紙の本
国際会議の舞台裏は?
2001/02/16 22:19
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投稿者:ちーたま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシアと日本という二つの文化の架け橋として活躍する筆者が、通訳にまつわる悲喜劇をユーモアをまじえ描いている。
特に読みごたえがあるのは、翻訳家柳瀬尚紀氏との対談で、通訳と翻訳の共通点、相違点の分析はさすがにするどい。
瞬時の判断が要求される通訳といういとなみ。その中で発揮される筆者の言語的運動神経の高さには、圧倒されるばかりだ。
紙の本
2000/12/19地方経済面
2000/12/26 15:32
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投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシア語の会議通訳者で、エッセイストとしても名高い著者の最新エッセー集。百戦錬磨の「通訳術の四十八手」の合間合間に創作・誇張(がせねた)のエピソードや、ちょっとエッチな小話(しもねた)をイタリア料理のコースよろしく、食前酒、前菜、第一の皿と、次々に繰り出していく。うんちく満載、軽妙さも全開。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000
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米原万里は赤い目玉のさそりのように、ぞくぞくするほど魅惑的なお方。くすくす、ははは、にんまりと笑う彼女に誘われて、ボトルの底の1滴まで飲み干したくなる複雑かつ明解なワインの様な本です。
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通訳の現場を通しての経験の話が多いので、話題がかなり多岐にわたっていて面白い。この人の本を読むと、自分の物事の見方が単一的だったと時々考えさせられる。
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通訳業界の笑い話、苦労話。
プラハの学校の思い出。
日本語や文学などについての意見。
一番面白かったのは「芋蔓式読書」です。
著者が知人に配った『石の花』(坂口尚、講談社漫画文庫)が
次々と広まっていき、果ては天皇陛下にまで行き着いたという
エピソード。
「自前のフィルムライブラリー」「極上の聴衆」も面白いです。
前者は頭の中で文字から映像を立ち上げるときに、今まで観た
映画の場面や俳優の顔を思い浮かべている、どんなツマラナイ
映画でも頭の中の図書館に収められるというお話です。
後者はウラル・フィルについて。
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今読んでるけどいまいち面白くないな…。
外国語にまつわる興味深い話が少なくて、著者自身の考えたウケそうな話集になっちゃってる。悪く言えば質の悪いオナニー。
amazonの低評価レビューのままかな。
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通訳業界の人間は駄洒落、下ネタが大好きである。
という前提のもとに繰り広げられる通訳業界の裏話集。
ひきつづき、通訳・言語のエッセイ集。
これはかなり広範囲な雑誌などに載せられたエッセイを集めたもののようで、一冊通して繋がっているエッセイ集ではありません。
その分軽く読みやすくもあり、物足りなくもあり。
これまでに読んでいるエッセイ集とネタのかぶっているものもありました。
そんな中でやっぱり気になったのは外国語の学習について。
あるアナウンサーが「子供を国際人にしたいので、家では英語で会話しています」と言われていたそうで。
英語はたしかに使用できる範囲が広いかもしれませんが、英語が話せたら国際人なのか。
どこにいっても英語で貫くアメリカ人とその国の言葉を理解しようと四苦八苦するその他の国の人。
どちらが真の意味での国際人なのか。
そして通訳として訳が美しく語彙の豊富な方というのは、やはり母国語での表現が豊かな方だそうです。
まあ、自分のことはもういいんで、子供たちの学習についてになるんですけどね。
とはいえ、やっぱり本人のやる気しだいだよなぁ・・・。
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友達が電車の中で吹いたと言っていたが、私は普通に読み切った。
あこがれの?同時通訳者の性向というか、頭の中をちょっとのぞき見られる気がする。軽快な文面なんだけど、特に英語以外の通訳をする方の訳出に対する真摯な態度には感心させられてしまう。
”もてない人ほど長編小説を書く”という仮説がよかった。ドストエフスキー、トルストイ・・・笑 日本人だと??村上春樹は長いぞ?司馬さんは?
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ロシア語同時通訳の米原さん。
ニュース番組のコメンテーターとして出てたの
なんとなく覚えてる。
同時通訳の裏事情。幼いころを過ごしたチェコの思い出。
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本の最初を飾る「Un Saluto dallo Chef シェフからのご挨拶 ガセネッタ・ダジャーレとシモネッタ・ドッジ」。通訳者たちがコノヤロー!と思いつつ愛してやまない言葉遊びの駄洒落に、数ページであっという間に心をわしづかみにされました。もっと正確に言うなら「掴みはオッケー!!」。
ロシア語通訳者である著者が通訳の現場や通訳者、言葉について、(ユーモアというより)駄洒落成分もたっぷり笑える文章も含めたエッセイとして書いています。米原さんの名前はずっと以前から何となく目についていたのですが、今回が初読。こんなに面白いならもっと早く読めばよかった!
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市図書館。
彼女のエッセイは、たとえ初めて読んだとしても色あせなく面白い、10年以上前の作品なのにも関わらず。
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政府要人の随行や国際会議の同時通訳を行うロシア語の第一人者が明かす,同時通訳の舞台裏!話者の言葉を数秒で翻訳しなければならないときに「他人のフンドシで相撲を取る」をとっさにどう訳す?面白おかしく,外国語とのつきあい方を考えさせられる1冊です。
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Today, I'll introduce the book named ‘Gasenetta and Shimonetta’.
Gasenetta d’Aggiare is the nickname of a famous simultaneous interpreter for Spanish, Sachiko Yokota. It means many interpreters like play on words, in spite of the difficulties to interpret them simultaneously. Shimonetta d’Oggi is the nickname of a famous simultaneous interpreter for Italian, Kumiko Tamaru. It means many interpreters like dirty jokes, because they can be understood by people from all nations. And the author was a famous simultaneous interpreter for Russian, Mari Yonehara.
This book consists of 62 short essays and 2 interviews. Every essay includes humor and deep consideration in her experience as an interpreter for Russian.
In Japan, 90% of interpreters are for English, and 10% of interpreters are for Chinese, Russian, Korean, French, German, Spanish, and so on. But she says Russia raised many interpreters for many languages to know the cultures in other countries, while America forced their own language to other countries. Japan is one of them. Japan gets information mostly via English. As a result, Russian people can know about other countries much deeper than American and Japanese people.
By reading her essays, I learned to know much about Russian language, cultures and books, and became interested in them. Of course, I was very impressed by her tough work as a professional simultaneous interpreter.
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This book consists of 62 short essays and 2 interviews. Every essay includes humor and deep consideration in her experience as an interpreter for Russian.
In Japan, 90% of interpreters are for English, and 10% of interpreters are for Chinese, Russian, Korean, French, German, Spanish, and so on. But she says Russia raised many interpreters for many languages to know the cultures in other countries, while America forced their own language to other countries. Japan is one of them. Japan gets information mostly via English. As a result, Russian people can know about other countries much deeper than American and Japanese people.
By reading her essays, I learned to know much about Russian language, cultures and books, and became interested in them. Of course, I was very impressed by her tough work as a professional simultaneous interpreter.
(Ichiroさん)
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同時通訳の世界にもふれ
ロシア文化にも触れ、ひろくは言語地理学までいたる。通訳なる仕事はほんとうに言葉が好きでないとつとまらなそう。 だが、コミュニケーションツールとしての言葉を愛し大事にし、保存し続ける役目も兼ねているのだ。
国語の教科書から文学を削除して事務文を教えるなどと考える文部官僚のいる次元の低い昨今の日本では
母語ですらレッドデータな感じを拭えない。
情報の少ないロシア文化への興味を開いてくれた。
想定外に面白い本。
昇天が惜しまれる。