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紙の本
3月25日今日のおすすめ
2001/04/17 17:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【著者プロフィール】
幼少時より世界各地を放浪。18歳の時、向島で芸妓修行を始める。93年レントゲン芸術研究所「G-GIRLS」展で写真発表。95年花柳界を引退、ロンドンでパンクバンド結成。 96年写真集『ハナヨメ』(新潮社)刊行。世界各地でパフォーマンス、写真展を行っている。
【ジャンル担当者コメント】
オリンパスのちょっと古いカメラを持って、世界各地を写真に収めている花代。生き方も、写真もtraveringな魅力に満ちている。(bk1写真サイト担当 タカザワケンジ)
紙の本
夢の領域——花代『ドリームムムムム…ブック』
2001/02/28 10:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:石塚雅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
◆机上にあらわれる 夢の領域
文=石塚雅人
花代2冊目の写真集は、ページが上と下に裁断されていて、見開きで4ページの写真を組み合わせて楽しむことができる。
でも、乱暴に途中を端折ってパラパラめくろうとすると、ページが引っかかって、進めないのだ。仕方なく、一枚一枚丁寧にめくっていく。仕方なく、といいつつも、だんだんその作業にはまっていく。うーん、こうかな? コレとこれを組み合わせるとかっこいいぞ……とか、自分の好きなコンビネーションを見つけだすことに熱中してしまう。これがなかなか楽しい。おお、これは、上下がつながっていることもあるんだ。おもしろいなあ。
この本の中で被写体として選ばれているのは羊から始まって、子供や人形、カラフルなケーキや飛行船、街の建物、金魚にいたる、生活の中で、どこにでもある(いる)ようなものだ。被写体は、テレビの中の人物でさえ、作者のカメラに向けて常にポーズを取っている。にもかかわらず、撮られた写真の大半は、ピンぼけで、ぶれていて、被写体は半分フレームアウトしているのだ。なにかすごく異常な感じがする。被写体のことを考えれば、生活っぽい写真集になっても全然不思議じゃないんだけど、まったくそうはなっていない。この異常な感じ——作者の独特の視線——が書名のいう『ドリームムムムム…』ってことなんだろう。この「ムムムム…」ってところは、辻褄のあわない、視線の定まらない、夢の感じを引きずっている感じなのかもしれない。想像だけど。
この写真集を開くと、その場所が夢の領域として、たちどころに解放される。本を閉じても、「ムムムム…」と余韻が残る、不思議な写真集だ。
作者の花代さんは、写真以外にも、音楽、パフォーマンスなど、いろいろな分野で活動を展開するマルチ・アーティストだ。http://www.hanayo.com/にその情報がある。現在、ベルリンを中心に活動している。
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