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商品説明
組織としての警察を前面に打ち出し、組織の中の刑事を主人公とした、魂を揺るがす人間ドラマ。新ベイエリア分署「東京湾臨海署安積班」オリジナル連作。表題作を含む8編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
今野 敏
- 略歴
- 〈今野敏〉1955年北海道生まれ。上智大学在学中に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞受賞。卒業後、レコード会社ディレクターを経て、執筆活動に入る。「今野塾」主宰。著書に「レッド」等。
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紙の本
ミステリーコーナーより
2001/01/18 21:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:西上心太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京湾臨海署はその名の通り、埋立地が大部分を占める東京湾岸の治安と安全を守る小さな所轄署だ。人呼んで“ベイエリア分署”。本書はそこに所属する、わずか5人の刑事課強行犯係の刑事たちを中心に据えた連作短編集である。
太った体型で動きが鈍いが、思わぬ頭の切れを見せる須田、規律に厳しくすべてにそつのない村雨という対照的な2人の部長刑事。それぞれの下につく体力頑健な黒木と新米の桜井。彼らを統括する係長の安積警部補。さらに臨海署に間借りする本庁交通機動隊の速水。いずれも悩みやコンプレックスを持つ、スーパーヒーローとは正反対の、組織の中で生きる人間臭い刑事たちである。しかし彼らは組織に埋没することなく、豊かな輪郭をもってくっきりと描かれている。
そんな平凡な刑事たちが、ベイブリッジからの飛込み、お台場公園のレイプ事件など、埋め立てにより誕生した人工的な街ならではの事件を追っていく。わが国では珍しい組織を描いた注目すべき警察小説シリーズである。