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若旦那・空を飛ぶ (パレット文庫 こゆるぎ探偵シリーズ)
パレット文庫 こゆるぎ探偵シリーズ1 若旦那・空を飛ぶ
B+ LABEL こゆるぎ探偵シリーズ1 若旦那・空を飛ぶ
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紙の本
粋で品のいい大正小田原ロマン
2002/07/20 22:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よの - この投稿者のレビュー一覧を見る
たけうちりうとさんの穏やかな物語の描写というのは大好きなのだが、とりわけこの「こゆるぎ」シリーズはいい。
時は大正。小田原の町に住まう数人の惣領息子(跡取り息子)たちが道楽半分で集う「こゆるぎ探偵団」。筆頭となっている小由留木楓はきれいで優しい面差しの旧制中学4年生で、小由留木酒造の惣領息子。メンバーの中でも若い楓だが、おっとりしたお坊ちゃん的性格ながらひらめきは冴えている。そして楓を想い、また楓に想われている大工の若棟梁の一色祐太朗は新しいもの好きで、発売直後のフォードの車も上等のスーツもすぐに自分のスタイルに取り入れる粋な男で行動派。
おとなしく気のいい小鳥屋の郁さんやら、写真の腕は小田原一とうたわれる、はなちゃんこと写真館の塙。楓の同級生で剣道場の跡取り息子ながら文学を愛する加納に、素晴らしい腕で欧州への留学が決まっている真面目一徹の職人気質の金物屋の善田。以上6名が探偵団のメンバー。
穏やかな気候の小田原に合った、おおらかでそれぞれに個性的で粋な青年たちの繰り広げるちょっとした謎解きと冒険のお話。
大正という時代と長男というそれぞれの立場や身分による枷は現代よりももっと明確にあるものの、その中でおおらかに、自由に恋をし、青春を楽しんでいる様がとても爽快で読んでいて気持ちがいい。
ボーイズ・ラブ的要素はナチュラルにさらりととけ込ませるのはたけうちりうとならでは。人が人を恋うのは当たり前のことなんだなぁ、とそんな風に思わせる。とりたてて男同士だとかなんとか大騒ぎしないさりげない恋模様の描き方が気持ちいいのだ。楓と祐太朗の周りの人も、二人の恋をなんとなく見守る体勢。とにかく、全てがおおらかなのだ。
大正の小田原を舞台に繰り広げられる、上品で粋なロマンをお茶でも飲みながら楽しみたい。
紙の本
若旦那たちの道楽なこゆるぎ探偵倶楽部
2002/07/31 14:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミントティー - この投稿者のレビュー一覧を見る
風光明媚な小田原の若旦那たちの道楽、こゆるぎ探偵倶楽部。道楽だけどときどき役に立ちます。六人の若旦那たちの活躍と暮らしぶりを描いた作品です。
すごくボーイズラブな若旦那たちが楓(かえで)と祐太郎です。最初からすごく飛ばしていますので一巻から楽しめます。短編の連作ですので、少しずつ楽しむのにもぴったりです。シリーズは番外編を含めて全四巻です。近代ものです。