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模倣犯 The copy cat 上
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2001.4
  • 出版社: 小学館
  • サイズ:20cm/721p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-09-379264-6
  • 国内送料無料

紙の本

模倣犯 The copy cat 上

著者 宮部 みゆき (著)

【芸術選奨文部科学大臣賞(第52回)】公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。比類なき知能犯の狂気に立ち向か...

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模倣犯 The copy cat 上

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商品説明

【芸術選奨文部科学大臣賞(第52回)】公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。比類なき知能犯の狂気に立ち向かう第一発見者の少年と孫娘を殺された老人、二人を待ち受ける運命とは?【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

宮部 みゆき

略歴
〈宮部みゆき〉1960年東京都生まれ。「我らが隣人の犯罪」でオール読物推理小説新人賞、「理由」で直木賞を受賞。他の著書に「蒲生邸事件」「クロスファイア」など。

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みんなのレビュー379件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

長いが、兎に角面白い!!。

2005/09/10 20:09

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

いやぁ、本当に本書は長かったです。
読んでも読んでも、栞が進まない。
時々、他のことしてても部屋で本書二冊をちらっと、みては、
残りの分量に時々ブルーになっていました。
でも、面白かったですよ、
個人的には、直木賞受賞の「理由」より、
面白かったです。

本書は、「週刊ポスト」に連載されていて
連載期間を延長の末、さらに、加筆されているそうですね。
どうりで、、、。
私自身の読書史でも、キングの「it」船戸さんの「蝦夷地別件」
小野さんの「屍鬼」
に並ぶ、読書期間でした。
内容は、と、言いますと、
基本的に連続殺人事件を、それも、劇場型のを扱っているのですが、
事件の被害者、加害者の悲劇と、いうか、
内面も、きちっと描いています。
一家殺人事件の生き残りの少年から、始まって、
この少年に絡んでくる、加害者の家族の娘さん
連続殺人の被害者となる、豆腐屋の親父さんそして、
失踪人をルポで取り上げて書こうとする、女性ルポライター、
勿論、警察、そして、犯人と、
これらの、人物を、きっちり描きながら、
犯罪による、悲劇、被害なんかも、
被害者、加害者両面から、きちっと、書かれています。
そして、テレビ番組をも、巻き込んだ、劇場型犯罪を
多重的に再現しています。
又、この辺は、宮部さんの上手いところですが、
話しに対して、登場人物の配置も、上手いし
取り上げている、人物のエピソードが、結構涙もの
で、上手いというか、憎いです。
カズとその妹の蕎麦屋の子供たちの話しは、
結構引き込まれて読みました。
プロの書評家の吉田伸子さんが、
以前言っていたのですが、
「『宮部みゆきは、上手いの知っているから、俺は、いいよ』と、
いう、読者は、大変もったいない」と
私も、正に、その範疇に入る、読者で
宮部作品は、数えるほどしか、読んでいませんでしたが、
これから、もっと読んでいかなければ、と、思っています。
けど、もう少し、短めにおねがいします。

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紙の本

ただの連続猟奇殺人ものじゃないんです

2003/11/18 21:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のらいぬくろきち - この投稿者のレビュー一覧を見る

連続猟奇殺人ものなんて、くたびれるし、気持ち悪いし、後味悪いし、
読みたくない!という人に、おすすめ。私もそうだったので。
想像もできないような物語顔負けの事件がばんばんおきてるのに、何故
フィクションでまでそんなもの読まなきゃならないんだ。読みたくない。
いや、私もそう思いました。でも、読んでみたら、感動しましたよ。
実際、一瞬で忘れ去りたい嫌な部分もあります。でも、本当に、読んで
よかった。殺人事件のニュースを見る目が変わりました。
この上巻で、私がすごいなと思ったのは、被害者の遺族の日常に焦点が
あてられているところ。連続猟奇殺人を扱う一方で、すごくこまやかに、
あたたかく描かれていると思います。恥ずかしいけど、この本を読んで、
被害者の遺族としてテレビに登場する人たちが、自分と同じ普通の人間
だっていうことを、思い知らされました。それぐらい、リアルで人間味
たっぷりです。ぐいぐい引き込まれます。
「宮部みゆきの、江戸時代ものの人情話っぽいやつは好きなんだけど、
連続猟奇殺人はいやだなー」と、この作品を敬遠してる人。読んだほう
がいいです。もうよっぽど血なまぐさいのが苦手な人でなければですが。

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紙の本

小説の世界と現実が…

2002/12/22 02:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:melodia - この投稿者のレビュー一覧を見る

とにかく登場人物が多い。また、長い。
正直、登場人物リストなど作っておいたほうが良いくらい、次々と場面が変わり、被害者それぞれの背景がや心理状態の描写で展開されていく。
読むうちに入り込んで、ストーリーが長い分、次第に小説の出来事が現実にあるのではないかと、夜、外を歩くのが怖くなったり、眠れなくなったりで個人的には大変だった。(笑)
彼女の心理描写が好きな私は、これほどそれが堪能でき、楽しめる作品は無いと思う。

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紙の本

実際に起こりそうで。

2002/06/11 09:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんまま - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画化されると聞き読んでみました。
作品はかなり長いですよね。でも全然飽きることなく読めました。
普通これだけ長いと中だるみとかありそうなものですが、そんなこと全然無くて非常に面白かったです。
それに一人一人の登場人物がすごく個性が強くて、誰が主人公でもおかしくないと思いました。だからこそ犯人が恐ろしく感じてしまうのかもしれませんね。こういう事件なら、いまの世の中実際起こっても全然不思議じゃないし実際に起こりそうな感じさえさせられてしまいます。
それにしても宮部さんの世界は素晴らしいですね。作品一つが長いので読み終えるまでにちょっと大変ですが、機会が有れば別の作品も読んでみたいと思います。とりあえずは、模倣犯をもう一度読み返してみたいと思います。また違う発見があるかも。

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紙の本

こんなに長くて、こんなに楽しい

2002/06/01 22:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:バンカー - この投稿者のレビュー一覧を見る

寝る間も惜しんで読みました。
長い長い、とにかく長い。でも無駄に長いわけじゃない。
登場人物も多いけれど、全員が主人公という印象をうけました。
犯人すらも…。
物語はひとつの事件を軸にして進んでいく。
始まりは、ゴミ箱から発見された一本の腕。次々と誘拐され、消されていった女性たち。
すべては犯人の演出する舞台のうえで進行していく事件。そこに登場する人物たちの苦悩が、犯人にとって最高のスパイスとなる。
センセーショナルな事件が物語を面白くしているのだけれども、
最も重要なのは、事件に関わる人々の心理描写が巧みであることだと思います。
被害者、被害者の家族、遺体の発見者、刑事、犯人、犯人の家族、ルポライター…。
数多くの登場人物たちの感情や価値観、人生そのものが事件にあらゆる角度からスッポットライトをあびせて、物語に深みをあたえているように感じました。
多くのミステリー小説が、この物語と同じ様に多角的にストーリーを進行させていくと思うけれど、これほど綿密に登場人物の“こころ”を書きこんだ物語が過去にあっただろうか?
とても深くて、とても広い物語。
これは絶対読むべきですよ!!!

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紙の本

人間の心の闇を鋭くえぐっていて、恐ろしいほど。少年と老人、傷ついた者同士の暖かい交流が救い

2002/02/19 20:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人の心って、なんて恐ろしい。

 突然、何の前触れもなく姿を消した古川鞠子。家族の焦燥をよそに、何一つ行方に関わる手がかりがないなんて。どれほど心を痛めれば、彼女の行方が明らかになるのでしょう。でも、それは、鞠子の祖父や母親を襲った地獄のほんの始まりだったなんて。やがて、彼等を翻弄するかのように、鞠子を誘拐したという男からの電話。電話の向う。姿の見えない敵。実体のない、ゴーストのような、でも、間違いなく受話器の向うに存在しているはずの敵。

 豆腐屋を営む鞠子の祖父有馬義男をターゲットに、悪魔のような電話が鳴り続けます。どんな言葉が相手の心を引き裂くかを知り尽くしているかのように、傷付いた義男を嘲笑するかのように。鞠子が生きているかもしれない、そんな残酷な期待を弄ぶように。

 鞠子の母親真智子は、もっと悲しい人です。夫がよそに女を作って出ていった後、仲良く暮していた娘の突然の失踪。心がそれに追い付いていかなくて、現実から逃避するしかなくなる真智子。その心痛は、察するにあまりある痛々しさです。悲しい人。

 事件が世間の目に触れる発端でもある発見をしたのは塚田真一という少年。自身も、過去に悲しい事件に見舞われ、深い傷を心に負っている少年。彼が再び悲惨な事件に関わってしまったのは、逃れようもない運命のいたずらなのでしょうか。その境遇ゆえか、その年齢らしからぬ老成を見せるほどに悲しい少年。負わなくても罪を自らに背負わせ、運命に怯えているなんて。まだ、ほんの高校生の少年だというのに。

 物語は、真一の視点、義男の視点、ジャーナリストの滋子の視点を繰返すことで進んでいきます。やがて、上巻の半分も行かないうちに、そこに新しい視点が加わります。犯人と思われる男2人の乗った車が事故を起した後で。彼らの過去をたどり、事件にぶつかるまでの視点。

 やがて、明らかになっていく1人の男の心の闇。傷付いた過去を乗り越えることができず、大きな闇を飼い始めた男の物語。あまりにも深く、果てしない闇。どこまでも、どこまでも続く漆黒の闇。それは、ゆがんだ自尊心となって暴走し始める。自我を守るため、肥大した狂った自尊心。他人を傷付けることが目的ではないからこそ恐ろしい。でも、そんなものは、続かない。必ず、破綻をきたすのだから。

 流された血は元には戻らない。失った生命は帰っては来ない。それでも、人は生きていく。前に進まなくてはならないのだから。一回り、二回り、強く、大きくなって。

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紙の本

長かったけど、読んだ甲斐がありました。

2001/09/21 23:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mikako - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ラストの場面が強烈でした。ここに至るさまざまな出来事がすべてこのシーンのために用意されていたものではないかと思いました。事件に関する部分以外は、取り巻く人々の心理状態が中心で流れがやや緩やかで、私自身の彼らへの言いたいことがたまっていくような感じで、読むのにやや疲れることもあったのですが、このシーン、生中継の緊迫した場面は、そこまで感じられた長さを吹き飛ばしてしまうほどのインパクトがありました。読んだ価値が大いにあり、すばらしい作品でした。

 「ピース」はとてもすごいキャラクターです。徹し方があまりにも見事でした。背筋が寒くなるような畏怖を覚え、それが却って魅力さえも感じました。特に高井由美子を拾い上げた時には思わず、ぞくっ、としました。ピースは登場する度に緊迫感を与えてくれます。
 長いストーリーを通して主人公(かな?)の真一君の心の整理はつけられましたが、高井家の人々があまりに救われなくて気の毒です。事件のその後までを語ってもただ長くなるだけで小説としての面白味がなくなってしまうとは思いますが哀れすぎます。もう少し面倒見をしてほしいと思いました。

 本筋とは関係ないのですが、ライター前畑滋子さんの最後の家庭の問題の決着の付け方は、ちょっとズルイなと思いました。同じように夫の家族と折り合いをつけながら暮らす身としては、です。そんなに簡単に離れて暮らせるの?って。うらやましいからかもしれませんが。

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紙の本

厚さにためらってるなら心配ありません。

2001/05/27 12:30

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投稿者:どしどし - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ぼくの場合は、一気呵成に読むというわけにはいかず、途中で特に第二部で多少長いという印象をもちましたが、それもたいした問題ではありませんでした。
 読み終わって感じたのは、この話をこういうストーリー展開にするのか、そしてそれがそのままテーマにもなっているんだなということでした。
 ミステリ的なストーリー展開なり登場人物の設定なら、たとえば、第二部を省略して新聞記者か警察かいわゆる名探偵役の人物によって解決が導かれる、なんてありそうですが、そういう展開にはなりませんでした。警察サイドでさえ実際の捜査シーンはほとんど出てきません。それでも、最終的にはどんな進展を迎えても事件は解決していたはずです。
 また、それぞれの人物の配置が独特で、事件の行方を追うなら必要ない役どころともいえる人物も結構いるのですが、それがまた凶悪事件の全体を書き尽くそうとしているという印象を受けました。
 しかし、何よりも登場人物の造型と、細部の描写がことごとくリアルなところが本当にうまいなあと感じます。
 いろいろなテーマを読み取れ、それが話の内容だけでなく、設定やストーリー展開などと直結していて一筋縄ではいかない作品だと思います。珍しい読後感でした。最高です。

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紙の本

犯罪はパフォーマンス

2001/04/22 16:19

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投稿者:上六次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 何かの本で、物語や演劇で人々が面白く感じる筋書きは数パターンしかないような意見を読んだ覚えがある。現在ベストセラーになっている小説であっても過去に受け入れられた例のリメイクであったり、二次創作にすぎないというものであった。

 これは我々がもつオリジナル信仰に対する皮肉である。オリジナルな発想や創造こそが一番価値のあるもので考えながらも、実際の評価は違ったものになってしまっている場合もあるのではないだろうか。しかしながら作家や芸術家はオリジナリティを追求していく。そして、現代では犯罪もマスコミを通じて発表される創作物になってしまった。

 公園のごみ箱から切断された女性の右腕が発見される。それは連続殺人事件の一端に過ぎなかった。犯人は被害者の家族や警察、マスコミを振りまわしていく。第一部では主に被害者の家族や警察側から、第二部では犯人のサイドから語られ、結末の第三章へとつながっていく。

 犯人対警察、加害者対被害者といった単純な構造になることなく、人間関係が第一部、第二部と丁寧に描きこまれている。細部にわたって書かれていることが第三部での展開をいっそう効果的にしている。決して冗長になることなく、これだけの長編を書く作者の構成力には感嘆してしまう。

 さらに、「ピース」と呼ばれる男の造形が秀逸である。今までの作品で少年や老人の描き方に定評のあった宮部ではあったが、「現代的」な悪党も見事に表現されている(もちろん本作品でも有馬老人の存在感は抜群である)。

 二段組・上下巻という長い話ではあるが途中で飽きることなく、それどころか次はどうなるのかわくわくしながらページをめくっていける超長編である。本書は「イッキ読み」できる「現代犯罪劇」である。

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紙の本

宮部みゆきの新たな進化

2001/04/22 01:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:べこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 宮部みゆきの作品は、ラストシーンから作られる。つくづくそう思った。「火車」も見事だったが、今回のは、凄みを増している。これ以上書くと、ネタをばらすことになるので、やめておこう(本当はいいたくてしかたがない)
 基本的には、連続殺人犯の話である。が、主人公は誰か、と聞かれれば、殺人犯ともいえるし、殺人死体を発見した少年ともいえるし、豆腐屋の老人ともいえるし、女性ルポライターともいえる。デスクという聞き慣れない仕事をする刑事ともいえる。それだけ多彩な人物像を描ききった腕力にまず感嘆。次に緻密な構成、ストーリーテリングの妙に感心。最終盤にむけて、すべてが収束していく様を読んでいくのは、快感ですらある。
 しかし、それにも増して、すごいのは、心理描写の巧みさだ。ともすれば、テクニックに流れがちだった作者だが、本作では心理状態を丹念に丹念に追って作りあげていく。だから、登場人物が生きている。連続殺人犯もそうだよな、だから殺しをしたんだね、さもありなん、という感じすらする。宮部みゆきの新たな進化を見る思いだ。
 とにかく、今年一番の秀作になるのは間違いない。ありがとう、宮部みゆき。次作にも期待してます。

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紙の本

きたいいじょぉ!

2001/04/09 02:34

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投稿者:なお - この投稿者のレビュー一覧を見る

 アタシはミステリーを最後から読む人間です。邪道と言われようとも、最後から読みます。今回も前半300ページを読んでから耐えきれず最後20ページを読みました。

 ということで、結果はわかりました。しかしそこまでに至る経過がわからなかった。結局とにかくこれはなに?それはどうなの?というカンジで一気にかつ丹念に読んでしまいました。結局30時間かかったけどね(笑)

 こんなこともあり、あんなこともあり。そして人の想いがつむぎにつむがれ。最終的には…。とにかく読んだほうがいいです。

 ミステリー1ページおいくらかって換算したことあります?ってことで考えれば。この本はユニクロで売ってる服ぐらい格安なのに、質はサザビーズで出品される品ぐらいの価値を持つ物でした。要は鳴り物入った掘り出し物ってことです♪ 以上!

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紙の本

上巻は「さわり」

2002/06/10 19:52

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投稿者:あつぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 登場人物がきわめて多く(20人は下らない)、覚えるのに困難を極めるが、ほとんど全ての人が何らかのかかわりを持っており、それなりの役割を担っているので、心して記憶しながら読むべし。
 一見無関係な登場人物多数、エピソードの時間さかのぼり、語る人物の頻繁な交代など、いずれも「理由」にも見られた手法だが、今回ここにきわまった印象。そのため最初は少し読みにくく感じるのも「理由」と同じ。
 時代に敏感な著者、今回は、マスコミを通じて頻繁に見聞きされるようになってしまった「一般人には理解できない」殺人に世相を反映させている。いつの時代もそうだったのかもしれないが、総中流の生活に生まれたときからどっぷり漬かった現代の日本人にとって、他人との関わりとはどういう意味を持つものなのか、生き死にでさえも昔の人間とは捕らえ方が違うのかなどと考えさせられる。その一方で、「理解できる」感覚を持った年配者や若者も登場させることで、まさに現代を表現しているとも取れる。
 話を詰め込めば上巻ですべてを終わらせることもできただろうし、それはそれなりに面白かったねと言える作品になったかもしれないが、ビョーキな状態を浮かび上がらせるには周辺も徹底して描く必要があったのではないか。
 ひとつひとつの描写はさしてどぎついものではないものの、たてつづけに描かれると胸の悪くなる心持がする箇所もある。そういう意味では朝の電車で読むにはあまりふさわしくない作品かもしれない。

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紙の本

現代を生きるすべての人に懺悔を強いる告発の書

2002/06/10 11:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品、おそらく後世まで傑作として賞賛されるであろう犯罪小説だ。
エンターテインメントとしても屈指の作品。次々と緊張した場面展開の連続で読み出すとやめられない、よく言うジェットコースター小説である。犯罪者はこれまで描かれたあらゆる悪のキャラクターをはるかに凌駕する、現代社会に存在する邪悪の凝縮として登場する。その犯罪行為は読むものが怖気立つ描写で詳述されのであるが、善意の人々に対し「あらゆる不義、悪、むさぼり、悪意に満ち、ねたみ、殺意、不和、欺き、邪念にあふれ、陰口を言い、人をそしり、神を憎み、人を侮り、高慢であり、大言を吐き、悪事をたくらみ、親に逆らい、無知、不誠実、無情、無慈悲です」。
この作品が単なるエンターテインメントではないところは人間の直面する、変えることも回避することも出来ない絶対的な状況を犯罪者、被害者、その家族、と第三者(マスコミ、ルポライター、一般大衆)の行動・心理を抉り出すことにより、語っていることにあろう。
カッコ書きはこの犯罪者にピタリあてはまる表現であるが、実は聖書から勝手に引用したもので、絶対者から見た人間一般の姿である。「なぜ人を殺していけないのか」との問いが大議論になる今日的社会状況がある。「汝、殺すなかれ」の戒律から解放された時にラスコーリニコフ的魂の救済方法がもはやありえないとすれば………。この稀有の殺人鬼、その犯行の土壌、犯行が成立する環境などいずれも現実的存在感の重みをひしひしと感じさせるからこそ、これは恐るべき小説である。
雑感をいくつか。
とにかくまれに見る大長編ミステリー。だが冗長さは感じないのです。犯行そのもの、その波紋、そのまた周囲に起こる波紋を丹念に書くがいずれも庶民感覚、すなわち身近にある現実を描いて、絵空事と思えないところで緊張します。
組織の「長」は組織を維持、成長、変化させるために当然、環境変化を読んだシナリオを考えます。そのシナリオ空間にはステークホルダーだけではなく、マスコミ、お役所、マーケットなどなど、思い通りに動いていただきたいと痛感するところがあるでしょう。万事がシナリオどおりに動くはずはないけれど、そのためにいろいろ努力します。
そのプロセスで喜び、落胆、喜怒哀楽の感情が発露されます。シナリオが完成すれば大喜びですね。
「模倣犯」の名称、これは作者の間違いではないかと思い続けました。最後になるほどねと感心しました。

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紙の本

女性連続殺人事件の被害者,犯人,関係者の事情

2001/05/13 00:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:格  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 長い。この上巻だけで2段組びっしり720ページ(下巻もほぼ同じ長さ)。
 上巻は二部構成。第一部は被害者とその周辺。及びそれを追う刑事とルポライターの事情。第二部は犯人とその周辺の事情。数多くの登場人物達のそれぞれの生い立ちからさまざまな事情について詳細に記述している。これらを基にいくつかの小説が成り立ちうるほどの深みを持っている。このため、長さを苦痛に感じる様なことはなく、次々にページをめくっていくことはできる。
 しかしながら、それらの詳細さが、本筋のストーリーを追う上で必要不可欠なものかというと、多少疑問。かなりはしょってもストーリーとして成り立つし、十分に因果関係は成り立つであろう。逆に、肝心の犯人たちの動機については、分かった様な分からない様な…。これについてはまだ説明十分とは言えない。
 なお、表題の『模倣犯』の意味は上巻全部終わった範囲でも分からない。

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紙の本

連続殺人の犯罪心理学と都市社会学

2001/04/23 17:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけのこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 一家惨殺事件を生き残り、家族の死に対して罪の意識を抱いている少年が、こともあろうにバラバラ死体の右腕を発見してしまう。場所は墨田区、隅田川沿いの桜の名所として知られる公園。それが物語の発端である。一方、失踪した孫娘の行方を案じる江東区深川の豆腐屋の親父は、バラバラ死体の発見を告げるテレビのニュースが気が気でない。警察で腕の持ち主が孫娘でないことを確認するが、孫娘のハンドバッグが同じ場所から出てきて、何らかのかたちで事件に巻き込まれたという事実に向き合わざるをえなくなる。

 そこへ、犯人から電話がかかってくる。犯人は慣れない老人を新宿の慇懃無礼な高級ホテルへ出向かせ、屈辱を味わわせる。——このあたり、《鼻持ちならないもの》に敏感な下町娘・宮部みゆきの面目躍如か。凶悪犯罪の被害者同士、少年と老人が心をかよい合わせるようになるのはまだ先の話で、そのきっかけを、取材に訪れたフリーライターが作る。彼女は彼女で、葛飾区の鉄工所の長男と結婚したものの子供を持たず、仕事に走り回る生活を、姑にとやかく言われている。物語の本筋にはあまり関係のなさそうなことながら、登場人物の生活背景や生活史、社会的な手枷足枷を余すところなく書きつくすのも宮部スタイルだろう。かつてそういうところを批判した文芸評論家がいたが、なにいってんだ、それがいいんじゃない。

 やがて事件は連続猟奇殺人から、マスメディアを手玉に取り警察や世論を挑発する前代未聞の劇場型犯罪へと発展していく。しかし群馬県の山中で犯人と思われる二人組が交通事故死を遂げ、この小説の第一部(ここまででまだ全体の約四分の一)にあっけなく幕が引かれる。だが、そこから先がまたすごい。二人がなぜ事件にかかわり、死ぬことになったかを20年前の彼らの小学生時代にまでさかのぼって説き起こす。下町から練馬区に場所を変えて、えんえんと続く薬屋の息子とそば屋の兄妹の物語に、これまた深く感情移入をしてしまう。犯罪の被害者だけではなく、加害者や容疑者にも家族がいて、事件が彼らの運命を狂わせていくあたり。

 主犯格がついに姿を現わす後半の展開から、ジャンルとしては“怪物”の造形にたけたサイコスリラーの系譜に分類されてしまいそうだが、読みどころは(そういうありがちな)《連続殺人の犯罪心理学》より、また《劇場型犯罪のメディア社会学》よりもむしろ、事件に翻弄される市井の人びとを描いた《都市社会学》の側にあるとわたしは考える。教育テレビでやってた「このまち大好き」みたいな世界ね。
【たけのこ雑記帖】

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