かけがえのない友達の皮膚 アルジェリアで自然保護運動のグループが暗殺されました そのうち一人は日本人の混血で 冷凍手術 尿道結石 既往症 流れ作業 神業 枕を高くして眠れんのだっ…!トレビアン=素晴らしい 鍼療法 あの人の指は世界の宝 指の凍傷は悲観的です… となかい馴鹿の脂身 一つのバイオリンと三本の指とが静かに眠っている 合成繊維 畸形腫 元々完全じゃないピノコの精神は… 大した奴だな…簡単に五人も死なせるなんてコッチは…一人助けるだけで精一杯なんだ… 座頭医師 海外へ出奔しゅつほん 押し付けがましくない温かさ 赤髭物語 人間のある種の精神的な強さを信じたいのである 「そもそも医学とは何なのか?」という作者の問題意識の表れと見るべきだろう ブラック・ジャクはハードボイルドなのだ、と僕は思っている 永井明