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商品説明
脳損傷からの奇跡的回復として注目を集めた脳低温療法は、脳卒中でも著しい成果をあげ、新しい展開をみせている。脳卒中から生還した症例を紹介すると共に、なぜ冷やすとよいのか、そのメカニズムを解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
片岡 喜由
- 略歴
- 〈片岡喜由〉1934年韓国ソウル市生まれ。京都大学大学院医学研究科修了。愛媛大学医学部名誉教授。医学博士。大脳生理学・実験神経病学専門。共編書に「脳低温療法の基礎と臨床」がある。
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紙の本
脳卒中患者の奇跡的生還例を紹介しながら,脳低温療法の有効性と可能性,今後の展望を述べる
2000/12/26 15:30
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投稿者:依田 憲枝 - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳低温療法は,わが国が世界に発信する数少ない脳治療の一つである。低体温による脳保護のメカニズムが解明されつつある今,その有効性が注目されている。本書は,この治療法の現況をわかりやすく解説したものである。
最近始められている脳卒中を対象にした脳低温療法について,詳しく記述している。脳を冷やすことで,血管性脳浮腫を抑え,活性酸素の産生を抑制するなどの効果から,低体温が脳の虚血に応答する多くの反応系に関わり,脳障害の破壊的進行を抑えることを解説。脳塞栓症から生還した3つの症例も併せて紹介した。低温の副作用である免疫機能の低下による感染症の克服が,今後の大きな課題だろう。脳低温療法の有効性を最大限に引き出す方法や,技術のガイドラインの作成が求められており,治療として確立するため,他施設無作為コントロール試験が進行中である。低体温と薬剤開発の両輪による治療法の確立が期待されるところだ。
(C) ブッククレビュー社 2000