紙の本 |
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- 税込価格:1,404円(12pt)
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紙の本
心のどこかで欲して止まない、安らぎの時間。
2003/03/08 11:34
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投稿者:かれん - この投稿者のレビュー一覧を見る
そう、たとえば。
植物におりた朝露が、日差しに煌きガラス玉に変わる。
そんな幻想の世界を描いた物語である。
擬人化した猫たちが日々ほのぼのと暮らしている様を柔らかいタッチで描いている、
といえば分かり易いだろうか?
とにかく、普段の生活ようで幻想的な彼らの世界に魅了されることは間違いないだろう。
それほど、何度見ても飽きが来ることはない。
見る度に、オーロラのように表情を変え、私を和ませてくれるのである。
主人公である”ぷりん奥さん”の入れる紅茶の香り、美味しそうなドーナツの色や柔らかそうなクッション。彼らの手に触れるもの、目に映るもの、心に響くもの。それらすべてが私の胸に、ずん、と響いてきて身体の力がスーッっと抜けるのだ。
そんな時間を彼らと共にしたあとは、なんだかこの本のような生活をしてみたくなる。
わざと薄暗くした部屋でお気に入りのクッションに身体を預け、普段は聞かないようなクラシックでもかけてみようか。いやいや、買っただけで読んでいない、ちょっと難しめの装丁の凝ったハードカバー本のページでもめくってみようか。
などと、ロマンティックで素敵なことが思い浮かぶのであるが…
だいたいは、お茶請けを小脇に抱え、テレビを見て大口をあけて笑っている私は、
結局、メルヒェンにはなれないのであった。