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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2000/12/01
  • 出版社: 早川書房
  • レーベル: ハヤカワ文庫 JA
  • サイズ:16cm/588p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-030654-0

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文庫

紙の本

さらば長き眠り (ハヤカワ文庫 JA)

著者 原 尞 (著)

さらば長き眠り (ハヤカワ文庫 JA)

994(税込)

さらば長き眠り

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さらば長き眠り

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みんなのレビュー28件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

ハードボイルドの逸品

2014/06/29 19:58

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る

探偵・沢崎シリーズの3作品目。
「そして夜は甦る」「私が殺した少女」を読んでからのほうが、沢崎という男を知り、楽しめます。

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電子書籍

もっと書いて!

2015/12/07 22:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:戸井 - この投稿者のレビュー一覧を見る

寡作で有名な原さん。

面白いのでもっともっと読みたいけど、なかなか書いてくれない。

焦らしますね。この人は。

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紙の本

帰還に期待

2001/09/29 17:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YASU - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『そして夜は甦る』『私が殺した少女』と続く一連の探偵沢崎シリーズの区切りとなる作品。
 身長1メートル75センチ。両切りのピースと紙マッチを好み、読書は囲碁の棋譜、愛車は走るだけの理由で乗っているブルーバード。そして時折事務所に届く紙飛行機……沢崎自身に関しては描写がこれくらいに限られているが、とにかくクールである。深みもある。孤高の探偵といえば、彼が一番しっくりとくるのではないだろうか。

 沢崎が400日ぶりに西新宿のはずれにある老朽ビルの中、「渡辺探偵事務所」へと戻って来たところから物語は始まる。帰ってくるなり、依頼者らしき人物から沢崎が戻って来たら知らせる様頼まれた男が待ち受けていた。やがて依頼者が何者かに襲われ、それを口火に事件は能の家元一家と関わり合っていることがわかってくる。

 いつもの如く「清和会」若手幹部橋爪からのちょっかいが絡み、「新宿署」の錦織も不機嫌ないつもの顔で登場する。それぞれの言葉の応酬を見る限り、相変わらずの微妙な関係が続いているようである。顔も見たくないと言いながらも嫌いなのか好きなのか、蔑んでいるのか頼りにしているのか、「渡辺」という沢崎のパートナーだった男を触媒にしての緊迫感漂う関わり合いがこのシリーズの大きな魅力だ。
 それはともかく、沢崎の頭の良さには脱帽だ。それは会話の端々にも充分に表れ、結局は橋爪もその子分である相良も錦織も、端から見ているとみんな揃って沢崎の助手として上手く使われている様にさえ思えてくる。

 文庫には恒例のショートショートの書き下ろしもあり(エッセイ集『ミステリオーソ』未収録)、沢崎が健在であることを見せてくれた。一区切りが付き、果たして次があるのかどうかはわからないが、ファンとしてはせめて『天使たちの探偵』の様な短編集でもいいからと沢崎の帰還に心から期待してしまう。

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紙の本

傑作

2001/08/19 19:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私立探偵沢崎シリーズの第3作。前作から5年のブランクが空いた。シリーズのこれまでの総括であり、過去作品の登場人物の再登場も多い。家族の悲劇を描いたストーリーは、著者の尊敬するチャンドラーよりも、むしろロス・マクドナルドの作風に近づいている。

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紙の本

「人生にはまさかという坂がある」この坂で手ひどく転がってその後、自分の軌跡を若干の余裕で振り返ることのできる人には、この悲劇の物語はまた格別の味わいがあるにちがいない。

2005/01/25 11:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私立探偵沢崎シリーズの長編第三作。1995年に発表されて、手垢で色がくすんでいるページの縁を見れば直後に読んでいたはずなのだが、まるで記憶になかった。
魚住彰・11年前の高校甲子園球児、予想外の準々決勝に進んで、敗れた投手。そして彼に降りかかった八百長疑惑。当局の捜査の最中に起こった突然の義姉の自殺。自殺を信じきれない魚住彰は11年前のこの事件の真相究明を沢崎に依頼する。
原の作品の持ち味のひとつにはリアリティ描写がある。目撃者が三人もいて、誰もが自殺と信じていた11年前の事件をほじくるのは警察当局でもない限り容易なことではない。そのとおりであって、私立探偵が足でかせぐそこを丹念に描写していくのであるから、試行錯誤はやむを得えないにしても、話のスタートがまずまどろっこしい。人間関係もひととおりではないからわけがわからなくなってしまう。無駄なエピソードが多すぎる。ご都合主義の偶然の積み重ねも過剰だ。そんな第一印象から1995年にこの作品を手に取った私には退屈で読みきれなかったところがあったのだと思う。
当時はバブル崩壊とはいえ、その混乱は個人的には他人事であって、札幌で順調に仕事をして、単身赴任を謳歌していたころであった。気障な人生論や辛気臭い話など見向きもしなかったのだろう。まさか拓銀が破綻するなど思いもよらなかった。
そのあと、周辺に連続して起こるまさかまさかの出来事の渦中にあった。世の中で起こるほとんどの事象の因果関係について、その絡み合いを推し量ることはできても、真相だの客観事実だのと断言することは冒険的主観に過ぎない。………と幾分か訳知り顔の大人の姿勢ができて、再読すると前とは全く違うこの作品のよさが見えてきたものだ。

事件の背景が暴露され、登場人物たちすべてに救いのない不幸が待ち受ける。
「結局僕のやったことはほんとうにどうしてもやらねばならないことだったのかどうか」事件の究明を依頼した魚住が沢崎につぶやく。
古今のミステリーにはこの手の「過去の暴露によって崩壊する平穏、知らないほうが良かった本人までも傷つく思いもかけぬ波紋」というテーマは数多い。
この陳腐といえるパターンに原はハードボイルドの持ち味をきかせ余韻嫋嫋の幕切れに仕上げている。
「タフ」な沢崎は応える。曖昧模糊とした答えにならない応え方をする。そこには男の「やさしさ」が滲むのである。

このシリーズに一貫して登場してきた元刑事・元探偵の渡辺の影と、彼が持ち逃げした金と麻薬を執拗に追う新宿署の錦織警部と暴力団幹部の橋詰のエピソードにも本編で区切りがつく。錦織と橋詰の顔を立て、渡辺との交誼を守る浜崎一流のスタイルだ。

ハードボイルド世界の名セリフに「男はタフでなければ生きていけない。やさしくなければ生きていく資格がない」とある。「義理と人情を秤にかけて義理が重たい男の世界」と同義語ではないかと………かなり古い感覚の年代にして共感できるのがこの世界なのかもしれない。

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紙の本

男気とダンディズムに美意識を学べ

2000/12/20 01:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 待望の文庫化であろう。これで、「私立探偵・沢崎シリーズ」の短編集1巻、長篇3巻が揃って文庫に所収されたことになる。
 私のようにこの2000年12月上旬に初めて原リョウという作家を知った者、遅れてきた読者にしてみれば、願ってもない出版である。全作品をハンディな文庫本で持ち歩き、京王線の中や西新宿のカフェ、羽根木公園で堪能することができた。そう、私の住まいは京王線代田橋駅の近く。沢崎のテリトリーで生活しているのである。
 リアルタイムでシリーズを追ってきたファンの方にとっては、1995年出版の本作品の単行本が最新作で、次回作は一体いつになったら読めるのか…とやきもきしているのではないだろうか。
 だが、その方たちのために福音はある。文庫化に当たり書き下ろされた「あとがきに代えて」が、こう結ばれているのだ。
−−西新宿に戻り、ブルーバードを駐車場に停めて、明日からの2000年の正月3カ日を休業にするつもりで事務所に寄ってみると、ドアに小さなメモが挟まっていた。
 それは次なる新たな事件の始まりだった。−−
 これは、作家がもしかすると次回作に取りかかっているという
実にかすかな希望にしかすぎないかもしれないけれど…。
 ところで、敏感なファンの方たちならとうにお気づきだろうが、この第4巻めを他の3巻が並ぶ本棚に差した時、やはり彼は確信犯なのだという思いを新たにする。背文字のタイトルの天地の長さが見事に揃っているのだ。すなわち、タイトルはすべて7文字に統一されている(惜しむらくは、著者名のレイアウト指定が統一されていない)。
 作家本人に確かめなければ真実はわからないが、彼が美学を学問として学んでいたこと、ポートレートでわかる服装センス、何よりも、季節や時間帯が記述される書き出しの統一や、磨きに磨き上げられた文体を考えれば、当然のことと推察できる。本にとって重要な要素である表題に、彼ほどのセンスエリートが無頓着であるはずがない。このフェティシズムとも言える本に対する愛情が、原リョウの作品世界の魅力を生み出しているのだと思う。
 ハードボイルドのダンディズムを貫き通すために肝心であるプロットは、前作までと同様、期待を裏切らない質の高さを誇る。
 八百長事件に巻き込まれたことで家庭が崩壊してしまった元高校野球選手の依頼人に、義姉の自殺の真相を突き止めてほしいと持ちかけられる。だが、沢崎がその依頼内容を依頼人本人に確認できるまでに、本のページの3分の1が費やされている。
 依頼があって探偵が動き出すという、当然あってしかるべき前提が覆されている。探偵はずっと依頼人に会えず、ようやく会えても、なかなか依頼してもらえない。意表をつくストーリーの滑り出しにヤられているうち、八百長事件の犠牲となった義姉の自殺の真相が、お能の宗家の存亡に関わるというらせん構造にハメられていく。
 そこに、第1巻から収斂されていない行方不明の相棒・渡辺のエピソードが絡み、彼を追う新宿署の錦織警部(なぜかルパン三世を追う銭形警部が重なるのは私だけ?)と暴力団・清和会の橋爪たちも絡んでくる。
 事務所を訪ねてきた暴漢に痛めつけられた沢崎が、不本意にも橋爪たちに助けられて行動を共にするというエピソードがとりわけ印象深い。男気や仁義もまたダンディズムの要素であると考えた時、両切りのタバコをくわえて似合うのは、やはり高倉健なのかなあと映像が浮かぶ。
 ユーモアと皮肉な言い回しにチャンドラーを匂わせながらも、冷たく乾いていてどこか郷愁的な西新宿の街にいるべくしている男−−それが沢崎なのだと感じることができる。
 東京ガスのビルあたりから西日さす甲州街道を下っていけば、沢崎という男の影がそこかしこにちらつくような幻想世界に踏み込んでいくことができる。

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2005/02/06 01:52

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2007/05/09 22:28

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2018/03/09 09:55

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2006/06/25 12:54

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2006/03/17 18:28

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2007/03/30 22:49

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2009/06/27 01:23

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