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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.3
  • 出版社: 白泉社
  • レーベル: 白泉社文庫
  • サイズ:16cm/320p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-592-88380-2

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X day (白泉社文庫)

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X day (白泉社文庫)

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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.7

評価内訳

  • 星 5 (6件)
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  • 星 3 (1件)
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  • 星 1 (0件)

紙の本

誰かにとっての何かの日

2009/02/12 13:37

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:A-1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

X-dayとは、もともとは第二次世界大戦時に、作戦工作の決行日を指し、その後は、特別な何かが行われる、または行う日を差す俗語として使われているようで、つまり、題名は「誰かにとっての何かの日」と言う暗示でしょうか?

主人公のダドリーには、母親に殺されかけた記憶があり、夢なのかも知れないが、多分現実なのだろうと思う。年の離れた兄と思いやり深い両親が、従兄弟であり祖父と祖母なのだと知っている。
その理由も知っている。
そんな彼が、生まれながら愛情に裏切られ、長じては理想に裏切られ、社会に裏切られながらなんとか大人みたいなものになって、それからの物語です。

こういった作品類をよく知らない方には、少女漫画という出版ジャンルとしては年齢を重ねすぎてもいる違和感のある主人公であるように思われるかも知れませんが、このジャンルの一端として『社会派映画世界の主人公のような青年』(主に20代前半)というのはそう異質では無いもので、70~80年代のアメリカのホームドラマや、社会派といわれる作品で見かけるシリアスな雰囲気を背景にしながら、若者にありがちな潔癖さや、親の不器用な優しさを上手く受け入れられないで足踏みをしている世代が共感できるもどかしさを描いています。

この作品は、作者があとがきでも書いているように、ダドリーの似て非なる三部作の一つで、その第1稿めのネジの飛んでない一番暗いカラーの作品です。
勝手な推察として、三部作の第2稿目は「Sun’s」で、3稿目は「ムーンライディング」である様子で
(ここではD.D.の繊細な苦悩は、お気楽な現実主義者の周囲に巻かれてもはやギャグの彩りに(笑))、
この他、『三原順傑作選 ’80s』には、端役として「Die Energie 5.2 11.8 」の主人公であるルドルフの友人として、また同集録の「踊りたいのに」の良いお友達として顔を見せていて、この「踊りたい~」での思い人は本作品の友人ルドルフであるようです。

この気の置けないKYを自他共に認める友人ルドルフは、ダドリーに「どんな人間にも何か取り柄はあるものらしく、聞きたい台詞などはどんなに待っていてもどこからも捻り出してくれない僕の友人でも、僕の聞きたがるような音楽だけは、どこからでも上手く見つけて来てくれる。」と評され、彼を甘やかしたりはしないが、側に居て一人ではないと感じさせるに足る存在として登場しています。

アメリカングラフティらしく、麻薬におぼれた経験のある主人公ダドリーとまた同様に、身の回りの子供達もアメリカの都会らしい何らかのトラブルを抱えています。
子供のトラブルといえば、まずは家庭環境か友人関係…とはいえ、一人で容易に解決するものでもないもので…。
ダドリーの兄の娘、アデールは子供の頃からダドリーとはお互いにお気に入りで一番の理解者といいつつも、難しいお年頃の上、家庭環境に嫌気が差し、家出してある日転がり込んで来たりします。
孤立無援な弟スコットの方も大変そうでありつつ、なんとかしようとして…救いの手は得に無く…この時点で一番かわいそうなのは彼のようにも見えます。
また、ダドリー自身のトラブルは、持ち前の考えすぎの考え無しから来るもので、ごく最近にも周りのことにおちおちかまっていられないほどの渦中に飛び込んでいたりします。
そんな上手くいかない決定的な救いもないような毎日のまっただ中で、他人の家でお守りを押しつけられたルドルフ(真面目な性格のせいか面倒見はとても良いらしい)が、近所の知り合いの息子である幼いニュートとぎこちないたわいもない会話をした内容が、モーニングライト作戦(1978年旧ソ連人工原子炉衛星墜落に伴う放射性物質探索作戦)が絡んでいると気づいて…。

被爆による死に至る病は、一部の利己的な科学者などが否定しているようですが、チェルノブイリでも広島や長崎でもその悲劇性は証明されています。
このニュート一家の悲劇を描くことは、この作品発表当時の時代に増えていっていた日本での発電所建設問題をベースに作者が意図したものかもしれないと考えたことがありました。
70年代に稼働しはじめた日本の発電所は現在総数の4割の20基ほどが30年目の推定耐用年数を迎え、発電所のトラブルも発生し、情報公開によってか多発傾向にも見えます。
あの時代の反対運動はどこへ行ったのか、放射性廃棄物の後始末の困難さや最近施行されようとしているプルサーマル化計画で高まる周辺地域の危険などを考えるとまだまだ問題山積のようですが、この少年の場合はほとんど天災ともいえます。
(もし放射能エネルギーが世の中になかったら…そんなものの打ち上げをしなければ…と考えるとそうも言えませんか…)

人生においてどうしようもなく転がるような不幸も、不意に訪れる災害へのどうしようもなさと怖さと悲劇よりは、まだまだどうにかなる問題だと、命ある限り出来る努力をして行くべきであるということを言いたいのだと受け取れる物語でしたが、そこは受け取る人次第で、少し難解な一筋縄でいかない色々な問題提起を孕んだ物語でした。

「私は自分の人生を 自分で 送るのに適した人間になりたいんです。」と言って、セラピストと決別するアデールの言葉が、はじめて読んだ当時にはとても印象的でした。

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紙の本

何がLOVEだか人の性だか…

2006/04/13 15:37

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ISH - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦争だの人殺しだのいちいち人の性言いたがる奴がいる。
それにいちいちトースイだのクズだの激怒する奴がいる。
後者はまともな奴だろうさ。ただ…直視しなかったツケは重いよ。あんたじゃなくて他の奴が破滅するからね。
例えば貴様らが直視できない何かに打ちのめされている人とか。
健全な連中がそういうのをメチャメチャボロボロにして去って行く地獄絵図。
一世風靡したこの人の他作品。70年代から『親に殺される助けて〜』な子供描いてる。
『家出でしょ?警察に通報したわ。そんなまさか。何かの間違いよ』…。私が子供の頃もそういうのは『折檻死』の一言でポイ、だったな。
「法律や政策で殺人や強盗を封じ込めてゆけるだろうなんてのは錯覚だよ。その主である国の事を考えてみろよ!侵略と略奪!戦いと殺戮…その他どんな方法で国が建設されたというんだ?後に幾ら平和を唱えようとそもそもはどんな道を辿ってきたんだ?殺人狂と強盗の血を色濃く引く事によって成立し存続しえた国が殺人者や強盗どもを裁き何を説こうとそんなものが上手く行くはずがない。国が号令するなら“殺せ”の方が似合ってる。“殺せ!奪え!ただし他の国から!”その方が似合っている」
この主人公の言葉にどんな思いを抱こうと勝手だが…まともに考えもせん奴より有益なのは確か。
この方はアメリカを描くわけですから読めば十年先二十年先の日本を知ることになる。
姉「ママは弱いから私達をカウンセラー任せよ」
弟「弱いから仕方ないじゃないかはいはいってカウンセリング受けてあげようよ」…。
ちょっと暗い絵描いても「病人扱いするから見せない」とかね。
ダドリーとアデールの恋愛を作者は肯定。「心理なんてロマンのない物に押し込めんな」と。
この漫画家さん…宗教も心理学も現実も逃避も…なんでもかんでも否定して…守りたかったのはそれだけなのか?
早死したのは当然だろう。まさに孤高のあの部類だから。
自サイトより加筆修正

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2004/09/28 10:47

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2005/10/20 19:18

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2009/07/12 22:30

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2006/09/11 01:46

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2011/11/03 22:52

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2015/03/28 22:58

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