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紙の本
健康診断や効果ありとされてきた治療が死を早めている。長生きするための7か条を提案
2001/04/25 15:17
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投稿者:廣多 葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで当たり前に行われてきた医療行為のなかには,科学的には間違っているものがある。予防・長寿医学の専門家である著者は,「長生き」という観点から最新の医学調査を分析し直し,調査集団の偏り,調査方法の欠陥,意図された結論,導き出された多くの誤解,隠された事実などを指摘し,積極的な治療法に疑問を投げかける。
例えば,定期健診を受けなかったグループのほうが長生きしたという調査や,肺がんの検診を受けた集団の寿命のほうが,受けない集団よりも短かった事例を紹介。ガンは早期発見しても長生きできないこと,抗がん剤はその副作用が効果と同程度の負担を体に与えることなど,衝撃的な事実が明らかにされる。また,検査のストレス,異常があったときの精神的ショックなど,精神面の悪影響も指摘。手術による免疫力の低下や切除のダメージも相当なもので,治療自体にマイナス面もあるという。長期的に使われる治療薬では,約5年で本来の効果より副作用が勝ってしまうと著者はいう。また,治療効果の程度も人によって異なり,確率論だけでは検査や治療は受けられないと警告する。
そこで,著者は「長生きするための七か条」を提案する。1.タバコをやめる。2.ストレスをため込まない。3.塩分はひかえめに。4.甘味の誘惑に負けない。5.お酒を飲むのなら日本酒を。6.肥満は大敵。7.生活はリズムに乗せて自分のペースで。長生きの秘訣は,過保護にならず,自然に従って生きることだと著者は強調する。
本書は自分の健康を自分で守るために必要な知識を取り上げている。しかし,医療のマイナス面が強調されているため,基礎知識のない一般消費者は不安に陥りかねない。本書の“過激”な主張を納得させるには,調査内容や長生きの条件についても,根拠となるデータをもう少し丁寧に説明する必要があるかもしれない。
(C) ブックレビュー社 2000-2001