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紙の本
SEのためのC/Sサバイバルガイド
著者 ロバート・オーファリ (著),ダン・ハーキー (著),ジェリ・エドワーズ (著),並河 英二 (訳),水野 貴之 (訳),池浦 規之 (訳)
クライアント/サーバコンピューティングについて、基礎から説明する。「Object Web」をキーワードに、C/SシステムがWeb時代にどう変化するのかを、図や絵を多用して...
SEのためのC/Sサバイバルガイド
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商品説明
クライアント/サーバコンピューティングについて、基礎から説明する。「Object Web」をキーワードに、C/SシステムがWeb時代にどう変化するのかを、図や絵を多用してわかりやすくまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ロバート・オーファリ
- 略歴
- 〈オーファリ〉大学でC/Sと分散オブジェクトの修士コースなどを指導。
〈ハーキー〉分散オブジェクトのコンサルタント。
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紙の本
豊富な図版による明解なC/S解説書。SE志望者に限らず,幅広くネットワークを構築する人々必読の一冊
2000/10/25 00:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:菅谷 秀明 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「C/SシステムはWeb時代にこう変わる!キーワードは“Object Web”」…と,帯にある。この言葉が,本書の方向性を何よりも端的に表しているといえるだろう。1994年,米国でベストセラーとなったコンピューター書「Client/Server Survival Guide」を全面改訂した第3版になる(US書籍における「改訂版」は,日本でいえば「続〜」や「新〜」といった続刊の位置づけになる)。
さて本書では,C/Sと呼ばれる分野について非常に幅広く詳細を解説することで,「現在から近未来に向けたC/Sのあり方」というものを紡ぎ出すことに成功している。
何よりもこの本の素晴らしいところは…C/Sと呼ばれる範囲の技術概念について,正しく理解できるのに十分な情報量が本を分厚くしているにもかかわらず,あくまでも概念論に徹しているところだろうか。それによってこの本は,「SEのための」とあるにもかかわらず,「なんらかの形で(未来的な?)C/Sシステムにかかわる」マーケッターから営業マンにいたるまでに役立つものとなっているのだ。
しかしそれは「実用書ではない読み物」では決してない。SE,そしてマーケッターやセールスマンは,顧客満足のためのシステムを提案(〜構築)してみせなければならないわけだが,この本では,そのための総合的な理解を得られるだけではなく,それらの仕事における説得力をも身につけることができる。
その第一の点は,豊富な図版だ。この図版自体が(たとえばオライリーのような)味気ないものではなく,わかりやすくデザインされている。この図版をそのまま「盗用」してはいけないだろうが,「参考」にするのは読者の権利だろう。
また,これはUS書籍の常套的な手法のひとつなのだが,その業界における著名人の(ややシニカルな?)台詞を多く引用している。(悪魔の辞典のような感じ,とでもいえばいいのだろうか)解説しようとしている内容が,端的にいってどういったもの(こと)なのか,について一文で紹介するような形はわかりやすい。これらの「US風」を,たとえばプレゼンテーションの場で利用することは日本のビジネスにはそぐわないこともあるだろうが,「的確でありながら,やや斜に構えたとらえ方」というのは理解促進といった意味でも興味をそそるものとなっている。
そして,最後になるが,本書を魅力的なものとしているもっとも肝心な点は,非常に豊富なC/Sシステムの一つひとつの概念を解説する際に,それらがどのような状況でどう利用されるかといったリアリティーのある展開を多く紹介しているところだろう。それによって,読者は各種技術を「役に立つ技術」としてとらえることができるようになっている。
SE,そしてSE志望者に限らず,幅広くネットワークを構築する人々のすべてが,一度は目を通していい書籍なのではないだろうか。
(C) ブッククレビュー社 2000