紙の本
ノーベル賞物理学者の易しい科学
2002/06/27 00:52
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投稿者:紗斗実 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノーベル賞物理学者のファインマン氏の大学での連続講演と、ノーベル賞受賞記念講演が収録されている。
一見難しそうなタイトルだが、ファインマン氏特有の平易な言葉でわかりやすく「物理学」の根本的概念、及び自らの「物理学」に対する情熱と姿勢を語っている。
物理に通じている人にはもちろん、詳しくなくともサイエンスに興味のある人にも楽しめる一冊となっている。科学嫌いの人も、この本を読んで興味を抱くかもしれない。
科学好きには、堪えられない一冊だ。
紙の本
わかりやすい
2023/12/11 09:43
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
物理学の魅力が、分かりやすく解説されていてよかったです。ノーベル物理学賞受賞時の講演が、素晴らしかったです。
紙の本
名著として名高い、著明な本。現在ではちょっとものたりない。
2003/06/15 16:59
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投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般向けの物理学の解説書には、必ず参考文献として取上げられているといっても言い過ぎでない、名著として名高い、著明な本である。名前は前から知っていたが、「エレガントな宇宙」の参考文献に揚がっていたのを機会に読んでみた。およそ40年前にもなろうとしている講演を文書化したものであり、その後の研究の進歩発展を聞きかじっている現在の読者には、物足りない面もある。しかし、理論物理の考え方、物理法則を発見し作り上げていく過程が、ニュートン以来の事例を、巧みな比喩を用いて解説して説明されている。 物理学の方法論、考え方の基礎が理解できる。
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著者:R.P.ファインマン 訳:江沢洋
今日読み終えました。
前半部分は過去の物理法則が、
いかにして発見されたかを、
物理や数学の知識がない人でもわかるように
述べられている。
後半はファインマンの業績、
量子電磁気学について、
ちょっと難しかった。
たぶん3割も理解してないと思う。
またまたファインマンに感服してしまった。
彼はある物理学者が計算に6ヶ月を要したものを、
一晩で計算し、さらに発展させた。
計算が得意であることを強調したいのではなく、
それだけ画期的なのだ。
彼の手法が。
最期の締めくくりより引用、
「さて、青年時代の私が恋におちたあの理論は今はどうなっているでしょう?そう、いい年のおばあさん。魅力はあせて、今日の若者たちは彼女を見てももはや胸の高鳴りを感じません。しかし、私どもはこのおばあさんに最上の賛辞を捧げることができます。彼女はたいへん良い母親でありました。彼女は何人かの非常に良い子供をたくさん生みました。
そのうちの一人について祝福しをくださったことについて、私はスウェーデン王立科学アカデミーに感謝いたします。どうもありがとうございました。」
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第一部では「物理法則とは何か」についての講演、第二部ではノーベル賞受賞式のときの講演、という構成になっている。第一部は、重力、保存則、相対性理論、量子力学という順に語られていて、とてもわかりやすく、特に量子力学のところはよかった。第二部からは、少なくとも高校で勉強する物理学よりも難しくて、チンプンカンプンだった。ファインマンさんがどんなすんごいことを発見したのか、正直なところよくわからなかった。(図書館)
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さっぱりわからない部分の中に、ちらっ、ちらっと「へぇ~」な箇所があった。
その細切れ「へぇ~」がかなり面白い。
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『重力の法則』
・一般論を話す前に具体論を話すと,話に真実味を添えることができる.
・物を観察し,正確に記録をする.
・「光の到達には時間がかかる」,「惑星があるはずだ」といった仮定をたて,それを証明する.
・重力と電気的引力は同じ逆二乗に従う.統一理論はあるのか?
『数学の物理学に対する関係』
・重力法則の式において,ニュートンは,「これは「運動がどのようになるかを述べただけである.なぜそうなるのかを述べたわけではない.」と言った.(四方八方からの無数の粒子の衝突による,という説は間違い.)
『確率と不確定性』
・二つの孔を持つ障壁の実験.弾丸の場合は干渉無し,波の場合は,波高は干渉なし,強度は干渉あり.電子の場合は,干渉あり(弾丸と違う)!満足のいく説明は誰にもできない.「電子は孔1を通るか,孔2を通るかのどちらかである」という命題は間違いであるというのが論理的な帰結である.自然を窮地に追い込もうと,光を当てて孔を通るのを観察すると,干渉がなくなる!ハイゼンベルグは不確定性原理を提唱した.電子がどちらの孔を通るか決定する仕掛けがしていないときは,一方か他方かとはいうことができない.
『新しい法則を求めて』
・仮説を立てるなんて人でなしのすることだとおっしゃるわけでしょう.本当はその正反対であります.
----------以下感想----------
科学の道における考え方は,日常の生活にも通用する.
時間が限られている日常で,この思考法をどう活用するか.
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ファインマンさんです。面白い人です。
重力の法則:ブラーエが厳密に観察したことで、ケプラーが仮説検証をすることができるようになった。
物理法則:数式で表される。厳密ではない。
物理法則の発見の仕方:
既存知識の整理・構造化
↓
推測、仮説形成
↓
仮説から導出される予測と、実験結果を照合
↓
仮説の棄却OR暫定的採用
(仮説が間違っていることは証明できるが、正しいことは証明できない)
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物理法則の発見過程について非常に丁寧に説明してくれる良書で、アインシュタインや朝永の同種の本より取っつきやすく私のようなド素人にはありがたい。平易な語り口ながらポイントは外さない。第2部のファインマン自身の思索過程がこの本の目玉でこれだけ噛み砕いて書いてあるにもかかわらず、私には理解できなくて恐縮だが、非常に貴重な文章であろう。
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第一部は物理や科学の世界の概要を説明するものだった。例えがあり、わかりやすく書いてあったため、とっつきにくいイメージのある物理の法則は身近にありながら、宇宙という広い範囲まで支配しているということを実感できた。
第二部はファインマンが研究してきて、発見したことについて書かれていた。量子電磁気学については理解できなかったが、それに向きあうファインマンの姿勢、思いを知ることができた。
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[ 内容 ]
物理法則とはどのような性格のもので、それはどのようなものの見方から発見に至ったのか。
語りの名手ファインマンさんが、その心躍る展開を若者に熱っぽく語る。
物理の魅力あふれる世界に万人を誘う、楽しい入門書。
[ 目次 ]
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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物理のわからない人に向けた講義の本。すばらしいの一言。これをてらいなく読めていたらなんか人生いろいろ楽だったかなという本。でも、敬遠して今読んだからこその手放しの評価だったりするかもしれないから人生難しい。ものごとがわからない人への説明というのは難しい。なぜなら、わかるひとにはわからないひとのわからない理由がわからないからだ。それは、わかるひとには往々にして自明だからだ。だから、わからない人に向けたつもりの講義も、わかる人が、ここだけはわかってもらえるよねしかも重要というところを説明するという本になる。そこには当然、根本的なvalueがにじみだすけど、根本的なvalueを根本的なvalueと認めるということは非常に高度な知性を要求する。はあー。ひたすら繰り返す、正しいことのあらわしかたがおおいのはなぜ?という疑問。
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第1部はコーネル大学において学生を対象とした連続講演、第2部はノーベル賞受賞時の記念講演が収録されています。
アインシュタインや朝永振一郎の似たようなタイトルの本に続けてファインマンの作品。これは講演の記録なので「著作」と呼ぶべきではないかもしれませんが、やはりこの人の語り口は秀逸。物理学というものの価値と共に限界をも丁寧に教えてくれる一冊。
内容的には朝永振一郎の著作ほど感銘を受ける物ではありませんでしたが、読んでおいて損はないと思います。
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さまざまな物理的解釈を試みる重要性という点で一貫していた。場の理論への否定的見方、経路積分はディラックにその発想の源があったことなど、歴史的発言だ。
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物理学者ファインマンの2つの講演をまとめたもの。訳者は物理学者の江沢洋さん。2つ目の講演はノーベル賞受賞の際の講演です。紆余曲折の自信の研究過程を綴っていて大変興味深いです。経路積分を思いつく思考は天才ですね。