このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
音読から黙読へ
2001/03/13 13:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:谷池真太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長い間絶版になって埋もれていた名著の一つ。
江戸から明治の間というのは資料的な分類も難しく、研究者も敬遠する道。そこに関しては随一の詳しさを誇るのが前田愛である。
本書はいくつかの小論から構成されているが、一番の目玉は「音読から黙読へ」という小論である。明治以前の読書とは音読であり、それが黙読に変わっていく課程とそれによる読者意識の変化を書いたものである。
「江戸的個人主義」「明治(近代)的個人主義」について考えさせられる本。いま、明治はひそかなブームらしいが、その下敷きとしての変革期を押さえるための良書。
紙の本
あやういバランス
2002/06/30 09:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本文学に関する社会学的な分析の嚆矢であり、基本的文献でもある。ちょうど関心が出てきた時期に文庫化されたので、以前はあまり熱心な読者ではなかったのだが熟読。いろいろと思い違いをしていたことなどもあって面白い。もっとも、やはり「理論」に対してどうも無防備すぎるようにも思う。ここらへんのバランスは難しい。「理論」に傾きすぎるとほとんど牽強付会と見紛うような饒舌に陥ることもあるからだ。
むろん本書はそのあやうさを見事に、とはとてもいえないがしかししたたかな慎ましさでクリアしている。