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紙の本
すべては虚しいのか?
2001/07/04 19:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
純文学のように味わいのあるマンガは数多い。しかしこのマンガのように哲学の粋に達してしまったマンガはそれほど多くはないだろう。原作があるから、というわけではない。絵それ自体の表現力が素晴らしいのである。しかも題名からして壮大だ。気の遠くなるような永い時間。それは死を想起させるのに十分すぎる時であろう。むしろ無と呼ぶべきかもしれない。
ストーリーはそれほど単純ではない。
天地創造からはじまって、キリスト教の歴史も仏教の歴史も同次元で語られてゆくのだが、そこには今まで描かれてきたシッダータやユダとは別の、恐ろしいまでに神(存在)への懐疑に満ちた彼らがいる。戦いに明け暮れる阿修羅の語る言葉は実に切ない。そしてキリスト教自体が仕組まれた罠だったという下りは物語にしても強烈で、しばし頭を抱えさせられる。
未読の作品について詳しく語られるのは、未見の映画について語られるのと同じくらい不快だと思うので内容はここまでに。
とにかくカルチャーショックという言葉ではまったく足りないようなショックを与えてくるマンガであり、何度読んでもメッセージを受け止めるだけでぐったりしてしまう。これを読んだあとは文字通り世界観が一変してしまうのだ。
続き
紙の本
壮大な物語
2022/03/31 23:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむの木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
446ページの長編
原作は光瀬龍の小説
冒頭の宇宙創造から未来へ
宗教、信仰心、エゴイズム
ありとあらゆる概念から生命の意味を問う本作は
かなり難解な物語です
一度では理解の追い付かない台詞もあって
漫画にも関わらずページが遅々として進まないことも
万人受けする作品ではないだろうし
その難解さゆえに、途中で投げ出したくなるかもしれないが
そこをぐっとこらえてラストシーンまで読み進めて欲しいと思います
紙の本
もう一度読み返したい
2016/03/22 21:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:onew - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の中でちゃんと消化出来ていないため感想を書くのが難しい。原作の同タイトルはまだ手つかずなので、そちらを読んでから、もう一度本書を読み返したいと思う。阿修羅のキャラクター造形が好き。
紙の本
たくさんの「?」
2002/02/16 18:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間はどこから来たのか? 宗教とは何なのか? 神とは? 仏とは? 宇宙とは? 生きるということは? 死ぬということは? 数多くのいろんな「?」が全てひっくるめられた、壮大なスケールのSF超大作。
原作の小説があって、私はこのマンガ版を読んだ後で小説のほうを読んだのですが、さすがは萩尾望都、原作を活かしながらもすっかり自分の世界として描ききっています。
私はこの作品で、眼からウロコが落ちました。とはいえ、戦うことを運命づけられた者は今ごろどこをさまよっているのだろう? これで全てが終わったのかな? 人間はどこに行こうとしているのだろう、どこへと導かれていくのだろう? と、読み終わった後にもたくさんの「?」が残ってしまっています。う〜ん、考えさせられるな。
紙の本
萩尾望都版『百億の昼と千億の夜』
2001/11/18 03:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本SFの金字塔、光瀬龍の『百億の昼と千億の夜』の、萩尾望都によるコミック化作品です。単なる小説のコミック化には留まらず、小説をベースにした別の作品と云っても過言ではないものになっています。
萩尾望都は、かなり大胆にプロットを変更し、場面やセリフまわしを書き換え、キャラクターやエピソードを増やし、人物の造形も自由に行なっています。その結果、作品の彩りも奥行きも増して、紛れもない萩尾望都作品として仕上がっています。特に、光瀬龍版において、後半セリフがカタカナ書きになっているなどして影のように存在感の薄い人物だったオリオナエが、萩尾望都版ではさまざまなエピソードが加えられて、奥行きのある血の通っ
た人物として生き生きと描かれているのが印象的です。さらに、阿修羅王の小説版以上の圧倒的な存在感も心に残ります。
コミック版ではじめて『百億の昼と千億の夜』に触れた人は、ぜひ光瀬龍の原作小説版も読んでほしいと思います。また、小説版を読んだ人は、ぜひこのコミック版も味わっていただきたいと思います。
紙の本
再チャレンジです
2017/06/10 17:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔 読んだ時には何が何だかわからなかった作品に再挑戦してみました。改めて読むと呆然とするしかないほど壮大なスケールの作品。下手をしたらひたすら虚しい気持ちになるところを阿修羅王の不屈の心に救われました。
紙の本
ここまでテーマが壮大ならOK
2003/01/06 04:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hybird - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は古今東西のごった煮で、原作をかなり端折った感も否めないため、好き嫌いは分かれるかも。しかし、惑星開発委員会という壮大な存在が、読後に宇宙の謎について考える時間を与えてくれる。週刊少年チャンピオン連載のため、絵も線が太く読みやすい。ここまで壮大な時空間が舞台の作品なら、細かいことは考えずに、SF好きなら是非どうぞ。
紙の本
原作読まねばダメですか
2001/06/07 19:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すの - この投稿者のレビュー一覧を見る
田口ランディの「モザイク」にこの本の話が出ていたので気になって読んでみたのだが、ものすごく話の流れが速いのに加えて、ストーリーも飛んでいる気がする。
阿修羅王は結局何者なのだろうか? 誰に命を受けて戦っているのだろうか?
ビックバンを初めて知ったときの疑問に近い感覚だ。「なにもないところ」にピンポン玉くらいの宇宙の素があり、それが爆発して今の宇宙になる…。宇宙の外側にはなにがあるのか? なんで今までなんでもなかったソレが爆発したのか
意のままに操ろうとする者が外にいるのだろうか? 我々は、たとえば何かの燃料の中に偶然発生してしまった生命で、意図的に破滅の方向に向かわされているのであろうか?
いつか原作を読もうと思う。