フンコロガシのフレッド、クワガタのパーティーへ行く

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投稿者：ワヤ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　唄：「ぼ〜くはフレッド〜、フ〜ンコ〜ロガ〜シさ〜♪。」だけど、ちょっと変わったフンコロガシなんだ。どこがって？この通り、ぼくは歌を歌うのが大好きなんだよ。ぼくはなかなか気のいい奴なんだが、みんなには「フンコロガシ」＝「くさい」ってイメージがあるみたいでね、友だちはミミズのロルフ一人きりなんだ。
　ある日、おじさんの遺産が転がりこんできた。何と、水玉もようや縞模様、様々なもようのベストがごっそり。つまりそれを着れば、テントウムシやアカハネムシやコフキコガネに“そっくり”になれるってわけ。ぼくはたちまち「変装の名人」として大モテモテ。おかげで「友だちいっぱいの毎日さ。だけど、ぼくがずっと待ち望んでいる招待はクワガタからのものなんだ。彼らは特別だからね。
　来た来た来た来た！　来たよ、クワガタからの招待状！　まわりの虫たちもぼくのこの名誉を喜んでくれ、他のみんなに触れ回ってくれた。さて、クワガタといえばツノだ。ぼくにはツノがない。あれこれ悩んでみたけれど、こればっかりはしようがない、シルクハットで出かけたよ。
　さぁて、お立ち会い。このパーティーでぼくが見たものは何だったと思う？　

　美しい色彩と細かなペン画。たくさんの愛すべき虫たち。単純に話を楽しんでもいいし、風刺ととってもいい。虫たち一人一人（一匹一匹？）の表情がどれも愛らしく、憎まれ役のクワガタさえもほほえましい。どのページもどのページも遊び心いっぱい。