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極め道 爆裂エッセイ (知恵の森文庫)
極め道~爆裂エッセイ~
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紙の本
女性の強さは本物だ。
2000/10/14 04:41
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワクワク - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウエブサイト「ボイルドエッグズオンライン」に連載されたエッセイの中から選ばれた著者初のエッセイ集。著者三浦しをん氏は、大学を出たばかりの若い女流作家で、刊行作品には長編小説『格闘する者に○』(草思社)がある。
その三浦氏が日常生活のなかで感じたことや体験したこと、夢想したことや妄想したことを、軽やかな筆致で描いていて楽しい。
読書日記といっていい内容だが、その読書たるや、コミックスであり、ホモ小説(ボーイズラブ)であり、純文学であり、実に多様な表現世界を楽しんでいることがわかる。しかも、その読み方がなかなかユニークで、どんどんと連想が飛躍して思わぬところに着地する。檀一雄『花筐』の読みなどたいへん興味深いし、コミックスへと向かう少女たちの心情も理解できたような気になってしまう。
また、本書のいたるところで展開されるのは、男どもの頼り無さや古臭さの告発であり、そこから逆に見えてくるのは、若い女たちのもつ感性のナイーブさであり逞しさである。とりたててフェミニズムを標榜しているわけではないが、ごく自然に、女性の側から世界が眺められ、論じられているところがおもしろい。
なぜ女は外見を気にするのか、男の知性と腕力は共存しうるのか、女性の友情はどうあるかなど、考えさせられる。そのほか、言葉について論じたいくつかの章も楽しめるし、何よりも、しっかりと人間や物事を見つめているところは好感がもてる。
今後の活躍が期待できる新人作家の登場に拍手を送りたい。
紙の本
無意識の衝動
2001/02/14 20:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にむまむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
視点を変えて物事を見ていくとこんなところにふと疑問符がついてくるのだろうか? 暮らしの中でそのような些事にぶつかったとしても、聞き流してしまったり気がつかない自分であるが、そこで常に疑問を投げかけ続けられるこの本の著者の精神たるや凄いといわなければならない。
近頃は無闇に情報が与えられつづけているが、その中で常に探求する物事に意義を求めつづける営為を、徒労の連続と捉えるかそれとも只単に小言好きで済ませてしまうか。これらは実は紙一重なのかもしれないが、このような日々の何でもないことの連続こそが最大の不思議なのかと、文章のパラドクスにおちいってしまう一冊であった。
感性をみがきなおしたくなる文字の世界がある。